『セトウツミ』

『セトウツミ』
監督：大森立嗣
出演：池松壮亮，菅田将暉，中条あやみ，鈴木卓爾，成田瑛基，
　　　岡山天音，奥村勲，笠久美，牧口元美，宇野祥平他

なんばパークスシネマで２本ハシゴの２本目。
前述の『全員、片想い』の後に。

よくお客さんが入っています。女性が多いですが、老若問わず。
みんないったい誰がお目当てなのでしょう。
池松くんか菅田くんか。どっちもカワイイです。

原作は此元和津也の同名コミックだそうで、
関西の男子高校生ふたりがただまったり会話をしているだけ。
これこそ劇場で観なくてもいいのではと思いましたが、笑った笑った。
いやもう、観に行ってよかったです。

大阪のどこか。背景のビルに映る電話番号から察するに、南のほう。
(観賞後にロケ地を調べたら、堺市だそうな。)
川沿いの遊歩道の石段に腰かけて、無駄話をする高校２年生の男子２名。

優等生のクールなメガネ男子は内海想(池松壮亮)。
もとサッカー部のお調子者は瀬戸小吉(菅田将暉)。
対照的なふたりだが、放課後は毎日こうして一緒に時間を過ごす。

ほかに書くことがありません。ひたすらダラダラ。
が、この会話がとにかく可笑しい。

大阪府立池田高校出身の菅田くんは、もちろん完璧な大阪弁。
対する池松くんは福岡出身で、大学は日大芸術学部。
菅田くんに比べると、少々ツライ大阪弁ではありますが、
相当練習したということが伝わってきて初々しい。
そもそもふたりともすでに23歳と25歳。
初々しいというのもどうかと思うけれど、制服を着て違和感がないのはイイ。

ふたりで喋っているだけだから、お金はそんなにかかっていないと思いますが、
河原でボーッとする謎の人物役が鈴木卓爾だったり、
バルーンアーティストを宇野祥平が演じていたり、キャストも楽しい。

うだうだした無駄話だけで映画１本になり、
しかも観客をこんなに笑わせてしまうのだからエライです。
関西人ならまずまちがいなく笑えますが、東京の人が観ても笑うと思いたい。

なんとも幸せなひとときでした。無駄話バンザイ。