雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

今こそ大統領職を ・ 小さな小さな物語 ( 1789 )

2024-08-31 08:48:00 | 小さな小さな物語 第三十部

バイデン大統領が次期大統領選挙への出馬を断念した、というニュースを見ながら本稿を書いています。
わが国で伝えられるテレビ報道だけで判断するのは、いかにも乱暴だとは思うのですが、トランプ氏のテレビ討論一つ見ても、さすがにひどすぎた気がしました。風邪気味で体調不良だったということのようですが、例えその通りだとしても、次期大統領として向こう四年間を託すには、あまりにも不安だという気がしました。その後の「動」も「言」も、そうした不安を払拭するどころか、増幅した感がありました。
確かに、バイデン氏が訴えていたように、例え身体の動きが若い人と同じように出来なくても、加齢による記憶力の衰えなどがあるとしても、大統領職務を担うに十分な能力や判断力を有しているということは、あることだと思います。
しかし、本人の思いと、周囲の思いに差異が出て来た場合、どう判断するのかは、もしかすると、大統領職に就くのと等しいほどの能力が必要な気がしました。

有力議員や後援者などから「立候補辞退」の要請が表面化してくる中で、少なくとも表面的には選挙活動の継続を主張していたバイデン氏ですが、遂に撤退の決断をしたことになりますが、その心境たるやどのようなものだったのでしょうか。もしかすると、ここにきて新型コロナウイルスに感染したことも、向こう四年間を考えた場合の体力について、考えさせられた面があったのではないでしょうか。
もちろん、私などが勝手に想像する事などとは次元の違う検討がなされ、「断念」という決断に至ったのでしょう。

バイデン氏の「次期大統領選挙からの撤退」の表明を受けて、早速トランプ氏は反応を示しています。
バイデン氏は、現副大統領のハリス氏を後継者に推薦していますが、民主党の正式な立候補者になるためには、よく知らないのですが、当然、しかるべき手続きが必要なのでしょう。ただ、この時期に至っては、選挙運動資金などの点からも、ハリス氏が有力だとの声があります。
いずれにしても、このバイデン氏の決断は、次期大統領選挙にどのような影響が出るのか、興味津々です。トランプ氏にとって、どのような影響が出るのか、民主党がバイデン氏の後継者に対して団結できるのかなど、今後の報道が楽しみです。

これによって、バイデン氏は、次期大統領が就任するまでの間は、選挙戦に拘束されることなく、大統領職に専念できることになります。民主党候補への応援活動は必要なのでしょうが、当事者とは違うはずです。
この決断によって、バイデン大統領はレームダック化するとの声もあるようです。そうした一面も否定できないでしょうが、是非とも、残された数か月を、バイデン大統領の考える正義の実現に向かって、突き進んで欲しいと思うのです。
世界中には、米国の、そしてバイデン大統領の影響力を待ち望んでいる国があり、分断化が懸念される国内に指導力を示すチャンスだと思うのです。
民主党のバイデン氏ではないバイデン大統領の存分な政治力を期待したいと願っています。

( 2024 - 07 - 23 )


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