住まいから出られることができなくなったと電話口で話すおふくろ。
一体、何があったのだ。
3日前に出かけた天の橋立。
観光ツアーに参加すると云っていた。
旅行も楽しんでいるおふくろは88歳。
普段でも自転車で買い物にでるし、地下鉄に乗って浪速の難波や梅田にも出ている。
どこへも行かれなくなったと聞いてトライアルスーパーで買い物。
この日の朝に車検を終えたスクラムに乗って出かけた大阪住之江。
地道と有料の名阪国道を乗り継いで到着した1時間半の行程。
阪神高速を利用すれば僅か30分。
特に急ぐこともないのでそうした。
電話口の声はいつもの声。
元気な声である。
だからそうした。
玄関で呼出ベルを押しても出てこない。
どこかへ行ったのだろうか。
そんなことはないはずだ。
携帯電話で呼び出せば自宅に居た。
ドアを開けたおふくろの顔には白い布が貼ってある。
顔面を打って内出血。
眼も含めて痛々しい姿だ。
そんな状況であるから家を出ることができなかった。
小さくなったおふくろは年老いた姿。
どうしてこんなことになったのか。
ツアーが向かった天の橋立は丹後半島の付け根にあたる宮津湾にある。
天の橋立のビュースポットは「股のぞき観」。
傘松ケーブルで眺望できる山に登る。
乗り場は府中駅だそうだ。
当日は大勢の観光客でごった返していた。
駅の切符売り場はもそうだった。
階段を登りつめた一段上。
そのときに感じた足のもよもよ感。
気がつけばそこから飛んで顔面を打ったというのだ。
打った場所は判然としないが下がコンクリートのようで顔を打った処は枕木のような感じだったと思い出すが、突然のことで詳細な記憶は飛んでいる。
主催者、添乗員らに抱きかかえられて座り込んだ。
ツアー客はケーブルに乗って股のぞきに行ったが、おふくろはその場で待ち続けた。
傷みはあるが骨折まではないという判断で駅員が持ってきた車いす。
始めての体験である。ガタゴトガタゴト道に車いすから落ちそうになったが、なんとか観光バスに乗り込んで大阪に戻った。
その足でいきつけの大阪都島にある医院に行った。
治療をしてもらって帰ってきたというのだ。
両手の指にサポーター。
腫れあがっていたがずいぶんましになったと云う。
2日後に感じた右肩の傷み。
腕も揚げられなかったが、今はましだと云う。
おふくろが話す府中駅の様相はどうも判り難い。
さて、どんな景観であろうか、現場を知りたくてネットで検索してみた。
駅付近まではなだらかな坂道。
数メートル間隔に施設された細長い石の組み段がある。
道幅いっぱいに置かれている。
駅のまん前には花壇がある。
花壇はコンクリート製のように見えたが、眼を凝らしてみれば黒っぽい枕木だ。
花がいっぱい咲いている場に枕木があったのだ。
その手前にある石の段組み。
そこで躓いて飛んだのだろうか。
両脚に感じたもさもさ感は何であろう。
もしかとすれば、であるが、駅前がごった返していたという状況から、躓いた後ろの人が倒れてとっさに握ったのがおふくろの足であったのだろうか。
藁をも掴む人はそういう行動をしたのではないかと思った。
足を掴まれたおふくろは驚きどころか、動きを止められた足によって上体ごとつんのめった。
そう思えてならないが不確かだ。
おふくろ自身が躓いて倒れたのかも知れない。
花壇がコンクリート製でその角にでも当たっておればたいへんなことだ。
事故があったのはおふくろだけであったのか。
一件の事故が発生するということは再発の可能性もあると考えられる。
どうか再発防止策を検討してほしいと願うのである。
事故の状況がようやく判ってきたころはお昼時間。
トライアルで買ってきた魚屋さんのにぎり寿司で昼食会にした。
お腹が減ってきて仕方がないお昼時間である。
9カンあって1000円。
普段なら1280円で売っているらしいにぎり握り寿司。
それでは足らんだろうと思って炙りサーモンとイカ姿寿司も追加した。

380円でお買い得。
おふくろは大いに食欲がある。
怪我の身であることさえ忘れてしまうような喰いっぷり。
かーさんは腹八分目だというが、私は不満足。
もっと買っとけばよかったと思うぐらいに美味しい魚屋さんのにぎり寿司は大ネタもある。
サーモン、マグロ、甲イカ、タイ、エビ、炙りサーモン、イカゲソ、アナゴ、タマゴ焼き・・。美味しかった。
その日から三日後に電話かかった。
怪我を負うてから一週間。
気分が滅入っていたおふくろの声はトーンが上昇。
寝込んでばかりいた一週間であったが、この日の朝は身体が動きたくシャンとしたそうだ。
それから一週間後にも電話があった。
気分は優れて食材などを求めて近くのスーパーへ出かけた買い物。
近所の人に出合わなくてほっとしたそうだ。
一か月も経過した頃は醜い顔も元に戻ったと電話口で伝える声が嬉しそう。
(H25. 6.15 SB932SH撮影)
一体、何があったのだ。
3日前に出かけた天の橋立。
観光ツアーに参加すると云っていた。
旅行も楽しんでいるおふくろは88歳。
普段でも自転車で買い物にでるし、地下鉄に乗って浪速の難波や梅田にも出ている。
どこへも行かれなくなったと聞いてトライアルスーパーで買い物。
この日の朝に車検を終えたスクラムに乗って出かけた大阪住之江。
地道と有料の名阪国道を乗り継いで到着した1時間半の行程。
阪神高速を利用すれば僅か30分。
特に急ぐこともないのでそうした。
電話口の声はいつもの声。
元気な声である。
だからそうした。
玄関で呼出ベルを押しても出てこない。
どこかへ行ったのだろうか。
そんなことはないはずだ。
携帯電話で呼び出せば自宅に居た。
ドアを開けたおふくろの顔には白い布が貼ってある。
顔面を打って内出血。
眼も含めて痛々しい姿だ。
そんな状況であるから家を出ることができなかった。
小さくなったおふくろは年老いた姿。
どうしてこんなことになったのか。
ツアーが向かった天の橋立は丹後半島の付け根にあたる宮津湾にある。
天の橋立のビュースポットは「股のぞき観」。
傘松ケーブルで眺望できる山に登る。
乗り場は府中駅だそうだ。
当日は大勢の観光客でごった返していた。
駅の切符売り場はもそうだった。
階段を登りつめた一段上。
そのときに感じた足のもよもよ感。
気がつけばそこから飛んで顔面を打ったというのだ。
打った場所は判然としないが下がコンクリートのようで顔を打った処は枕木のような感じだったと思い出すが、突然のことで詳細な記憶は飛んでいる。
主催者、添乗員らに抱きかかえられて座り込んだ。
ツアー客はケーブルに乗って股のぞきに行ったが、おふくろはその場で待ち続けた。
傷みはあるが骨折まではないという判断で駅員が持ってきた車いす。
始めての体験である。ガタゴトガタゴト道に車いすから落ちそうになったが、なんとか観光バスに乗り込んで大阪に戻った。
その足でいきつけの大阪都島にある医院に行った。
治療をしてもらって帰ってきたというのだ。
両手の指にサポーター。
腫れあがっていたがずいぶんましになったと云う。
2日後に感じた右肩の傷み。
腕も揚げられなかったが、今はましだと云う。
おふくろが話す府中駅の様相はどうも判り難い。
さて、どんな景観であろうか、現場を知りたくてネットで検索してみた。
駅付近まではなだらかな坂道。
数メートル間隔に施設された細長い石の組み段がある。
道幅いっぱいに置かれている。
駅のまん前には花壇がある。
花壇はコンクリート製のように見えたが、眼を凝らしてみれば黒っぽい枕木だ。
花がいっぱい咲いている場に枕木があったのだ。
その手前にある石の段組み。
そこで躓いて飛んだのだろうか。
両脚に感じたもさもさ感は何であろう。
もしかとすれば、であるが、駅前がごった返していたという状況から、躓いた後ろの人が倒れてとっさに握ったのがおふくろの足であったのだろうか。
藁をも掴む人はそういう行動をしたのではないかと思った。
足を掴まれたおふくろは驚きどころか、動きを止められた足によって上体ごとつんのめった。
そう思えてならないが不確かだ。
おふくろ自身が躓いて倒れたのかも知れない。
花壇がコンクリート製でその角にでも当たっておればたいへんなことだ。
事故があったのはおふくろだけであったのか。
一件の事故が発生するということは再発の可能性もあると考えられる。
どうか再発防止策を検討してほしいと願うのである。
事故の状況がようやく判ってきたころはお昼時間。
トライアルで買ってきた魚屋さんのにぎり寿司で昼食会にした。
お腹が減ってきて仕方がないお昼時間である。
9カンあって1000円。
普段なら1280円で売っているらしいにぎり握り寿司。
それでは足らんだろうと思って炙りサーモンとイカ姿寿司も追加した。

380円でお買い得。
おふくろは大いに食欲がある。
怪我の身であることさえ忘れてしまうような喰いっぷり。
かーさんは腹八分目だというが、私は不満足。
もっと買っとけばよかったと思うぐらいに美味しい魚屋さんのにぎり寿司は大ネタもある。
サーモン、マグロ、甲イカ、タイ、エビ、炙りサーモン、イカゲソ、アナゴ、タマゴ焼き・・。美味しかった。
その日から三日後に電話かかった。
怪我を負うてから一週間。
気分が滅入っていたおふくろの声はトーンが上昇。
寝込んでばかりいた一週間であったが、この日の朝は身体が動きたくシャンとしたそうだ。
それから一週間後にも電話があった。
気分は優れて食材などを求めて近くのスーパーへ出かけた買い物。
近所の人に出合わなくてほっとしたそうだ。
一か月も経過した頃は醜い顔も元に戻ったと電話口で伝える声が嬉しそう。
(H25. 6.15 SB932SH撮影)