今年度3回目の野遊びの場は正暦寺周辺だ。
自然が溢れる地域は山間の田が広がる。
この日に集まった自然観察者はサポーターを入れて40人を越えた。
曇り空になったこの日の観察は照り返す夏空よりは助かる。
関西が梅雨入りしたのは5月28日の宣言日。
その後の数日間はしょぼしょぼ降る雨空だった。
その後は晴れ間が続いた一週間だが、早いところではその頃から田植えが始まった。
地域によっては少しずつ日程が異なる。
徐々に広がる平坦盆地部の田植えは今日・明日辺りがラストであろう。
正暦寺周辺の森本町や虚空蔵町は田植え時期。
高樋町や菩提山町はほとんどが終わっていた。
照ることもないからよけいに蒸し暑い。
風も吹かない日は疲れがたまりやすいと思ったが、そんなことにお構いなしの子供たちは元気だ。
「田植えが終わった山間はヘビもいっぱい出てくる。イノシシやシカも出没するから電柵も仕掛けている」と注意事項を聞いて出発したときだ。
軽トラで山を下ってきた男性が多くの車は寺駐車場でなく臨時の駐車場を開放してくださった。
ありがたいことである。
男性は菩提山町の住民。
いつもお世話になっている。
この辺りは野の鳥が囀っている。
遠くではあるがウグイスにシジュウカラだ。
ウグイスの鳴き声はホーホケキョではなく「ピューーーコチジャン」だ。
どないに聞いてもこういう具合に聞こえてしまうウグイスの鳴き声。
コチジャンは唐辛子醤の調味料。
たいがいの炒め物料理に合う話しは今回の野遊びとは何ら関係がない。
数十メートルも登れば見慣れたご婦人が声を掛ける。
先日の下見の際にも遭遇したという婦人は馴染みの女性。
大和郡山の観光ボランティアガイドクラブのNさんだ。
Nさんは正暦寺でもお勤めをしている尼僧。
傍らの小屋で滞在する女性が丹精込めて栽培したお花の園。
メダカが子供を産んだと水槽を見せてくださる。
なんでも先日の夕刻にはアカショウビンが鳴いたという。
目の色を輝かせたが野鳥を捉えることはとても難しいと思うのだが・・・。
フワフワ、フサフサの白い物体は何か。
花後の何かと思えばそれは違う。
実は樹木に生息・食草する幼虫ハバチである。
この日の観察ではミツクリハバチの幼虫だと思われていたがそうではなかった。
ハバチ類は生息する樹木種によって異なるのだと先生方は話す。
ミツクリハバチはハンノキ属、クルミマルハバチはクルミ属だ。
フワフワ、フサフサの白い物体があった樹木はオオデマリ。
ガマズミに属するオオデマリにいたのはババシロアシマルハバチの幼虫であったのだ。
先生方が下見の際に発見していたクチナシグサを教えてもらった。
花が終わった実がクチナシに似ていることから付けられた花の名前。
若いときには緑色だが老けてくれば紫色に変化する。
若干に残っていた緑色もあった。
白い花弁はとても小さい。
半寄生の越年草である。
ウグイスカグラの葉は柔らかそう。
この実は熟れると朱色から赤色に変化。
それが美味しい食べごろのサイン。
とても甘かった。
種は小粒だ。
コゲラがギーギー鳴く。
小高い枝に留まったホオジロも囀る。
ジョウカイボンは覚えたぞ。
カメムシもいたが名前は判らない。
稀少植物になってしまったイチヤクソウ。
もうすぐ花が開くであろう。
ニワトコの赤い実。
緑色も混ざっている。
ヒメコウゾの実。
ヒゲがある。
青実をつけたウメコボシはヤマコウバシイとも呼ばれる植物。
香ばしいという名だけに香りがあるのだろう。
イカルが遠くで鳴いているが、サンコウチョウは聞こえない。
すーさんや山ちゃん先生は聞こえたようだ。
ヤブムラサキは可憐だ。
遠くに見えるアカマツの木を見てくださいと示した方角。
けっこうな距離である。
あそこにある穴だと云われるが、どこどこ。
眼を点にした先にあった巣穴はアオゲラ。
じっと待っていたが飛び出すことはなかった。
何度か訪れる観察地。
道沿いにたしかあったと思って探してみるカンアオイ。
僅かであったが見つかった。
反対側にあった樹木になりやらモノが乗っかっている。
それはハナイカダ。
上手く名付けたものである。
うっかりしておれば通り過ぎてしまうミズタビラコの小さな花びら。
接写レンズがほしいところである。
この辺りでようやく昼食時間。
山に向かう道は峠を越えて田原の里に着く。
そこまではもう少しであるが、手前でUターンだ。
その辺りを探索すれば花後のチゴユリがいっぱいあった。
その傍らにもあったカンアオイの花はしっかり咲いていた。
咲いていても花のようには見えないカンアオイである。
食事を終えて戻る道中。
行きしなは目に入らなかった初めて見るミヤマシラスゲだ。
反対側にあったのはホウチャクソウ。
痣(あざ)のように見える黄色い斑点。
何なんだろうか。
ブーメラン型の葉っぱが特徴であるアギスミレ。
ハート型に見えると云われるが、私はどっちかと云えば六角レンチだ。
オオセンチコガネが休んでいた。
テングチョウが舞いあがる。
飛び交う量があまりにも多い。
今年は大量発生らしいテングチョウである。
エゴツルクビオトシブミの鼻は長い。
その虫が作ったオトシブミはJ字型。
くるりと巻いた形が特徴らしい。
一時解散をして北へ向かった。
最後に見たのはモノサシトンボの♂だ。
明日は久しぶりの雨になるだろうと予想した雨はそれほどでもなかった。
(H25. 6. 9 EOS40D撮影)
自然が溢れる地域は山間の田が広がる。
この日に集まった自然観察者はサポーターを入れて40人を越えた。
曇り空になったこの日の観察は照り返す夏空よりは助かる。
関西が梅雨入りしたのは5月28日の宣言日。
その後の数日間はしょぼしょぼ降る雨空だった。
その後は晴れ間が続いた一週間だが、早いところではその頃から田植えが始まった。
地域によっては少しずつ日程が異なる。
徐々に広がる平坦盆地部の田植えは今日・明日辺りがラストであろう。
正暦寺周辺の森本町や虚空蔵町は田植え時期。
高樋町や菩提山町はほとんどが終わっていた。
照ることもないからよけいに蒸し暑い。
風も吹かない日は疲れがたまりやすいと思ったが、そんなことにお構いなしの子供たちは元気だ。
「田植えが終わった山間はヘビもいっぱい出てくる。イノシシやシカも出没するから電柵も仕掛けている」と注意事項を聞いて出発したときだ。
軽トラで山を下ってきた男性が多くの車は寺駐車場でなく臨時の駐車場を開放してくださった。
ありがたいことである。
男性は菩提山町の住民。
いつもお世話になっている。
この辺りは野の鳥が囀っている。
遠くではあるがウグイスにシジュウカラだ。
ウグイスの鳴き声はホーホケキョではなく「ピューーーコチジャン」だ。
どないに聞いてもこういう具合に聞こえてしまうウグイスの鳴き声。
コチジャンは唐辛子醤の調味料。
たいがいの炒め物料理に合う話しは今回の野遊びとは何ら関係がない。
数十メートルも登れば見慣れたご婦人が声を掛ける。
先日の下見の際にも遭遇したという婦人は馴染みの女性。
大和郡山の観光ボランティアガイドクラブのNさんだ。
Nさんは正暦寺でもお勤めをしている尼僧。
傍らの小屋で滞在する女性が丹精込めて栽培したお花の園。
メダカが子供を産んだと水槽を見せてくださる。
なんでも先日の夕刻にはアカショウビンが鳴いたという。
目の色を輝かせたが野鳥を捉えることはとても難しいと思うのだが・・・。
フワフワ、フサフサの白い物体は何か。
花後の何かと思えばそれは違う。
実は樹木に生息・食草する幼虫ハバチである。
この日の観察ではミツクリハバチの幼虫だと思われていたがそうではなかった。
ハバチ類は生息する樹木種によって異なるのだと先生方は話す。
ミツクリハバチはハンノキ属、クルミマルハバチはクルミ属だ。
フワフワ、フサフサの白い物体があった樹木はオオデマリ。
ガマズミに属するオオデマリにいたのはババシロアシマルハバチの幼虫であったのだ。
先生方が下見の際に発見していたクチナシグサを教えてもらった。
花が終わった実がクチナシに似ていることから付けられた花の名前。
若いときには緑色だが老けてくれば紫色に変化する。
若干に残っていた緑色もあった。
白い花弁はとても小さい。
半寄生の越年草である。
ウグイスカグラの葉は柔らかそう。
この実は熟れると朱色から赤色に変化。
それが美味しい食べごろのサイン。
とても甘かった。
種は小粒だ。
コゲラがギーギー鳴く。
小高い枝に留まったホオジロも囀る。
ジョウカイボンは覚えたぞ。
カメムシもいたが名前は判らない。
稀少植物になってしまったイチヤクソウ。
もうすぐ花が開くであろう。
ニワトコの赤い実。
緑色も混ざっている。
ヒメコウゾの実。
ヒゲがある。
青実をつけたウメコボシはヤマコウバシイとも呼ばれる植物。
香ばしいという名だけに香りがあるのだろう。
イカルが遠くで鳴いているが、サンコウチョウは聞こえない。
すーさんや山ちゃん先生は聞こえたようだ。
ヤブムラサキは可憐だ。
遠くに見えるアカマツの木を見てくださいと示した方角。
けっこうな距離である。
あそこにある穴だと云われるが、どこどこ。
眼を点にした先にあった巣穴はアオゲラ。
じっと待っていたが飛び出すことはなかった。
何度か訪れる観察地。
道沿いにたしかあったと思って探してみるカンアオイ。
僅かであったが見つかった。
反対側にあった樹木になりやらモノが乗っかっている。
それはハナイカダ。
上手く名付けたものである。
うっかりしておれば通り過ぎてしまうミズタビラコの小さな花びら。
接写レンズがほしいところである。
この辺りでようやく昼食時間。
山に向かう道は峠を越えて田原の里に着く。
そこまではもう少しであるが、手前でUターンだ。
その辺りを探索すれば花後のチゴユリがいっぱいあった。
その傍らにもあったカンアオイの花はしっかり咲いていた。
咲いていても花のようには見えないカンアオイである。
食事を終えて戻る道中。
行きしなは目に入らなかった初めて見るミヤマシラスゲだ。
反対側にあったのはホウチャクソウ。
痣(あざ)のように見える黄色い斑点。
何なんだろうか。
ブーメラン型の葉っぱが特徴であるアギスミレ。
ハート型に見えると云われるが、私はどっちかと云えば六角レンチだ。
オオセンチコガネが休んでいた。
テングチョウが舞いあがる。
飛び交う量があまりにも多い。
今年は大量発生らしいテングチョウである。
エゴツルクビオトシブミの鼻は長い。
その虫が作ったオトシブミはJ字型。
くるりと巻いた形が特徴らしい。
一時解散をして北へ向かった。
最後に見たのはモノサシトンボの♂だ。
明日は久しぶりの雨になるだろうと予想した雨はそれほどでもなかった。
(H25. 6. 9 EOS40D撮影)