このエッセイで言っていることは、数学と語学の点数には相関があるということ。つまり数学の成績のいい者は語学の成績もいいということ。もちろん例外はある。数学ができても外国語はさっぱりという人もいればその反対もある。しかし、全体の傾向を見ると、相関があるような傾向が見られるということだ。
このことは宇宙論で仮定される「宇宙原理」を思わせる。宇宙には特別な場所などなく、一様等方だという仮定である。宇宙には大規模構造があることが分かっているが、もっと大きな目で見れば、この仮定はかなり良い精度で当てはまるらしい。
つまり、物事を見る時は、大きな目で見ると、違った世界が見えるかも知れないということ。
ただ私は、単なる外国語を語学と呼ぶのは反対だ。小学校で習う算数を数学と言わないのと同じである。慣例的に「語学」と言っているが、その言語が話されているところに行けば子供でもしゃべっている。それを学問と呼ぶのはかなりの違和感がある。英語、ドイツ語、中国語などと呼べばいい。「語学」と呼ぶのなら、「〇〇言語学」といったものでないといけないだろう。
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