JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

まずはこれでしょう Fun House Benoît Delbecq and Fred Hersch Double Trio

2013-05-09 21:18:25 | 聞いてますCDいいと思う


シカゴの最後の日にダメ押しみたいにショップにいったら、新譜のコーナーにフレッド・ハーシュの新しいアルバムがありました。新譜の情報を持っていなかったので、吃驚して握りしめました。

ですからまずかこれからと聴き始めましたがこれがアバンギャルド、シカゴから帰った翌朝には一寸厳しい、想像できるパスクアに切り替えました。

1曲目だけかとも思って帰り道に聞きましたが、2曲目以降も同じ感じです。
このアルバム、フランスで録音された、カナダのアルバムだそうで、持っているヴィレッジゲートのライブが2012年2月の録音で、これが5月ですから、最新録音ということになります。
フランスの天才ピアニストと言われるブワノ・デルベックという人と、ダブル・ピアノ・トリオという変わった編成の演奏です。

知っているのはベースのJean-Jacques Avenelぐらいで、2ピアノがインプロヴィゼーションを繰り広げるというのとも違う。ハーシュが1955年うまれでブワノが1966年生まれですからハーシュがメインかというとどうもそうではない。
最後の一曲を除いてほとんどすべてブワノの作品ということがベースとなって、ブワノの作品を二人で仕上げているとう感じです。

4曲目、出だしの研ぎ澄まされた音で主をひくのがブワノでしょうか、この高い音が特徴のようで、ハーシュはどちらかというと中音域を弾いています。
6曲目、初めてベースが4ビートを弾きますが、これでリズムのラインが継続するかというとそうじゃない、スネアを叩くドラムスも初めてで、ピアノの色相の違いがやっとみえた感じです。
8曲目あえて言うならば、ブワノが響きを作って、ハーシュが和音を担当するという感じで、メロディはサインとしてしか存在しない。
9曲目スピードが上がると熱が加わります。
10曲目“ Lonely Woman”でハーシュが初めてメロディをストレートに弾いて、それが形而的なそれまでの音作りのなかから浮かび上がって、美しさと喜びが満ちてきます。

この曲をつづけて2度きくのも良いかもしれません。このアルバムがどうできているのか、ここにきて理解できたような気がします。

ハーシュとしては、一寸変わったものですが(前衛がないわけではない)シカゴで出会って持ち帰ったアルバム、日本にあるのかないのか、まずはこれでしょう。

追記 ジョン・ハンコック・センターの夜景はアップした写真よりずっとすばらしかったので、残念に思っていま   したが、オヨメサンが撮ってくれたものがまだよいので、そちらに替えることにしました。



Benoît Delbecq and Fred Hersch Double Trio - Fun House

Benoît Delbecq (piano)
Fred Hersch (piano)
Jean-Jacques Avenel (bass)
Mark Helias (bass)
Steve Argüelles (drums& electronics)
Gerry Hemingway (drums)

Recorded at Studio de Meudon (F) May 8-9, 2012

1. Hushes
2. Ronchamp
3. Strange Loop
4. Fun House
5. Le Rayon Vert
6. Night for Day
7. One is Several
8. Tide
9. Two Lakes
10. Lonely Woman
コメント
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