マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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矢田町垣内のとんど

2012年03月12日 06時48分04秒 | 大和郡山市へ
西垣内のとんどが燃え盛る頃、垣内ではとんどがようやく組みあがった。

そんな様子を見守る婦人たち。

モチ焼きの網を用意して村を語らっている。



座った場近くに小さな縄が落ちていた。

話によれば「ミチナワ」だという。

2週間ほど前に垣内の一軒が葬儀を行われた。

家から墓地まで行く道筋にそれを置くという。

置く地は墓地まで向う道で辻にあたるところだ。

三叉路、四つ辻、いずれもどの道を行くのか分かれ道。

仏さんが迷わないようにする道案内の目印だという。

その家はとんどに参加することはできない。

ブク(服忌)にあたる家はとんどの場から少し離れたところでひっそりと小さなとんどに火を点けるのだ。

そういう風習は隣村の寺村や明日香の越でもされていた。

この日はとんどを終えてから人目につかないようにされるという。

そのような服忌話題を話す垣内は4軒で行われている。

それぞれが藁束を持ち寄って組んだ竹櫓の周りに立て掛けた。

とんどの火点けは恵方のアキの方角から四人が火を点ける。

四人が一斉にというわけにはいかないので、めいめいが火を点けた藁を手にしてぐるぐる回りながら点けていく。



火はまたたく間に広がって竹櫓が燃えあがった。

かつては習字も燃やしていたという。

学校を終えた小学生たちはとんどの光景を見ながら帰っていく。

(H24. 1.31 EOS40D撮影)