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『ひどくくすんだ赤』

2024年08月17日 | 映画(は行)
『ひどくくすんだ赤』
監督:田中聡
出演:松澤仁晶,三溝浩二,金谷真由美,小島怜珠,大藤瑛史,岡崎愛莉,末次寿樹,東遥貴,細井じゅん他
 
テアトル梅田にて、4本ハシゴの3本目。
きつそうで避けていたのですが、上映時間が46分。2本目と4本目の間に鑑賞可能だったため。
 
国内外の映画祭で14冠を獲得したという田中聡監督の短編映画『うまれる』(2022)は、
いつどこで上映されていたのか知らず、未見のまま。
これはその田中監督が新たに放つ「禁断の問題作」との触れ込みです。
 
吉田は交通誘導員のアルバイトをしながら日銭を稼ぐ独身、58歳。
少年時代の彼は、“稲妻戦隊サンダーファイブ”のリーダー・レッドで、史上最強のヒーローともてはやされていたが、
あるとき愚弄な行動に走り、すべてを台無しにしてしまった。
その結果、サンダーファイブの仲間たちまで路頭に迷わせることになり、中には自死した者もいる。
何十年も経った今、どうしても自分のことが許せず、生き残っている面々に謝罪に行くのだが……。
 
生理的に無理に感じてしまう部分が多いです。
吉田役の松澤仁晶はTVドラマに多く出演するベテラン俳優で、『シュシュシュの娘』(2021)にも出演しています。
けれどお世辞にもかっこいいとは言えないオッサン。
少年時代のレッドを演じる小島怜珠が美形なだけに、えっ、成長してこんなオッサン!?と思ってしまう。
 
解散に至った行動というのが、ここに書きたくもないようなことで、って、書いちゃいますけど、
戦隊として活動中に、メンバーの紅一点・ピンクのお尻を見てあろうことか欲情し、
そのまま公衆の面前でピンクをレイプするという。これ、映像で見て受け入れられますか。
 
ひとりずつに謝って回ったところでどうしようもなく、最後は自分で自分を殴り殺す。
布団の上でただひとり、血だらけの彼を見ても気の毒には思わないし、呆気に取られるだけ。
 
「ヒーロー不在の時代に新たなヒーローの出現を願ってつくられた大人が楽しめる禁断のヒーロー映画」らしいけど、
ごめんなさい、私には痛々しいだけで理解不能。

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