『海すずめ』
監督:大森研一
出演:武田梨奈,小林豊,内藤剛志,岡田奈々,目黒祐樹,宮本真希,二階堂智,
佐生雪,野川由美子,小峠英二,西村瑞樹,赤井英和,吉行和子他
宇和島伊達400年を記念して撮られた作品だそうで、
予告編から本好きにはたまらん雰囲気がありあり。
上映館が少なく、またまたなんばパークスシネマへ。
この日はダンナが車を使わないというので、暑さに負けて思わず車でなんばまで。
日曜日だからなんばパークスの駐車場は最大料金設定なく、
いつも駐めている黒門市場近くのタイムズに行きかけましたが、ちょっと待てよ。
TOHOシネマズなんばのときはええけれど、なんばパークスまでは遠いやん。
で、なんばパークスの南東辺りのタイムズに向かって車を走らせていたら、
日曜日も最大料金1,000円というコインパーキング発見。安いがな。即入庫。
平日ならば600円。今度からはここを使うことにします。
そこからなんばパークスに向かう道には、“EKIKAN NAMBA PROJECT”もあって楽しい。
さて、劇場に入ったら、なんだか不思議な客層。
明らかに業界人っぽい人とか5〜6人に家族連れとか。
関係者ご一同ですね、きっと。
愛媛県宇和島市の市立図書館には「自転車課」がある。
市民から本の貸出予約が入ると、自転車でそれを届けるのが仕事。
自転車が好きで、脚力に自信を持つ配達員は3名。
そのうちの1人、赤松雀(武田梨奈)は遅刻の常習犯で覇気もなし。
彼女は高校を卒業する頃に書いた小説が某文学賞新人賞を受賞。
すっかりその気になり、決まっていた大学に進学せずに東京へ。
ところが一向に2作目を書くことができず、故郷へ帰ってきたのだ。
ちょうど自転車課の募集があり、趣味だった自転車に乗れるからと就職。
しかし、東京から早々に帰ってきた雀に父親の武男(内藤剛志)は冷ややか。
もとは武男に教えられて始めた自転車なのに。
武男と気まずくなるたびに母の京子(岡田奈々)や祖父の辰三(目黒祐樹)が取りなしてくれる。
本を届ければ常連の三好トメ(吉行和子)らから2作目への期待の言葉をかけられ、
いくら筆を握ろうとも何も思い浮かばないから辛くて仕方がない。
同僚の岡崎賢一(小林豊)や原田ハナ(佐生雪)には、
そんな雀の様子がやる気なく適当だと映るようだ。
一方、宇和島市では“宇和島伊達400年祭”の開催が目前に迫り、
400年祭の目玉としてお姫様の復刻衣装をお披露目することにしていた。
そのためには宇和島藩が編んだ刺繍の図録が必要で、
以前から図書館に所在の確認があったのだが、
雀がいい加減に「ある」と答えていたことがわかって大変な事態に。
図録が出てこなければ祭の目玉がなくなってしまう。
その重大さにもいまいちピンと来ない雀だったが……。
何より自転車で走る宇和島の風景が気持ちいい。
突っ込みどころは満載で、伊達家の蔵で本を探すのに素手はいかんやろとか、
蔵のなかで飲食するのはあかんやろとか、その探し方はおかしいやろとか、
探し物が見つかったときに嬉しいのはわかるけどその乱暴な扱いはどうよとか、
いろいろと苦笑してしまいます。
しかし無論、そんなことは誰でもわかっていることでしょうし、
大事なのはそこじゃないから。
吉行和子演じるトメは、初恋の相手に決死の覚悟で想いを打ち明けたのに、
返事をもらえぬままに相手が出征、戦死してしまった過去があります。
70年後に知るその真相には泣かずにはいられません。
親ならば、子どものことを応援したい気持ちがあって当たり前。
上手く言えない父親の、おむすびに込めた気持ちも伝わってきます。
主演の武田梨奈、どこで見た子だっけと思ったら、
『木屋町DARUMA』(2014)で親の借金のカタに風俗に売り飛ばされる娘役だった子でした。
う〜ん、なんという幅の広さ。要注目株です。
伊達家13代当主役の人がホンモノだったことにエンドロールで気づいてビックリ。
なんか素人くさい演技だと思ったら、素人でした(笑)。
「署名」に監督の名前が入っていたお遊びもちょっと楽しい。
ご当地ムービーっていいなぁ。
そこに暮らす人の想いがひしひしと。
監督:大森研一
出演:武田梨奈,小林豊,内藤剛志,岡田奈々,目黒祐樹,宮本真希,二階堂智,
佐生雪,野川由美子,小峠英二,西村瑞樹,赤井英和,吉行和子他
宇和島伊達400年を記念して撮られた作品だそうで、
予告編から本好きにはたまらん雰囲気がありあり。
上映館が少なく、またまたなんばパークスシネマへ。
この日はダンナが車を使わないというので、暑さに負けて思わず車でなんばまで。
日曜日だからなんばパークスの駐車場は最大料金設定なく、
いつも駐めている黒門市場近くのタイムズに行きかけましたが、ちょっと待てよ。
TOHOシネマズなんばのときはええけれど、なんばパークスまでは遠いやん。
で、なんばパークスの南東辺りのタイムズに向かって車を走らせていたら、
日曜日も最大料金1,000円というコインパーキング発見。安いがな。即入庫。
平日ならば600円。今度からはここを使うことにします。
そこからなんばパークスに向かう道には、“EKIKAN NAMBA PROJECT”もあって楽しい。
さて、劇場に入ったら、なんだか不思議な客層。
明らかに業界人っぽい人とか5〜6人に家族連れとか。
関係者ご一同ですね、きっと。
愛媛県宇和島市の市立図書館には「自転車課」がある。
市民から本の貸出予約が入ると、自転車でそれを届けるのが仕事。
自転車が好きで、脚力に自信を持つ配達員は3名。
そのうちの1人、赤松雀(武田梨奈)は遅刻の常習犯で覇気もなし。
彼女は高校を卒業する頃に書いた小説が某文学賞新人賞を受賞。
すっかりその気になり、決まっていた大学に進学せずに東京へ。
ところが一向に2作目を書くことができず、故郷へ帰ってきたのだ。
ちょうど自転車課の募集があり、趣味だった自転車に乗れるからと就職。
しかし、東京から早々に帰ってきた雀に父親の武男(内藤剛志)は冷ややか。
もとは武男に教えられて始めた自転車なのに。
武男と気まずくなるたびに母の京子(岡田奈々)や祖父の辰三(目黒祐樹)が取りなしてくれる。
本を届ければ常連の三好トメ(吉行和子)らから2作目への期待の言葉をかけられ、
いくら筆を握ろうとも何も思い浮かばないから辛くて仕方がない。
同僚の岡崎賢一(小林豊)や原田ハナ(佐生雪)には、
そんな雀の様子がやる気なく適当だと映るようだ。
一方、宇和島市では“宇和島伊達400年祭”の開催が目前に迫り、
400年祭の目玉としてお姫様の復刻衣装をお披露目することにしていた。
そのためには宇和島藩が編んだ刺繍の図録が必要で、
以前から図書館に所在の確認があったのだが、
雀がいい加減に「ある」と答えていたことがわかって大変な事態に。
図録が出てこなければ祭の目玉がなくなってしまう。
その重大さにもいまいちピンと来ない雀だったが……。
何より自転車で走る宇和島の風景が気持ちいい。
突っ込みどころは満載で、伊達家の蔵で本を探すのに素手はいかんやろとか、
蔵のなかで飲食するのはあかんやろとか、その探し方はおかしいやろとか、
探し物が見つかったときに嬉しいのはわかるけどその乱暴な扱いはどうよとか、
いろいろと苦笑してしまいます。
しかし無論、そんなことは誰でもわかっていることでしょうし、
大事なのはそこじゃないから。
吉行和子演じるトメは、初恋の相手に決死の覚悟で想いを打ち明けたのに、
返事をもらえぬままに相手が出征、戦死してしまった過去があります。
70年後に知るその真相には泣かずにはいられません。
親ならば、子どものことを応援したい気持ちがあって当たり前。
上手く言えない父親の、おむすびに込めた気持ちも伝わってきます。
主演の武田梨奈、どこで見た子だっけと思ったら、
『木屋町DARUMA』(2014)で親の借金のカタに風俗に売り飛ばされる娘役だった子でした。
う〜ん、なんという幅の広さ。要注目株です。
伊達家13代当主役の人がホンモノだったことにエンドロールで気づいてビックリ。
なんか素人くさい演技だと思ったら、素人でした(笑)。
「署名」に監督の名前が入っていたお遊びもちょっと楽しい。
ご当地ムービーっていいなぁ。
そこに暮らす人の想いがひしひしと。