マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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野依を経て栗野のコイノボリ

2018年05月30日 08時48分24秒 | 宇陀市(旧大宇陀町)へ
この日の目的地は吉野町の小名(こな)である。

何年か前に、小名に卯ツキヨウカのテントバナがあったと聞いたことがある。

話してくれたのはHさん。

ただ、Hさんが話してくれた実情は、当地で聞取りをした平成25年。

話してくれた村の人が云ったのは、数年前のこと。

たったの1軒がしていたというテントバナであった。

そのことを存じている人が見つかれば、と思って出かけた。

道中に立ち寄った宇陀市大宇陀の野依。

そうだ、この日は花まつり甘茶かけがあった、と急に思い出しての立ち寄りである。

この年も対応していた両頭家。

小頭家のN夫妻に黙々と今年も清掃されていた大頭家のNさん。

実は、と云い出した今年の灌仏会。

花まつりに甘茶かけをしていたが、今年が最後になったという。

なんという奇遇であるが、写真を撮る気持ちも起らずお参りをさせてもらった。

Nさんお話しによれば、前のお釈迦さんが行方不明になったその年の一時だけの対応である。

急遽、紙製のお釈迦さんを作って、参拝者を迎えたこともあったそうだ。

その翌年に作ってもらったお釈迦さん。

もう15年前のことであるが、お釈迦さんがお釈迦さんのお蔵入りになるのはとても残念に思う。

場を離れるのも辛いが、これが見納めの野依の花まつり。

この日は参拝者も皆無状態。

これもまた残念なことである。

昨年のお礼を伝えて車を走らせる伊勢本街道こと国道370号線。

気持ちの良い風が流れていた。

その風に泳いでいるのはコイノボリ。

思わず車を停めて田植え前の荒起こしをしている耕運機の姿も入れて撮っていた。

振り返ってみたお家に数人が集まっていた。

何事かお話しの最中だったが、気になっている栗野の垢離取り行事についてご存じであれば教えてもらおうと思っての声かけである。

タバコ自動販売機設置家婦人曰く、垢離取りのことは知っているが、行ったことがないという。

残念ながらのことであるが、婦人の出里がなんと野依であった。

住んでいたころの野依である。

村を流れる宇陀川にある小石があった。

その小石を33個。

白山神社前に運んでいた垢離取りを思い出された。

(H29. 5. 8 EOS40D撮影)