雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

くれぐれも お気をつけて

2018-06-20 19:08:46 | 日々これ好日
        『 くれぐれも お気をつけて 』

     当地は 朝から雨が降り続いている
     地域によっては 警報が出るなど 相当激しいようだ
     大阪北部を震源とした 大地震の被災地も かなりの雨だとか
     大きな被害を受けたお家はもちろん それほどでなくとも
     ダメージを受けている可能性もあります
     後の対処は 大変でしょうが
     くれぐれも 無理をなさらないように 

                   ☆☆☆
     
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雪の夜の語らい

2018-06-20 08:29:54 | 麗しの枕草子物語
            麗しの枕草子物語 
               雪の夜の語らい

雪が降り積もった夕方、気の合った女房たち三人ばかり、縁側近くに火桶を置いて、火箸で灰など気ままに掻きまわしながら、取りとめもない話をしている時は、日頃の憂さも消えて穏やかな時間に包まれていきます。

夜も大分過ぎた頃、沓の音が近づいてきて、
「この雪の中、いかがされているかと思いましてね」
と、いつも不意に訪れるあのお方が顔をお見せになりました。
簾の下から円座をお出ししましたが、片足は下に垂らしたままの姿勢で、暁間近の鉦の音が聞こえるまで、次々とおしゃべりが続きました。

やがて、『雪、某の山に満てり・・』と吟唱しながら、かの君は帰って行きました。
女だけのおしゃべりも楽しいものですが、気の利いた殿方が一人加わると、話題も広がり、時間を忘れてしまいます。
雪の寒さも忘れての、穏やかな一夜でございました。


(第百七十三段・雪のいと高うはあらで、より)
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