マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

小林町尼講のネハンサン

2012年03月31日 18時10分35秒 | 大和郡山市へ
大きな涅槃の掛け図を掲げられた大和郡山市小林町の公民館。

床の間の高さは大和ご回在の如来さんは丁度いいが、涅槃はあまりにも大きく床にはみ出してしまうぐらいになった。

3年前に表装し直した涅槃さん。

それまではボロボロだったと話す尼講の人たち。

昔はおばあさん講とも呼んでいた講中。

平均年齢は70歳を超えているという。

掛け図の前に組んだ祭壇にお花を飾ってお寿司を供えた。

ローソクを灯して導師が講中の内部に入った。

お数珠を膝に置いて輪になった講中は手を合わせる。

木魚を叩いて念仏を唱える導師に合わせて唱和する般若心経は一巻だ。

やーて、やーて、はんにゃしんぎょうと唱えたあとは膝に載せていた数珠を手にした。

なむあいだ、なむあいだと唱えながら左側に送っていく数珠繰り。



「大きな珠がきたらくるりと手前に回して頭を下げるのです」と話すMさん。

木魚の音色となむあみだと念仏が繰り返される。

かつては100回もしていたそうだが、数珠の数取りは53。

およそ半分になったそうだ。

以前は子供も入って数珠繰りをしていた尼講の涅槃さん。

その頃は宮さんに蓆を敷いてしていたという。

お地蔵さんにマメを供えて数珠繰りをしていた。

炊いたイロゴハンも供えていたのは子供の頃だというから随分前のことだ。

旧の公民館から新築した公民館に場を移しても続けてきた尼講の数珠繰りはおよそ25分。

3月21日の彼岸さんや4月21日のお大師さん、7月23日のお地蔵さんに8月19の施餓鬼にも念仏を唱えるという。

(H24. 2.14 EOS40D撮影)