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ドイツにテレジアンタールという、きれいな名前のガラスの工房があります。古くは、ロザリオのビーズを作っていた工房で、バイエルン王国ルードウィッヒ1世のとき、その王妃の名前テレジアを授かって、テレジアンタールとなったそうです。
テレジアンタールの、バッカスというシリーズのグラスに出会ったのは、もう17,8年前のことです。香港のレンクロフォードの食器売り場でした。 危ういくらいに薄手のグラスです。バカラなどの重厚感はありません。とにかく華奢で、愛らしい雰囲気でした。好きなものがあると、毎日でも見に通います。買う買わないを決めるのも、見ないことには決まりません。それにもう一つ、買っても、我が家の食器棚に納まるか、食器棚の場所も作らなくてはなりません。
この、バッカスには、小さなラズベリーのようなガラスの固まりが4つ付いています。その下には綱のような細いラインも付いています。人によってはラズベリーをロゼッタといい、綱をリボンだとも言います。後から付けられるこの装飾、ビーズ工房の名残でしょう。ほかのシリーズも、テレジアンタールのものは、細工がほんとに細かくて、見惚れてしまいます。
結局、この高さ9センチほどのグラスを6個と、ラズベリーがグリーンのワイングラスを2個求めました。
裏には、 テレジアンタールのマークの王冠が見えます。残念なことに、ワイングラスの方は、ワインを飲みながら鰹節を削っていた私の手が滑り、ガシャン。もう一つも、カップの部分がコロットとれてしまいました。小さなグラスは今も作られています。ワイングラスは、製造中止です。軽い軽いテレジアンタールのグラスは、カリグラスだそうです。
さて、製造中止のワイングラス、アメリカのReplacementに頼んで見つけてもらおうかと考えています。