曇り、25度、83%
インド ニューデリーにコンノートプレイスという場所があります。インドの門よりやや北にあり、新市街ともいうべき放射線状の町並みです。この辺り、エアーラインの営業所も多く、両替、サリーを売る店、食べ物屋、お土産物屋と店が軒を連ねています。そんな店の中に、エンブレムを売っている店がありました。
蛍光灯がともる、天井の高い薄暗い店にはおじさんが3人。ショーケースに並ぶエンブレムは、どれも新品には見えません。サンプルかと思っていると、その古い物もうってくれるというのです。注文すれば、新しいものも作ってくれるといいます。新しいものを見せてもらうと、色合いがケバケバしていて、しっくりときませんでした。そんな訳で、古いエンブレムをいくつか買ってきました。
ジャケットのポケットをはがしたようなもの、出来上がってまだ形作られてないもの、いろいろです。
デザインも、色合いも素敵です。Gパンのポケットに付けてもいいし、なんにも付いていないバックにペタペタもいいかもしれません。
考えてみれば、インドは長いことイギリスの影響を受けてきた国です。エンブレムをジャケットの胸に付ける歴史も、同じくらい長いのかもしれません。それでも、このエンブレムの意匠は、色にしてもデザインにしてもインドらしいものです。イギリスの受け売りとは違います。私が住む香港、やはり、イギリスの統治下でした。オーダーでエンブレムを作ってくれる店もありますが、今ひとつ、いただけない色合いです。
見出しの写真のエンブレムは、イギリスのポールスミスのものです。周りがほつれそうなまま、安全ピンでTシャツに付けてありました。
これらのエンブレムを求めたのは、昨年のインド行きの時ではありません。ずっと前のことです。成長著しいインドのこと、コンノートプレイスに未だにこの店があるか、確かではありません。