海外に赴任していた次男が、半年ぶりに帰省し温泉を訪れたいということで、しばらくぶりに伊香保温泉を訪れました。
伊香保温泉は長い石段の両側に温泉旅館、みやげ物屋、飲食店などが立ち並んでいるところに特色があります。
階段の途中には「伊香保の街」という歌人、作家である与謝野晶子(1878-1942) の文章が彫り込まれています。
「伊香保の街 与謝野晶子
榛名山の一角に、段また段を成して
羅馬(ローマ)時代の野外劇場の如く
斜めに刻み附けられた桟敷形の伊香保の街
屋根の上に屋根 部屋の上に部屋
すべてが温泉宿である そして榛(はしばみ)の若葉の光りが
柔らかい緑で 街全體を濡らしてゐる。
街を縦に貫く本道は 雑多の店に縁を取られて
長い長い石の階段を作り 伊香保神社の前まで
Hの字を無数に積み上げて
殊更に建築家と絵師とを喜ばせる。」
素晴らしい文章です。明治時代の人が書いたとは思えません。
また伊香保温泉は、このころからすでに賑わっていたことが分かります。
緑も多かったのかも知れません。
また、温泉の源水は。この坂に沿って流れており途中にはガラス窓で流れている様子が見られる箇所があります。
階段を登りきった所には、伊香保神社があります。本殿の中には大きな御輿が飾られていました。
降りながら遠方を眺めると上州の山々が望めます。
ここからは見えませんが右側には裾野の長い赤城の山を見渡すことも出来ます。
当然のことながら、お土産は温泉饅頭。ここでは「湯ノ花まんじゅう」というようです。
お店の人の話では「ここの店で湯ノ花まんじゅうづくりが始まりました。今も店の中で北海道の小豆を使い餡(あん)を
作っています。
他のお店の「湯ノ花まんじゅう」は他で作られた晒し餡を使っています。製菓に携わったことがないと餡を作ることはなかなか出来ないのです。
ホテルなどには卸していません。晒し餡と比べられては単価が合わないからです。」と言っていました。
PENTAX K7 + TAMRON AF17-50mm F2.4 で撮影
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