『ペレ 伝説の誕生』(原題:Pele: Birth of a Legend)
監督:ジェフ・ジンバリスト,マイケル・ジンバリスト
出演:ケヴィン・ヂ・パウラ,ヴィンセント・ドノフリオ,ロドリゴ・サントロ,
ディエゴ・ボネータ,コルム・ミーニイ,レオナルド・リマ・カヴァーリョ他
『クリーピー 偽りの隣人』を観てゲンナリしたあと、
TOHOシネマズ西宮でいちばん好きな小ぶりのシアター12に移動して本作を鑑賞。
サッカーより野球好きな私ですが、これはとても良かったです。
世界的に有名なサッカー選手、エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント。
1940年生まれの彼は現在75歳。とても愛され敬われる存在のようです。
サッカー史上最高の選手のうちのひとりとも、
20世紀最高のアスリートとも称されています。
ドキュメンタリー畑の監督による本作は、過剰すぎない演出が○。
だけど、泣きどころはきちんと押さえられていました。
ブラジルのスラム、バウルという貧しい村。
少年ナシメントは靴磨きで家計を助けなければならないが、
友だちと遊びたいという誘惑から逃れられず、
丸めた洗濯物をボール代わりにしてはサッカーを楽しむ毎日。
弟と一緒に泥だらけになって帰り、毎度母親に怒られる。
1950年、ブラジルで開催されたワールドカップ。
優勝を本命視されていたブラジル代表は、
引き分けでも優勝したはずの決勝戦でウルグアイに敗れ、
自国開催での優勝は夢に終わって国民は失意のどん底に。
悲しみに暮れる父親に向かって、ナシメントは自分がブラジルを優勝させると約束する。
父親は、それよりもしっかり勉強しろよと笑顔を見せる。
バウルでおこなわれた少年サッカー大会に仲間と出場したナシメント。
大会には名門FCサントスから視察にも来ている。
相手チームのなかには、ナシメントを“ペレ”とからかう金持ち少年がいた。
これは彼が好きだった選手“ビレ”のことを上手く発音できずに“ペレ”と言ったことから。
ふだんスパイクもボールも持たないナシメントらは、金持ち相手に序盤は苦戦。
しかし、間に合わせのスパイクを脱ぎ捨ててからは全開モード。
1点差で負けはしたものの、ナシメントの華麗なテクニックに観客は大興奮。
試合後は皆が「ペレ」と連呼し、まるで優勝したかのような扱いに。
なんとサントスからも誘いを受ける。
ところがその直後、仲間のひとりが事故死。
自分を責めるナシメントはサッカーをきっぱりあきらめ、
病院の清掃員として働く父親の仕事についていく。
そんなナシメントを元気づけようと、父親は休憩時間にマンゴーの実を蹴りはじめる。
やがて笑顔を取り戻したナシメントは、マンゴーの実を蹴って技術を磨くのだが……。
熟しかけたマンゴーの実は、優しく扱わなければつぶれてしまいます。
貧しいなかにあっても父と息子がマンゴーの木の下で笑う姿が最高。
1950年のいわゆる「マラカナンの悲劇」により、
以後、ブラジル代表の指導に当たった監督は、野蛮であると言われることを恐れ、
洗練されたサッカーをすることを目標に掲げます。
だけど、何をもって野蛮とするのか。
ブラジル人が生まれたときから身につけているといわれる“ジンガ”。
それが映し出されるシーンはあまりに美しく、涙が出ました。
美しくフェアなプレーは人の心を打ち、敵味方に関係なく拍手を送りたくなる。
名前を聞いたこともない南米俳優が良かったのはもちろんのこと、
最初わからずや、最後あっぱれな監督を演じるヴィンセント・ドノフリオも良かったです。
野球もいいけどサッカーもいい。
つまりスポーツ映画ならば何でも好きということになっちゃうのですが。(^^;
監督:ジェフ・ジンバリスト,マイケル・ジンバリスト
出演:ケヴィン・ヂ・パウラ,ヴィンセント・ドノフリオ,ロドリゴ・サントロ,
ディエゴ・ボネータ,コルム・ミーニイ,レオナルド・リマ・カヴァーリョ他
『クリーピー 偽りの隣人』を観てゲンナリしたあと、
TOHOシネマズ西宮でいちばん好きな小ぶりのシアター12に移動して本作を鑑賞。
サッカーより野球好きな私ですが、これはとても良かったです。
世界的に有名なサッカー選手、エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント。
1940年生まれの彼は現在75歳。とても愛され敬われる存在のようです。
サッカー史上最高の選手のうちのひとりとも、
20世紀最高のアスリートとも称されています。
ドキュメンタリー畑の監督による本作は、過剰すぎない演出が○。
だけど、泣きどころはきちんと押さえられていました。
ブラジルのスラム、バウルという貧しい村。
少年ナシメントは靴磨きで家計を助けなければならないが、
友だちと遊びたいという誘惑から逃れられず、
丸めた洗濯物をボール代わりにしてはサッカーを楽しむ毎日。
弟と一緒に泥だらけになって帰り、毎度母親に怒られる。
1950年、ブラジルで開催されたワールドカップ。
優勝を本命視されていたブラジル代表は、
引き分けでも優勝したはずの決勝戦でウルグアイに敗れ、
自国開催での優勝は夢に終わって国民は失意のどん底に。
悲しみに暮れる父親に向かって、ナシメントは自分がブラジルを優勝させると約束する。
父親は、それよりもしっかり勉強しろよと笑顔を見せる。
バウルでおこなわれた少年サッカー大会に仲間と出場したナシメント。
大会には名門FCサントスから視察にも来ている。
相手チームのなかには、ナシメントを“ペレ”とからかう金持ち少年がいた。
これは彼が好きだった選手“ビレ”のことを上手く発音できずに“ペレ”と言ったことから。
ふだんスパイクもボールも持たないナシメントらは、金持ち相手に序盤は苦戦。
しかし、間に合わせのスパイクを脱ぎ捨ててからは全開モード。
1点差で負けはしたものの、ナシメントの華麗なテクニックに観客は大興奮。
試合後は皆が「ペレ」と連呼し、まるで優勝したかのような扱いに。
なんとサントスからも誘いを受ける。
ところがその直後、仲間のひとりが事故死。
自分を責めるナシメントはサッカーをきっぱりあきらめ、
病院の清掃員として働く父親の仕事についていく。
そんなナシメントを元気づけようと、父親は休憩時間にマンゴーの実を蹴りはじめる。
やがて笑顔を取り戻したナシメントは、マンゴーの実を蹴って技術を磨くのだが……。
熟しかけたマンゴーの実は、優しく扱わなければつぶれてしまいます。
貧しいなかにあっても父と息子がマンゴーの木の下で笑う姿が最高。
1950年のいわゆる「マラカナンの悲劇」により、
以後、ブラジル代表の指導に当たった監督は、野蛮であると言われることを恐れ、
洗練されたサッカーをすることを目標に掲げます。
だけど、何をもって野蛮とするのか。
ブラジル人が生まれたときから身につけているといわれる“ジンガ”。
それが映し出されるシーンはあまりに美しく、涙が出ました。
美しくフェアなプレーは人の心を打ち、敵味方に関係なく拍手を送りたくなる。
名前を聞いたこともない南米俳優が良かったのはもちろんのこと、
最初わからずや、最後あっぱれな監督を演じるヴィンセント・ドノフリオも良かったです。
野球もいいけどサッカーもいい。
つまりスポーツ映画ならば何でも好きということになっちゃうのですが。(^^;