曇り、11度、84%
和久伝(伝は実は古い方の伝です。)のふりかけを頂きました。定期的に香港に出張で見える方からです。恥ずかしい話ですが、この年になっても、お土産のひもを解き、包みを開くまでの胸のドキドキすること、どうも年とは関係なさそうです。
鯖のへしこ、福岡で育った私には、聞いたことしかない食べ物です。確か若狭湾の名物、鯖をかなり長い間塩漬けするものだと記憶しています。京都は、海に面していないので、昔から、一塩の鯖や甘鯛などが若狭から運ばれて来たと聞いたことがあります。その名にちなんで鯖街道もあるとか。一晩かかって京都に着いた鯖やじくは、それは美味しいと何かで読みました。
こちらが、鯖のへしこと黒豆のふりかけです。へしこの元々の塩味だけではないかと思わせる味付けです。黒豆が入っているので、よく噛みます。すると、噛むうちににじわっと味わいが出るような感じです。和久伝は、何かにつけ、黒豆がよく出でいるように思います。丹波の黒豆、 若狭のへしこ、美味しいものの組み合わせです。
鰯のふりかけと言っても、こんなに割いた鰯の身が入ったものは初めてです。生姜の味もしないのに臭みがありません。和久伝は、自分の田んぼを持っていて、お米を作っているそうです。おいしいご飯に、このふりかけ。それだけで、私たち日本人にはごちそうですね。
日本から離れて長くなる私たちのことを思いながら、きっとお土産を考えてくださるのでしょう。私も、家人にお土産を託すことがあります。その時の自分の気持ちを思い合わせます、相手のご家族の顔を思い浮かべながら選ぶお土産です。お土産、手みやげ、そのものが何であるかの前に、選んでくれた人、携えて来てくれた人、その方達の心の架け橋のように思います。
海外にいて、こんな日本の口福を頂けるなんて、幸せですね。嗜んでと思ってもつい箸が進み、今朝家人が起きて来て瓶を覗いたら、きっとがっかりするほど食べてしまいました。