マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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村屋坐弥冨都比売神社の三宝飾り

2014年05月29日 08時04分35秒 | 田原本町へ
天女が舞い降りてきたかのように思えた笹竹。

葉はすべてが上向きになっている。

竹とともに挿していたのは松と梅だ。

三つ合わせて松・竹・梅。竹には細く切った白昆布を垂らすように掛ける。

目出度い三品は門松もそうである。

挿した三品の土台は一升二合のお米盛り。

崩れやすいことから三品は器に挿したと話す守屋宮司。

大晦日の日に作っておいた三宝飾りは元旦に供えた鏡餅を下げて拝殿に置く。

そういう話を聞いていた田原本町蔵堂の村屋坐弥冨都比売神社。

次々と訪れる初詣での人たち。

年頭に新春の願いを込めて手を合わせる。

参拝者が途切れる間に撮らせていただいた三宝飾りに美しく盛ったコウジミカン。三宝回りに詰め込んだのはカタスミ、手作りで編んだ稲藁のホンタワラ(俵)、ゴマメと呼ぶヒナゴ(タツクリ)、カヤの実、カチグリ、ホシガキだ。



左右対称に置いたのは大きなダイダイと伊勢海老。

神さんに食べてもらうように一膳の箸も添えた三宝飾りに圧倒される。

御供にはタチバナ、ヒラミカン、キンカン、トコロも盛るのが正当な姿であるが、売っている店が見つからなかったと話す宮司に尋ねた砂の道。

かつてはあったと云う。

下げた三宝飾りは小正月に崩すまでの期間、守屋家の床の間に飾っておく。

15日の朝に供えたお米はアズキガユにして炊く。

それをビワの葉に乗せてそれぞれの神さんに供えるのである。

(H26. 1. 1 EOS40D撮影)