夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『HiGH&LOW THE MOVIE』

2016年07月24日 | 映画(は行)
『HiGH&LOW THE MOVIE』
監督:久保茂昭
出演:AKIRA,青柳翔,登坂広臣,岩田剛典,鈴木伸之,黒木啓司,山田裕貴,
   窪田正孝,林遣都,ELLY,大屋夏南,井浦新,V.I,豊原功補他

5月にTOHOシネマズ1ヶ月フリーパスで鑑賞した『ROAD TO HiGH&LOW』
続編を観る気はまったくなかったのですが、友人がチケットをくれるという。
三代目J Soul Brothersのコンサートの購入権の抽選に応募して当選すると、
この映画のチケットも抱き合わせで購入しなければならないんですと。
こんな商売して観客動員数を稼ぐなんて。思わず「セコッ!」と言ってしまいました。
しかも当たった購入権は大阪ではない、到底行けない遠くの都市で開催される分。
それはただちにオークションに出品したそうですが、
映画のチケットは売れないからと、私が貰い受けました。
もちろん「買うよ」と言いましたが、「ええからええから」と言われ、甘えた次第。

私は映画と美容院の抱き合わせにして、ららぽーとEXPOCITYの美容院へ行く前に
109シネマズ大阪エキスポシティにて。

5つのチームが拮抗している“SWORD地区”に、チーム“ムゲン”の総長・琥珀(AKIRA)が舞い戻る。
とある事件がきっかけで表舞台から姿を消していた琥珀がなぜ帰ってきたのか。

琥珀はどうやらSWORDの支配を目論む海外マフィア・李(V.I)と手を組んでいるらしく、
これまで可愛がってきたコブラ(岩田剛典)とヤマト(鈴木伸之)にも牙を剥く。
一方、ヤクザの“九竜グループ”もSWORDを支配下に置くことを目論んでおり、
琥珀を呼びつけて九竜と手を組むよう圧力をかけるが、琥珀はあっさりそれを断る。

クズ呼ばわりされる自分たちだって、いつか変わることができる。
ムゲンは決して仲間を裏切らない。命を大切にしろ。
そうコブラたちに説きつづけた琥珀が、自分たちを潰しにかかるには理由があるはず。
そう考えたコブラは、普段は敵対するSWORDの他チームに声をかけ、
海外マフィアをぶっ潰し、琥珀を説得しようとするのだが……。

だいたいこんな感じでしょうかね。
不良グループがドタバタやっているだけだろうし、寝るかもと思いながら観はじめたのですが、
なかなかどうして、集中力は切らされず。
なにしろイケメンがいっぱいいるので、好みのタイプを見つけるだけでも楽しいわけで。

前作からメインを張る岩田くんと鈴木くんよりも、
雨宮兄弟の弟・広斗役、登坂くんのほうが私はタイプです。
そんなことはどうでもいいとして(笑)。

SWORD各チームのリーダーは個性豊かでいいですねぇ。
キャラ的に私が好きなのは、“White Rascals”のリーダー(黒木啓司)と鬼邪高校のリーダー(山田裕貴)、
それから達磨一家のリーダー(林遣都)。
特に林くんは今までにない役で、美形の少年だった彼がこんな役までこなすのは嬉しい限りです。

で、まだ続編があるらしい。ここまで来たら、次も観なあかんような気が。
もう少しEXILEファミリーの皆々様について予習しておくとさらに楽しめるのかも。(^O^)

あ、ほいで一応泣きましたということをつけ加えておきます(笑)。
どんだけなんでも泣くねん、私。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ファインディング・ドリー』〈吹替版〉

2016年07月23日 | 映画(は行)
『ファインディング・ドリー』(原題:Finding Dory)
監督:アンドリュー・スタントン
声の出演: 室井滋,木梨憲武,上川隆也,中村アン,八代亜紀,菊地慶他

ダンナが出張から帰ってきましたので、もう好き勝手はできません(笑)。
しかしダンナを某所まで送って行った帰り、
1本だけは観る時間ができたので、109シネマズ箕面へ。
ムビチケを買っていた本作、どうしても字幕版を観たかったのですが、
箕面では吹替版しかなく、よそで観るには時間が合わず。
吹替版を観て面白ければ、そのうち字幕版も観ればいいかと思い直しての決断でした。

『ファインディング・ニモ』(2003)の続編。
正確には、本作の冒頭部分が『ファインディング・ニモ』の前編に当たり、
『ファインディング・ニモ』が間に挟まれて本作に続くという流れ。
前作の主人公だったカクレクマノミのマーリンとその息子ニモも存分に活躍します。

ナンヨウハギのドリーは何でもすぐに忘れてしまう。
ドリーの父親チャーリーと母親ジェニーは娘の将来が心配でたまらないが、
愛情をいっぱい注ぎ、なんとかドリーに友だちができるよう、
そして自分で生きてゆく力を持てるようにと願っている。

しかし、そんな両親の願い虚しく、ある日ドリーははぐれてしまう。
両親のことだけはしっかり覚えているものの、
自分がどこから来たのか、なぜはぐれたのかは全然思い出せない。
そうしてふらふらとさまよううち、長い年月が経つ。

偶然にもマーリンとニモに再会したドリーは、
両親を捜していたということすら忘れ、そこに住み着く。
話した端からすぐに忘れるドリーに呆れ顔の者も多いが、
ニモはドリーと過ごす時間が楽しくてたまらない。
マーリンもそんな息子たちを優しく見守る。

ところがふとした拍子に幼い頃の記憶が断片的に甦ったドリー。
両親を捜しにカリフォルニアの海へと旅立つという彼女を放っておけず、
マーリンとニモも一緒にカリフォルニアを目指すのだが……。

いま言ったことをすぐさま忘れてしまうドリーのことを
正直なところ最初は鬱陶しく感じました。
これは吹替版だからそう感じるのか。
やっぱり字幕版にしておけばよかったなぁとちょっぴり後悔したのですけれども。

子どもの認知症や健忘症が実際にあるのか。鑑賞中にハタと思いました。
若年性の認知症があるのですから、幼年性の認知症があったって不思議はない。
幼児にだってそんな症状があるのでは。
鑑賞中にそのことに気づき(遅いっちゅうの、私(^^;)、見方が変わりました。
もしも自分の子どもがそうだったらどうする?

障害を持つ子どもが生まれた場合、老いるのは両親のほうが先。
自分たちが亡くなったら、この子どもはどうなるのか。
邪心のないわが子を見るにつけ、心が絞られるような思いがよぎるでしょう。

ドリーが両親のもとへたどり着くシーンの素晴らしいこと。
涙があふれて止まりませんでした。
生んでくれてありがとう。生まれてくれてありがとう。
その思いで胸がいっぱいになるシーンです。
子どもたちをこんなふうに温かく包み込むことができたら。
そう願ってやみません。

そうそう、吹替版の八代亜紀役、オリジナルは誰なのかと思ったらシガニー・ウィーヴァー
これはやはり字幕版も観にいかなければなりませんな。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』

2016年07月22日 | 映画(あ行)
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(原題:Alice Through the Looking Glass)
監督:ジェームズ・ボビン
出演:ジョニー・デップ,アン・ハサウェイ,ミア・ワシコウスカ,リス・エヴァンス,
   ヘレナ・ボナム=カーター,サシャ・バロン・コーエン,マット・ルーカス他
声の出演:アラン・リックマン,スティーヴン・フライ,マイケル・シーン他

まだダンナ出張中。
仕事帰りに109シネマズ大阪エキスポシティにて、4DX3D版を鑑賞しました。
4DX3D版を観るのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『オデッセイ』
『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』に次いで4度目。
しかし、『バットマンvsスーパーマン』なんて、こうして書くまで4DX3D版を観たことすら忘れていました。
振り返ってみると、4DXで観るには本作がいちばん楽しい作品だったかも。

『アリス・イン・ワンダーランド』(2010)の続編だというのに、前作を観ていません。
TVで放映していたのも観逃し、ついていけない可能性もありましたが、なんとなく大丈夫。

前作から年月を経て成長したアリスは、亡き父が遺したワンダー号の船長に。
猛者の船乗りたちを見事に束ね、世界中の大海原を航海してロンドンへ帰還。
ところが、アリスにプロポーズを断られたことを根に持つヘイミッシュが、
アリスの家の所有権をひそかに獲得。
ヘイミッシュは、ワンダー号と交換するのであれば家は返してやると言う。
アリスからワンダー号と船長の座を剥奪して、事務員に据えるつもりらしい。

ワンダー号を手放すことを即断することなどできない。
悩む彼女は、青い蝶へと姿を変えたアブソレムにいざなわれ、鏡を通り抜ける。
するとそこはあのワンダーランドだった。

懐かしい仲間たちに再会したアリスは、マッドハッターの様子がおかしいと聞かされる。
ハッターは死んでしまったはずの家族の還りを待っていると言い、
諭そうとするアリスに「どうして信じてくれないのか」と怒りをあらわにする。

深い悲しみのあまり、命の危険に晒されているハッターを助けるにはどうすればいいのか。
白の女王のアドバイスにより、アリスはタイムスリップすることに。
そのためには時間の番人“タイム”からクロノスフィアなるものを盗み出さなければならない。
アリスはそれを実行に移すと、ハッターの家族が元気だった日までさかのぼり、
過去を変えようとするのだが……。

アリス役のミア・ワシコウスカがハマっているほか、
注目はなんと言ってもタイム役のサシャ・バロン・コーエン
この人はいつも人を喰っている印象がありますが、
本作ではいつになく真面目で、アリスに振り回されているのが面白い。
そしてこのところイマイチ続きだったジョニー・デップ
私はやっぱりこんな役の彼のほうが好きみたいです。

ストーリーとしてはところどころ睡魔に襲われることもありましたが、
映像と動きに一体感がないと思っていた4DX、
今回はまさか雪を体感できるとは知らず、一瞬童心に返りました。
もちろん本物の雪ではありませんが、
雪の降る映像を観ていたら舞い降りる粉雪(みたいなもの)。
なんか嬉しくないですか。

この4DX3D版が楽しかったからといって、
恐ろしいほどつまらなかった『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』も4DX版を観てみるか、
……という気には決してなりません。(^^;

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ペレ 伝説の誕生』

2016年07月21日 | 映画(は行)
『ペレ 伝説の誕生』(原題:Pele: Birth of a Legend)
監督:ジェフ・ジンバリスト,マイケル・ジンバリスト
出演:ケヴィン・ヂ・パウラ,ヴィンセント・ドノフリオ,ロドリゴ・サントロ,
   ディエゴ・ボネータ,コルム・ミーニイ,レオナルド・リマ・カヴァーリョ他

『クリーピー 偽りの隣人』を観てゲンナリしたあと、
TOHOシネマズ西宮でいちばん好きな小ぶりのシアター12に移動して本作を鑑賞。
サッカーより野球好きな私ですが、これはとても良かったです。

世界的に有名なサッカー選手、エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント。
1940年生まれの彼は現在75歳。とても愛され敬われる存在のようです。
サッカー史上最高の選手のうちのひとりとも、
20世紀最高のアスリートとも称されています。
ドキュメンタリー畑の監督による本作は、過剰すぎない演出が○。
だけど、泣きどころはきちんと押さえられていました。

ブラジルのスラム、バウルという貧しい村。
少年ナシメントは靴磨きで家計を助けなければならないが、
友だちと遊びたいという誘惑から逃れられず、
丸めた洗濯物をボール代わりにしてはサッカーを楽しむ毎日。
弟と一緒に泥だらけになって帰り、毎度母親に怒られる。

1950年、ブラジルで開催されたワールドカップ
優勝を本命視されていたブラジル代表は、
引き分けでも優勝したはずの決勝戦でウルグアイに敗れ、
自国開催での優勝は夢に終わって国民は失意のどん底に。
悲しみに暮れる父親に向かって、ナシメントは自分がブラジルを優勝させると約束する。
父親は、それよりもしっかり勉強しろよと笑顔を見せる。

バウルでおこなわれた少年サッカー大会に仲間と出場したナシメント。
大会には名門FCサントスから視察にも来ている。
相手チームのなかには、ナシメントを“ペレ”とからかう金持ち少年がいた。
これは彼が好きだった選手“ビレ”のことを上手く発音できずに“ペレ”と言ったことから。

ふだんスパイクもボールも持たないナシメントらは、金持ち相手に序盤は苦戦。
しかし、間に合わせのスパイクを脱ぎ捨ててからは全開モード。
1点差で負けはしたものの、ナシメントの華麗なテクニックに観客は大興奮。
試合後は皆が「ペレ」と連呼し、まるで優勝したかのような扱いに。
なんとサントスからも誘いを受ける。

ところがその直後、仲間のひとりが事故死。
自分を責めるナシメントはサッカーをきっぱりあきらめ、
病院の清掃員として働く父親の仕事についていく。
そんなナシメントを元気づけようと、父親は休憩時間にマンゴーの実を蹴りはじめる。
やがて笑顔を取り戻したナシメントは、マンゴーの実を蹴って技術を磨くのだが……。

熟しかけたマンゴーの実は、優しく扱わなければつぶれてしまいます。
貧しいなかにあっても父と息子がマンゴーの木の下で笑う姿が最高。

1950年のいわゆる「マラカナンの悲劇」により、
以後、ブラジル代表の指導に当たった監督は、野蛮であると言われることを恐れ、
洗練されたサッカーをすることを目標に掲げます。
だけど、何をもって野蛮とするのか。

ブラジル人が生まれたときから身につけているといわれる“ジンガ”。
それが映し出されるシーンはあまりに美しく、涙が出ました。
美しくフェアなプレーは人の心を打ち、敵味方に関係なく拍手を送りたくなる。

名前を聞いたこともない南米俳優が良かったのはもちろんのこと、
最初わからずや、最後あっぱれな監督を演じるヴィンセント・ドノフリオも良かったです。

野球もいいけどサッカーもいい。
つまりスポーツ映画ならば何でも好きということになっちゃうのですが。(^^;

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『クリーピー 偽りの隣人』

2016年07月20日 | 映画(か行)
『クリーピー 偽りの隣人』
監督:黒沢清
出演:西島秀俊,竹内結子,川口春奈,藤野涼子,戸田昌宏,
   最所美咲,笹野高史,東出昌大,香川照之他

ダンナが数日間出張中のため、仕事帰りにTOHOシネマズ西宮へ。
18:00上映開始の綾野剛を観ようと車を走らせましたが間に合わず。
18:13ぐらいに劇場に到着、窓口ならば販売してくれたかもしれませんが、
券売機ではすでに18:00開始の回は〆切。
無理を言ってみるほどではないので、18:30からの本作に気持ちを転換。

原作は第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作だそうです。
この賞自体を知らなくて調べてみたら、第1回は1998(平成10)年。
審査員は内田康夫、北方謙三、西村京太郎、森村誠一といった大御所で、
島田荘司、夏樹静子、赤川次郎、大沢在昌らと入れ替わったりしながら、
第19回だった今年度は、あさのあつこ、綾辻行人、笠井潔、朱川湊人が審査員。
ここ数年の審査員は別として、歴代の審査員の顔ぶれを見れば、
私はほとんど読んだことのない人が目立ち、道理でこの賞も知らないわけで。
観る前からちょっとテンション下がり気味。

高倉幸一(西島秀俊)は犯罪心理学に精通する刑事として名を上げていたが、
8人も殺したサイコパスの取り調べで痛恨のミス。
署内で死亡者を出したほか、自らも犯人に刺されて負傷、退職する。

大学で犯罪心理学の教鞭を執ることとなった高倉は、
妻の康子(竹内結子)とともに郊外の一軒家に引っ越す。
張り詰めていた刑事時代とはちがって、静かで落ち着いた日々を送るはずが、
隣近所に挨拶に行くとどうも皆感じが悪い。つきあいを拒んでいるようだ。
憂鬱な顔をする康子に、たいていの犯罪者は愛想が良いもの。
そうでないから逆に安心かもしれないと高倉は笑う。

そんななか、後輩刑事だった野上(東出昌大)が突然訪ねてくる。
野上は、6年前に起きた未解決の一家失踪事件の捜査に手を貸してほしいと言う。
たまたま大学の同僚から同じ事件について問われていた高倉は、
一家のうち唯一取り残された当時中学生の娘(川口春奈)に会うことに。

一方、康子は隣家に住む西野(香川照之)の言動に振り回され始める。
西野の娘として紹介された澪(藤野涼子)は、高倉に何か話したいことがある様子。
ある日、澪から「あの人はお父さんなんかじゃない」と耳打ちされ……。

とことん嫌な話で救いがありません。
救いがなくても面白い作品というのはいくらでもあるけれど、これは駄目。
原作の出来がどうだったか知りませんが、放置されているものが多すぎる。

そもそも最初に登場したサイコパスは何なのか。
世の中にはこういう異常犯罪者がいるものだということを知らせたかっただけ。
それをきっかけに高倉が転職したというだけ。
また、失踪事件に遭った一家の娘の扱いも適当すぎ。
東出昌大や笹野高史演じる刑事も不用心すぎて、殺されて当たり前。
殺しの始末をさせられる澪の姿も異常ならば、康子はどういうつもりだったのか、
最後の高倉はなぜいきなりシャキッとしたのか、納得できないことだらけ。

台詞や動きのひとつひとつが大げさで白々しく、
芸達者な役者が揃っているだけに余計に不自然。
不気味なだけでミステリーではない。中途半端なホラーの印象。
ちょうどTOHOシネマズデーだったので1,100円だったし、
金返せとは言わないけれど、観なきゃよかった(泣)。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする