夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』を劇場で。

2019年04月15日 | 映画(さ行)
そのときは劇場未公開だったから、DVDをレンタルして観ました。
それが15年もたった今年、なぜか劇場公開するという。
 
名画なら“午前十時の映画祭”の上映作品に選ばれることもあるでしょう。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』だってある意味名画なんですけどね、
“午前十時”でかかるような格調の高さはあるはずもなく(笑)。
近頃はドリパスなんてのもありますが、
ドリパスで一定数の購入者が確保できて公開に至ったという話も聞いていない。
いったいどういうわけなのか知らんけど、
これを劇場で観る機会を逃すわけにはいかんとTOHOシネマズ梅田へ。
 
ちなみに本作の前に観たのが前述の『世界一と言われた映画館』で、
十三と梅田で15分しか間のないハシゴを敢行しました。余裕です。
 
15年越しで劇場公開にこぎつけたといっても、
シアター1とか2とかで上映するほど客は見込めないらしく、
こぢんまりとシアター4で。
土曜日の昼間でしたが、半分ぐらいの客の入りですかね。
ちょい寂しいけれど、来ている人はきっとマニアのはず(笑)。
 
あらすじは当時のページをお読みいただくとして、
鑑賞中にやはり気になるのは今なぜ公開されたのかです。
 
主演のショーン役、サイモン・ペッグは、当時は知る人ぞ知るだったけれど、
ここ15年でたぶん知名度がぐんと上がりました。
なんてったって、“ミッション:インポッシブル”シリーズのベンジー役ですから。
 
でも、サイモン・ペッグの知名度が上がったからって、今さら劇場公開はしないでしょ。
で、ハタと思う、これってもしかしたら『ボ・ラプ』のせい?
終盤のドタバタシーンでジュークボックスから突如として流れるのはDon't Stop Me Now”。
ゾンビに気づかれないようにと静かにしているところへそんなものが流れるから、
「クイーンを止めろ」とショーン必死。
ゾンビもそうでない人間も曲に合わせてリズムを取っていて可笑しい。
エンドロールではYou're My Best Friend”がかかります。
ジョン・リードが「キャッチー」言うてたやつ。
レイ・フォスターが「これで行く!」言うてたやつ。
 
本作で最後にクイーンの曲が使用されていることなんてすっかり忘れていた私は、
相当興奮しました。やっぱりまだクイーンから離れられない運命なんだわ。
 
むかし劇場で観そびれたこんな作品、どんどん公開希望します。

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『世界一と言われた映画館』

2019年04月14日 | 映画(さ行)
『世界一と言われた映画館』
監督:佐藤広一
ナレーション:大杉漣
 
7年前に『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』を読みました。
このブログの大半は映画のことを書いていますが、
あまりに面白い本を読んだときはそれも書きたくなります。
今は読書管理ツールを使用しているので、本の単独ネタをUPすることもなくなりましたけれど、
7年前はそんなツールもなかったか、いや、あったけど知らなかったか、
とにかくわりとはりきって書いたおぼえがあります。レビューはこちら
 
その本の映画化というわけではありません。
でも「世界一の映画館」は同じ映画館を指しています。
これは観に行かなくてはならんでしょう。
こんな作品を上映してくれるのは、やっぱり十三・第七藝術劇場。
 
山形県酒田市にあった映画館“グリーン・ハウス”。
昭和51(1976)年の酒田大火の火元となった映画館でもあります。
詳細は上記レビューUPしたページをご覧くださいませ。
 
本を読んだときにある程度の状況は思い浮かべることができたとはいえ、
実際の映像で火事の模様を見て衝撃を受けました。
たった1軒の映画館から火が出て、22.5ヘクタールも焼き尽くすなんて。
約1,800の家や建物が焼失し、負傷者多数、死者も1名。
 
当時の様子について、喫茶店“ケルン”の名物バーテンダーが語ります。
風の強い日だったそうで、ケルンの前の大木が倒れそうになるほどだったとか。
その日でなければ、こんなに被害は広がらなかったでしょうに。
 
まだ新人だった消防士の話に、『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)を思い出します。
火に勝負を挑んでいる彼らは、火に負けるはずがないとも思っている。
なのに退却しなければならないと悟った瞬間の悔しさ。
 
本ではどちらかといえば映画館の話よりもフランス料理店の話のほうが面白く、
レストランのことはあまり描かれていないのは残念か。
映画なんですから、レストランよりも映画館の話が主で当然ですね(笑)。
 
酒田市のことを少し知ることができたような気分になっています。
ナレーションは大杉漣。彼の声も聴けて嬉しくなりました。

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27回目&28回目の『ボヘミアン・ラプソディ』

2019年04月12日 | 映画(は行)
26回目までの『ボヘミアン・ラプソディ』についてはこちら
 
26回目の爆音絶叫上映があるまじき楽しさだったため、
それを超える鑑賞はないだろうと、その後はなかなか観に行けず。
 
数週間経って、そろそろ久しぶりに観たいかなと思った頃、
そういえば、小さめのシアターでは『ボ・ラプ』を観ていないことに気づきました。
あらゆるバージョンを観たつもりだったから、網羅しなくては。
 
で、27回目はTOHOシネマズ梅田のシアター5にて。
3月14日、TOHOシネマズデーのことでした。
上映は日に1回か2回のみだったと思いますが、
安い日だったからというわけではなく、いつも満席。
たぶん私のようなリピーターでしょうね。
前列の女性が最初から最後まで泣いていましたが、私は特に感慨もなく。
慣れるってこういうことなのねなどと思いながら(笑)。
 
ここまで来たら30回目まで到達したい気もするけれど、無理くり30回観んでも。
まだ観るとすれば、塚口サンサン劇場の特別音響応援上映に行きたい。
けれどもその週末のチケット争奪戦には敗れていました。
敗れた結果、今年のベストにもなりそうな『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を観られたから、
まったく、ちっとも、悔しくはなかったのですけれど。
 
塚口のリベンジができるならばしたいなぁと、鑑賞の可能性を熟考。
ちょうどダンナがタイ出張から帰国する日、土曜日だから普通に外食の予定。
その時間にちょうど合いそうな特別音響応援上映があるやんかいさ。
前回と同じくオンライン予約開始数分後には完売だろうとあきらめ気分で
午前0時にPC前に待機。……1分後に取れましたぁ。ちなみに、2分後には完売。
 
こうして晴れて臨んだ28回目の『ボ・ラプ』。
 
前説、もちろんあります。気合いの入ったフレディ姿は劇場支配人。
シアターの中央通路を拍手喝采のなか入場。発声練習ももちろんあり。
塚口ウェンブリーは、ライブシーンのスタンディングはOKですが、
鳴り物やサイリウムの持ち込みは禁止なのです。
必要なのは、お客さんの熱い心と声援。NGは恥ずかしがる気持ち(笑)。
 
客のノリ、サイコーです。
なんてったって、“NO MORE 映画泥棒”ですでに「ヒューヒュー」の掛け声。
最初からそんなんですから、楽しくないわけがない。
最後まで熱冷めず、めちゃめちゃ楽しい応援上映でした。
 
一応これを私の『ボ・ラプ』の〆としたいと思います。
今後、爆音絶叫上映がどこかであれば、30回目到達の日もあるかもしれません。
とにもかくにもありがとう!『ボヘミアン・ラプソディ』。

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『そらのレストラン』

2019年04月11日 | 映画(さ行)
『そらのレストラン』
監督:深川栄洋
出演:大泉洋,本上まなみ,岡田将生,マキタスポーツ,高橋努,石崎ひゅーい,
   眞島秀和,安藤玉恵,庄野凛,鈴井貴之,風吹ジュン,小日向文世他
 
ダンナが帰国したので、平日の映画三昧はできなくなりました。
帰国日だった土曜日、いつもどおり晩ごはんは外食
それまでダンナは家でごろごろしているとのことですから、私は映画に。
 
塚口サンサン劇場のタダ券を1枚所持中でした。
これはこの事件が起きたときに同劇場でいただいたもの。
有効期限はそう長くないので、使っておこうかと。
 
あまり観る気はなかったのです。
『しあわせのパン』(2011)、『ぶどうのなみだ』(2014)と同じ製作陣だから。
どちらもいい話なのはわかるんです。でも出演陣も何もかも優等生すぎて。
これらの作品が嫌いだというと極悪人と思われそうな作品がどうも私は苦手っぽい(笑)。
でも、北海道が舞台の映画シリーズ第1弾と第2弾だったそれらは三島有紀子監督。
この第3弾は監督が変わって深川栄洋に。ほなまぁ観てみますかね。
 
北海道の海が見える牧場酪農を営む亘理(大泉洋)。
ある雪の日に突然訪ねてきたこと絵(本上まなみ)と結婚し、娘が生まれた。
 
亘理は自分の牧場でとれた牛乳をチーズ職人の大谷(小日向文世)に届けている。
亘理自身も大谷からチーズづくりを習っているのだが、
大谷のチーズの味にはどうしても近づけず、試行錯誤を繰り返す。
 
亘理同様、自然に寄り添いつつ食を追求する仲間たちと、
互いに切磋琢磨しながら楽しい毎日を送っていたのだが……
 
タダだし、寝てもいいやと思って観に行ったのですが、
意外に寝たのはちょっとだけでした。寝とるんかい(笑)。
 
『パン』と『ぶどう』にはついていけない部分もありましたが、これは普通。
バランスのあまりよくないファンタジー的要素もないから、普通に観られます。
しかし、本上まなみって、やっぱり優等生という感じがしませんか。
綺麗で優しそうで、非の打ちどころがない。
そこがファンタジーといえばファンタジーかも。(^^;
 
料理が第1弾と第2弾より断然おいしそうなのが良い。
特に最後の「大地のミルフィーユ」はめちゃくちゃ食べてみたい。
 
『ザ・カセットテープ・ミュージック』をさんざん観てからだと、
マキタスポーツがちゃんと俳優している!と思ってワラけます。笑ってごめん。

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『ダンボ』

2019年04月10日 | 映画(た行)
『ダンボ』(原題:Dumbo)
監督:ティム・バートン
出演:コリン・ファレル,マイケル・キートン,ダニー・デヴィート,エヴァ・グリーン,
   アラン・アーキン,ニコ・パーカー,フィンリー・ホビンズ他
 
映画三昧するラストチャンスの金曜日にTOHOシネマズ伊丹にて。
『映画 少年たち』とハシゴしました。
 
もとは1941年に製作された同名のディズニーアニメ。
リメイクというわけではなくて、それをモチーフにした作品。
ティム・バートン監督ということで期待して観に行ったのに、
なぜか鑑賞中はバートン監督作品だということを忘れていました。
 
マックス・メディチ率いるサーカス団
経営が次第に悪化していることを悩むマックスは、
サーカスの目玉にしようと出産間近のを購入。
赤ちゃん象で世間の興味を引こうという魂胆だ。
 
象の世話係を任されたのは、戦争で片腕を失くして帰還したホルト。
出征中に妻は病死。戦争に行く前は花形の曲馬師だった自分が象の世話だなんて。
そう思うものの、娘ミリーと息子ジョーを育てるには仕事が必要。
仕方なくマックスの指示に従うことに。
 
ほどなくして象が出産するが、生まれた子象を見てみんな仰天。
子象は耳が異様に大きく、普通ではない。
あまりにも可愛くない子象のことをマックスは伏せようとするが、
興行が始まって客にバレ、ちょっぴり笑いを取っただけ。
 
ダンボと名付けられた子象をミリーとジョーは可愛がる。
ある日、羽根に反応したダンボが空中を飛ぶところをふたりが目撃。
これを客に見せられたら、一躍スターになるはず。
ふたりの予想どおり、ダンボの噂は瞬く間に広がるが、
それを聞きつけた興行師がサーカスごと買い取りたいと申し出て……。

ホルト役はコリン・ファレル。かつては悪童の異名を取った兄ちゃんですよ。
それがこんな父親役にハマるようになるんですから、感慨深いったら。
めちゃくちゃいい体をしているので、無駄脱ぎしてくれると嬉しいんですけど、
健全なディズニー映画にあってはそりゃ無理か。(^^;
 
サーカス団長役のダニー・デヴィート、健在が嬉しい。
マクドナルドを奪ったマイケル・キートンが、本作でも実に嫌なオッサン。
そのオッサンの愛人役で、登場時は悪人に見えたエヴァ・グリーンが素晴らしい。
すっとぼけた味の銀行員役、アラン・アーキン、大好きです。
 
登場人物に共感できる作品というのはいいですね。
バートン監督っぽいかと言われると、私は少々疑問ですが、
大人も子どもも楽しめる良作だと思います。

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