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『ヤクザと家族 The Family』

2021年02月20日 | 映画(や行)
『ヤクザと家族 The Family』
監督:藤井道人
出演:綾野剛,舘ひろし,尾野真千子,北村有起哉,市原隼人,磯村勇斗,菅田俊,
   康すおん,二ノ宮隆太郎,駿河太郎,岩松了,豊原功補,寺島しのぶ他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて2本ハシゴの2本目。
 
出演オファーされた女優がことごとく「遠慮」して話題となった『新聞記者』(2019)。
その藤井道人監督が今度は綾野剛を主演に迎えてヤクザの世界を描きます。
 
時は1999年。
ヤクザでシャブ中の父親を亡くした青年・山本賢治(綾野剛)は、
彼を慕う細野竜太(市原隼人)、大原幸平(二ノ宮隆太郎)とつるみ、
投げやりな毎日を送っている。
 
ある日、昔なじみの女将・木村愛子(寺島しのぶ)が切り盛りする食堂で、
柴咲組組長・柴咲博(舘ひろし)と偶然居合わせる。
そこへ飛び込んできたチンピラが柴咲を殺そうと突進。
間一髪のところで山本がチンピラを叩きのめし、柴咲は命を救われる。
 
「別にあんたを助けようとしたわけじゃない。
うるせぇんだよ、おめえら」と言い残して立ち去る山本だったが、
義理人情に厚い昔気質の柴咲は、後日山本を探し出して呼び寄せ、
身寄りのない山本と父子の契りを結ぶ。
 
こうしてヤクザの世界に足を踏み入れた山本は、
生まれて初めて自分の居場所を見つけ、柴咲組の「家族」として生きてゆく。
 
その道に詳しくないので(笑)、何年と言われてもわかりませんが、
1999年から2019年までの間にヤクザを取り巻く世界は大きく変わったようです。
 
敵対する組の若頭を殺した罪を被り、14年間服役した山本。
出てきてみれば、ヤクザはケータイを買うことも許されない。
驚いたのは、車が全然ちがうこと。
シャバに出てきたらお迎えの車はプリウスだったって、
笑っちゃいけないのかもしれないけれど、ヤクザにプリウス、ちゃうやろ。
 
義理と人情を重んじる、シャブには絶対に手を出さない。
そう決めていたヤクザだって、金がなけりゃどうしようもない。
そんな窮状を見せる柴咲組若頭役の北村有起哉が○。
 
家庭を持って、ヤクザではない家族のために稼ごうとしても、
なんでもかんでもすぐにネットに晒されてしまうこの時代では、
簡単に自分の過去が暴かれて、家族まで世間の非難の対象に。
 
ヤクザの肩を持つわけではありません。
でも、生きづらいのはヤクザも同じなのかなぁと思ったりも。
 
ラスト、山本の娘(小宮山莉渚)と食堂の女将の息子(磯村勇斗)のシーンに泣きました。

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