マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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惣谷狂言船こぎ

2008年03月08日 08時25分02秒 | 五條市へ
五條市に統合された僻遠の山間地旧大塔村。

舟の川に沿って急峻な山峡に点在する集落のひとつに惣谷がある。

毎年25日、惣谷狂言保存会の方々が天神社の神事初めに惣谷狂言を演じられる。

今日は午前中がさらに奥深く入った篠原で篠原踊りが奉納され、午後が惣谷。

毎年、交互に午前、午後の時間帯が入れ替わる。

惣谷狂言は、十年ぐらい前には神社前に筵を敷いた舞台で行われていたが、現在は舞台小屋が演場。

天幕を張り、軒には注連縄とひとつまみの紅白モチをヤナギの木に付けたモチバナを飾り参拝者を待つ。

明治後半に一旦廃絶していたが、保存会を立ち上げ、昭和34年に県の無形民俗文化財指定を期に復活された。

もとは10数曲あったが、現在演じられているのは「万才」「鳥刺狂言」「鐘引狂言」「鬼狂言」「狐釣狂言」「かなぼうし狂言」「壷負狂言」「舟こぎ狂言」の8曲。

平成16前までは2曲を選んで演じられていたが、保存会の6人が出揃うようにと1曲になっており、今年は「舟こぎ狂言」が奉納された。

神事が始まるころには大勢の観光客が訪れる。

なかには子どもたちも混ざっている。

大塔小学校の3,5,6年生の8人。

地域文化学習の一環で、毎年バスに揺られてやってくる。

神妙な顔で神事拝礼にちいさな手を合わせる。

(H20. 1.25 Kiss Digtal N撮影)