『ブリッジ・オブ・スパイ』(原題:Bridge of Spies)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス,マーク・ライランス,エイミー・ライアン,アラン・アルダ,
スコット・シェパード,セバスチャン・コッホ,オースティン・ストウェル他
今年劇場で初めて観た作品はこれでした。
昨年10月にTOHOシネマズ伊丹で混線した予告編を観たのが懐かしい。
連休中日がちょうど109シネマズデーだったので、1,100円で。
脚本がコーエン兄弟だとは観るまでつゆ知らず。さすがです。
定価だったとしても見応え十分だと思ったはず。実話に基づく。
1957年、米ソ冷戦下のニューヨーク。
ルドルフ・アベルという男がスパイ容疑でFBIによって逮捕される。
アベルに弁護士の知り合いはおらず、国選弁護人が就くことに。
ソ連のスパイが米国民から憎まれるのは当たり前。
裁判で死刑を言い渡されることは確実だろう。
しかし米国政府としては敵国のスパイにも寛容なところを見せておきたい。
弁護人として推薦されたのはジェームズ・ドノヴァン。
ドノヴァンは誰もが認める優秀な弁護士ではあるが、保険が専門。
米国民の非難を一身に浴びること必至の刑事裁判を扱うなんて。
家族の反対にも遭うが、たとえスパイであろうと裁判を受ける権利はある。
弁護士としての職責を全うしようと、ドノヴァンは引き受ける。
案の定、思っていた以上の嫌がらせを受けるが、すでに乗った船。
交渉上手なドノヴァンは、判事との駆け引きに成功。
アベルは死刑を免れて、禁固30年を言い渡される。
これで一件落着したかに思われ、5年が過ぎた日、
ふたたびドノヴァンは政府から呼び出される。
米国の偵察機がソ連上空で撃墜され、パイロットのフランシス・ゲイリー・パワーズが拘束されたらしい。
かつてドノヴァンはこのようなことを想定し、
いつか捕虜を交換できるように、アベルを死刑に処するべきではないと主張していた。
まさにそのとおりの事態となり、交渉人としてドノヴァンが指名されたのだ。
軍人でも政治家でもないただの民間人ドノヴァン。
そんな彼が交渉人の極秘任務を任されるとは。
交渉の地は今まさにベルリンの壁が築かれようとしている東ベルリン。
妻子にすら打ち明けることを禁じられ、護衛もなく、
ロンドンへの出張だと偽って、ドノヴァンは東ベルリンへ赴くのだが……。
スパイ容疑で逮捕されたアベルは、二重スパイにならないかと政府から持ちかけられます。
そうすれば罪は問わない、生かしてやると。しかし、アベルはその申し出を拒絶。
得策ではないとドノヴァンに言われても信念を曲げません。
逃げも隠れもせず言い訳もしないアベルの人柄に触れ、
ドノヴァンはこの男を死なせたくはないと思いはじめます。
米国では死刑が確実視され、もし生きてソ連に帰れたとしても殺される可能性大。
なのにアベルは恐れる様子をまったく見せません。
ドノヴァンから「不安は感じないのか」と三度問われ、
いずれも「(不安を感じることが)役に立つのか」と答えるシーンが印象的。
いくぶん美化されていたとしても、こんな弁護士が存在したことは本当。
恥ずかしくない人間でいることは難しいけれど、そうありたい。
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス,マーク・ライランス,エイミー・ライアン,アラン・アルダ,
スコット・シェパード,セバスチャン・コッホ,オースティン・ストウェル他
今年劇場で初めて観た作品はこれでした。
昨年10月にTOHOシネマズ伊丹で混線した予告編を観たのが懐かしい。
連休中日がちょうど109シネマズデーだったので、1,100円で。
脚本がコーエン兄弟だとは観るまでつゆ知らず。さすがです。
定価だったとしても見応え十分だと思ったはず。実話に基づく。
1957年、米ソ冷戦下のニューヨーク。
ルドルフ・アベルという男がスパイ容疑でFBIによって逮捕される。
アベルに弁護士の知り合いはおらず、国選弁護人が就くことに。
ソ連のスパイが米国民から憎まれるのは当たり前。
裁判で死刑を言い渡されることは確実だろう。
しかし米国政府としては敵国のスパイにも寛容なところを見せておきたい。
弁護人として推薦されたのはジェームズ・ドノヴァン。
ドノヴァンは誰もが認める優秀な弁護士ではあるが、保険が専門。
米国民の非難を一身に浴びること必至の刑事裁判を扱うなんて。
家族の反対にも遭うが、たとえスパイであろうと裁判を受ける権利はある。
弁護士としての職責を全うしようと、ドノヴァンは引き受ける。
案の定、思っていた以上の嫌がらせを受けるが、すでに乗った船。
交渉上手なドノヴァンは、判事との駆け引きに成功。
アベルは死刑を免れて、禁固30年を言い渡される。
これで一件落着したかに思われ、5年が過ぎた日、
ふたたびドノヴァンは政府から呼び出される。
米国の偵察機がソ連上空で撃墜され、パイロットのフランシス・ゲイリー・パワーズが拘束されたらしい。
かつてドノヴァンはこのようなことを想定し、
いつか捕虜を交換できるように、アベルを死刑に処するべきではないと主張していた。
まさにそのとおりの事態となり、交渉人としてドノヴァンが指名されたのだ。
軍人でも政治家でもないただの民間人ドノヴァン。
そんな彼が交渉人の極秘任務を任されるとは。
交渉の地は今まさにベルリンの壁が築かれようとしている東ベルリン。
妻子にすら打ち明けることを禁じられ、護衛もなく、
ロンドンへの出張だと偽って、ドノヴァンは東ベルリンへ赴くのだが……。
スパイ容疑で逮捕されたアベルは、二重スパイにならないかと政府から持ちかけられます。
そうすれば罪は問わない、生かしてやると。しかし、アベルはその申し出を拒絶。
得策ではないとドノヴァンに言われても信念を曲げません。
逃げも隠れもせず言い訳もしないアベルの人柄に触れ、
ドノヴァンはこの男を死なせたくはないと思いはじめます。
米国では死刑が確実視され、もし生きてソ連に帰れたとしても殺される可能性大。
なのにアベルは恐れる様子をまったく見せません。
ドノヴァンから「不安は感じないのか」と三度問われ、
いずれも「(不安を感じることが)役に立つのか」と答えるシーンが印象的。
いくぶん美化されていたとしても、こんな弁護士が存在したことは本当。
恥ずかしくない人間でいることは難しいけれど、そうありたい。