自分自身の老いや、自分自身の終焉について考えると、
人生の美学を貫きたいなんて、うんぬんかんぬん、思い詰めたりすると、ウツになりそうだ。
なので、こういうことは、あんまり深く考えずに、あっさり、うっすら考えることにしよう。
ウツ系のひとに、励まし、激励は、マイナス、逆効果という。
なるほど、そのとおり。
世界の中では、飢えに苦しむ人や、母国を追われる人、母国でも安全ではない人もいるのに、
あなた、恵まれているんですよ。
なに、寝言、言ってるんですか?
などと、国際関係のボランティアされている方々から、お叱りをうけそうだ。
ウツを発散する出口がふさがれた。
でも、女性はウツになりにくい、と、わたしは思う。
なぜなら、時間が来たら、食事の用意をしなければならないから。
哲学的なことを考えていても、空腹は満たされない。
「おかあちゃ~ん、お腹減った~」
そう言われると、哲学劇場は終了となる。
ウツの先は、「あらま、なにしましょ、冷蔵庫に適当な材料ないわ~」、と、
献立のウツと変化する。
日常のルーチンワークに忙殺されると、ウツの定位置がなくなる。
美学の追求は、明日へと持ち越しとなった。