マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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二月朔座御膳

2008年03月14日 03時22分12秒 | 桜井市へ
白みそ仕立ての雑煮にはサトイモ、ニンジン、ダイコン、トーフに昆布巻き。

その横には小皿が用意される。大和で雑煮といえばこれだ、というキナコが盛られている。

雑煮から取り出してキナコをまぶして、再び雑煮に戻して食べるのが本来だが大多数の方は戻さずに食べられる。

辛党にはアオダイズキナコの甘さが辛いんじゃと言いながら口にほおばった。

手伝いさんは雑煮のおかわり配りや酒を酌するのに忙しく動き回る。

このあと、三献の儀が執り行われる。

一献はゴボウ、二献はカズノコ、三献はコンニャクと決まっている。

これらをひとつずつ二段重ねのモチの上に乗せていく。

その間、「鶴亀」「猩々」などの謡が唄われる。

目出度い謡でひとしきり賑やかになる直会は終宴を向かえるころ、酒杯に並々と酒を注ぎ、ぐわぁーと一挙に飲むんじゃという。

宴を終えると次々頭屋を決める神籤儀式が行われる。

「宮」と記された当たりくじ茶碗に入れて、穢れのない子どもが箸で摘んで引く神籤。

少子化の影響を受けて形式が変わり、現在は宮司が榊の幣を用いて籤を引き上げるという。

(H20. 2. 3 Kiss Digtal N撮影)