小雨、16度、84%
私の実家のあちらこちらの引き戸を開けて、中を覗くと、思いもかけない物に出くわします。とにかく、整理整頓なんて出来ない、その上掃除もしない私の母ですから、マスクに軍手姿です。扉を開けるときも、恐る恐る、クモの死骸なんかがぶら下がっています。
四角い、木の箱。でも持ち手がついています。14センチ、16センチの幅6センチ。
落としぶたを引き上げると、 一見小さなタンスのようです。どこにも、引き手がありません。裏を見ると
こうした穴があって、ここを押すと
注ぎ口がついています。これは、酒器です。
小さな木箱ですが、見事に二人分のご飯におかず、お酒まで持ち運べるようになっています。母がこれに何かを入れて、どこかに行く姿など記憶にありません。何分にも、料理もほとんどしない母です。この箱もずっと戸棚の奥深く、置きっ放しになっていたのでしょう。持ち手の周りは、積年のほこりで曇っています。それでも、中の漆もまだきれいです。
今回はほかの荷物もあり持ち帰れませんでした。次回は、この箱を香港に持ち帰るつもりです。四隅の金具も磨いて、外も艶出しをして。
何か美味しいものを詰めて、家人とパグ犬モモと3人でどこかに出かけるつもりです。