JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

森の力 WALDEN / B・KOPPEL & K・WERNER

2009-12-19 17:55:09 | 聞いてますCDおすすめ


アルバム選びでは、blogなどで見つけたものをメモっておいて拾いますが、blogのとても高潔な文に惹かれて欲しくなりました。
ケニー・ワーナーはとても相手に合わせるのでイメージ良く解るのですが、サックスの人はフィル・ウッズと演ったアルバムではハード・バッパーとしてバリバリ吹いていたので、ちょっと変な感じですが、読んだ記事通り、素敵なアルバムでした。
アルトとサックスを吹くBENJAMIN KOPPEL とKENNY WERNERのデュオ・アルバムです。アルバムタイトルが「WALDEN」でこのジャケ、そして聞き始めれば森の中をゆったりと周遊するような、そしてもっと意識は飛翔するアルバムです。
1曲目、アルトとピアノのタイトル曲、森の全体を俯瞰して、そして中に連れ込まれすべて周りは森、それ以外ない情景に引き入れられます。
2曲目はそこでも流れる水の体系のような、腐敗を浄化し再生する森のシステムみたいな清々さを感じる曲、私このアルバムを森描写と思って拾いましたので、どうしてもそこに持っていってしまいます。
3強目な少し目線を上げて、もう一度俯瞰的に森の美的印象をアルトサックスで表した感じ感じです。
4曲目はソプラノで、その森の午後の色彩を拾うような感じですが“Where I Lived, And What I Lived For ”という哲学的な題ですか。
5曲目は森の中の視点がどんどん小さくなってミニュチアの世界、実は森を支配しているのはアリでしたみたいな秘められた規律の世界を感じます。
森の生活を意識して聞いてきたら、イメージが随分飛びある本を思い出しました。

大江健三郎という作家がいますが、学生のころ初期の作品から読み始め、新作に追いつきました。その時期の作品が「洪水はわが魂に及び」でこの後幾つか読んでおさらばしました。



この作品ではは、武蔵野台地の核避難所に立て篭もり、50種の野鳥の声を識別する知恵遅れの幼児、ジンが主人公の一人で「樹木の魂」と交感できる存在でした。
この小説は反社会集団も、その崇高さは実は不確かで、俗的な次元で破滅していくことで浄化があるのでないかという作品だと思いました。
手元に本はありますが、読み替えす気力はありません。
思い出したのはこの中での幼児ジンの「樹木の魂」との交感の力、誰も入り込めない森との交感を思い出したのです。
もちろん、このKOPPELとWERNERが森と交感しているわけではありませんが、二人の間にどの楽器も入れないような強い交感を感じるのです。そしてそれは森の力が作用しているのです。
7曲目、生物の腐敗と浄化の循環システムが私たちと切り離した森に存在することを、そこには、人類の浄化の可能性までも感じたり、変に空想が行ってしまいました。
8曲目は森の小動物のエピソードみたいな小話。
9曲目は1曲目と違うバージョンで題名どうり“In Early Winter”というジャケそのものの世界です。

高尚な感じから始まって、思わぬ空想の世界と、懐かしいものまで思い出したのは、森の力です。

WALDEN / BENJAMIN KOPPEL ・ KENNY WERNER

Benjamin Koppel(ss,as)
Kenny Werner(p)

2009年春デンマーク-コペンハーゲン録音

1. Walden
2. Rumors From An Aeolian Harp
3. Cows In Emerson's Pasture
4. Where I Lived, And What I Lived For
5. Life Without Principle
6. Life In The Woods
7. The Poet's Delay
8. Paradise (To Be) Regained
9. Walden (In Early Winter)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新たな美しい記憶  A REMARK YOU MADE / Jonas Knutsson

2009-12-17 22:48:21 | 聞いてますCDおすすめ


ウエザー・リポートやジャコ・パストリアスのトリヴュート・アルバムとなると冷静さを失う傾向がありますが、ジョー・ザヴィヌルも同じことで、しょうがないよねと自分を許しながらひろいました。
リーダーのサックスの人を知りませんが、ピアノはなんとアンダース・パーション、ちょっと驚きましたがこのピアノ好きです。

http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070123

このサックスのリーダーのところで弾いているのですね、既に3作アルバム参加しているようですが、ザヴィヌルとなると、どのようでしょう。
1曲目、“お前のしるし”をこれまでよりもゆったりと始めて、メロディーをバリトンみたいに聴こえますが、たぶんバスクラでしょう、実にゆったりと吹いて、アンダーシュ・パーシュンのソロもとぎすまされた音、ウェザーのサウンドが形を整えてとても安定して聴こえます。
このようにゆったりと聴く“お前のしるし”あったでしょうか。
持ち替えたソプラノ・サックスも美しい。
次が“BLACK MARKET”はパン・ドラムスをバックに、アフリカ語の歌声で始まり、ボナみたいに聴こえていると、懐かしいベースラインとあのメロディ、パーシュの音が少し濡れたように美しく響きます。
サックスがメロディを吹きますが、音がとても綺麗、ウエザーを美しく再現してっくれているようです。
ピアノも美しい音でそこに続きます。
4曲目、このサックス知りませんでしたが、実に美しい、ザヴィヌルを好きだったと言うことが、素直に伝わってくるソプラノ演奏です。
5曲目、あの“バードランド”をどう演奏するか興味深深ですが、これがバップフレージングでかっこよくスタート、いつものメロディのあとのあのショーターのソプラノソロの部分はテナーのこれもバップテイスト充分なかっこいいソロ、パーシュンのピアノの音をバックにかっこいいこと、本家とマンハッタンについでかっこいいのではと思ってしまいます。
前半に馴染みの曲が並びすぎて、後半は少しさびしいですが、7曲目このサックス奏者、いくつサックスを吹くのでしょうか、ここではアルトのようなのですが、どれもそれぞれ良い音で驚きです。
8曲目“MIDNIGHT MOOD”はアルトで甘いフレーズのバラッド、ウエザーやザヴィヌルのトリビュート・アルバムと思うと、そしてこのジャケットだと、色物みたいにとらわれますが、これがまるで違う、この曲のベースソロだって凄いし、ザヴィヌルの音楽を自分たちで捉えなおして再表現した素晴らしいアルバムだと思うのです。
ザヴィヌルの音楽は素晴らしい、でもそれをもう一度自分で再表現していることが素晴らしい、当時のあの記憶を別の視点で新たに表現されると、その記憶がまた別の美しさを持ってくるように、うれしくなるのです。
9曲目、ソプラノで“MAN IN THE GREEN SHIRT”をストレートに吹くと、ザヴィヌルが好きで、ウエザーが好きで、そしてそれを好きだった人の音楽がとてもよく解るのです。

A REMARK YOU MADE / Jonas Knutsson
Memories of Joe Zawinul

JONAS KNUTSSON(sax)
ANDERS PERSSON(p)
RAFAEL SIDA(per)
CLAS LASSBO(b)

1. A REMARKE YOU MADE
2. BLACK MARKET
3. DREAM CLOCK
4. BADIA/BOOGIE WOOGIE WALTZ
5. BIRDLAND
6. MANY CHURCHES
7. YOUNG AND FINE
8. MIDNIGHT MOOD
9. MAN IN THE GREEN SHIRT
10. FIVE SHORT STORIES
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

激情の人 10/15 Javier Girotto

2009-12-16 21:54:13 | 聞いたけどCDどちらでも


バリトン・サックスとソプラノを吹くGAvier Girottoとは今年はかなりいろいろなところで出会いました。
アルゼンチン育ちなの、タンゴとJAZZの融合にも積極的で、そちらのアルバムでは少し乱暴だった記憶があったのですが、ファブリオ・ボッソとのアルバム「Sol 」や、Francesco Nastro(p), Aveshai Cohen(b), Roberto Gatto(ds)とのカルテット「Sea Inside」などが良かったので拾ってみました。
Aires Tangoとありましたので、タンゴの感じが強いかと思ったら、これはこのグループ名でヨーロッパでは結構人気があるみたい、既に数枚アルバムがリリースされているようです。
ピアノを弾いているのが、日本企画でこれもタンゴとの融合をうたっている荒く三ドロ・グイスで、イタリア盤だからよいかも知れません。
このグループハヴィエル・ジロットのグループなので、もう吹きまくり、グイスのピアノもあまり目立ちません。
目立つのはとにかくこのおじさん、タータタリタリ、タータタリタリと結構同じようなメロディを吹きまくります。
ソプラノの音で急激に激情するというか、音が急にファラオ・サンダースの最高潮のときになってみたり、そのなり方が凄い。
人間ってここまで急に変化するのかと思うほど、荒くれだった海で漁をする人みたいな感じ、森の中でしばし黙考していたみとしてはこれはきつい。
曲が変わればこぶしをガンガン効かしたカンツォーネ風だったりととにかく個性的です。
良いと思うときもあるので、聴く時さええらべばまだいいかもしれませんが、たぶんその状況は少ないでしょう。

10/15 Javier Girotto

Javier Girotto(ss, bs)
Alessandro Gwis(p, electronics)
Marco Siniscalco(eb)
Michele Rabbia(ds, per)

1.10/15
2.Para Biagio
3.Alborada
4.Un Mundo Perfecto
5.Aramboty
6.Pasos
7.Buster Keaton
8.Corale I
9.Pasion Albiceleste
10.11Mayo
11.Felliniana
12.Gili
13.Caida Lenta

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

窓のぬくもりとプレゼント New Traditions / Mathias Algotsson

2009-12-15 22:39:41 | 聞いてますCDおすすめ


マティアス・アルゴットソンのスパイス・オブ・ライフから出した前作「In Copenhagen 」はベースのJesper BodilsenとドラムスのEd Thigpenの素晴らしいサポートがあって、美しくコーディネートされたセンス良いアルバムでした。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/m/200710
ですから躊躇なく拾いましたが、今作は自国スウェーデンから出す初リーダーアルバムで、スウェーデンの古い曲と、それらに影響されたようなオリジナルが組み合わさった落ち着いたアルバムです。
1曲目、重たいベースのリズムに哀愁あるピアノメロディ、そこに多重でオルガンの音が口笛みたいに重なって、これいい出だしです。
2曲目はクラシカルなピアノとベースの絡み合い。
3曲目は4ビートでMJQのミルト・ジャクソンやジョン・ルイスを思わせるジャジーな響きの小唄。
4曲目はゲストのMagnus Lindgrenのクラリネットがすんなりと吹いてしまう小品。
5曲目、少し沈んだクラシカルなピアノで始り、イン・リズムになると重いベースのリズムにパーカッシブなドラムス、その上をピアノがブルージーにソロすると、ベース、ドラムスもあわせて強調され、このサウンド作り、スウェーデンの大いなる損失、E・スヴェイソンの影があるのでないでしょうか。
6曲目はオルガンでの演奏、パイプオルガンのような響きの古い民謡。
7曲目、再び4ビートのピアノはやはりJ・ルイスの和声を思わせますが、そういえばルイスを感じる人たちって結構います。
8曲目、バックのオルガンの音が効いた小品。
10曲目、4ビートのオルガンは、美しい風景のダーナラ地方の小さな村レンネースをうたったそうで、12月の北欧の村の中を歩いて、一つ一つの家の窓の明るさにぬくもりを感じる様です。
11曲目美しいピアノのメロディ、ゆったりとした終りです。
少し長いインターバルを置いて、クラシックの小品でしょうか、短いけどピアノソロが隠されていて、北欧の街から素敵なプレゼントが届いた様です。

曲が少し短く纏まって、迫力とか尖がりはありませんが、12月しみじみと心がぬくもってくるアルバムです。

New Traditions / Mathias Algotsson

Mathias Algotsson(p,org)
Fredrik Jonsson(b)
Kristian Lind(b)
Calle Rasmusson(ds,per)

special guest:
Magnus Lindgren(cl)
2009年スウェーデン-ストックホルムのOAL Studio録音(Inside Music原盤)


1.Allt Under Himmelens Faste
2.Dans
3.Fmoll
4.Valse Petit
5.God Afton Om Ni Hemma Ar
6.Limu Limu Lima
7.Neapolitan
8.Dmollberg
9.Inga Rikedomar Har Jag Haft
10.Visa Fran Ronnas
11.Life
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粛々としてない monakaのお掃除日記

2009-12-13 16:14:23 | その他


昨日は高校のときの仲間の忘年会という事で、渋谷のショップ経由(1枚仕入れ増した)で行ってきましたが、普段は参加しないグループだったので昔話したことない人も板みたいです。
こちらはまあ、女子(当時の、失礼)を中心に話していたので関係ありませんが、でも、(だからか)結構いただいてしまいました。(まるで反省はありません。)

そんなわけで遅く起きた朝は、お掃除もやはり手抜きです。
あまり気張らないように、日本企画のかといってだれない、奏者は抜群のものを聞きながら、残した窓を拭いて、電気の傘を洗ったらお昼になってしまいました。
今日は飲まなくていいからねと言われながら、のどが渇くのでビールを頂いて今日のお仕事はお仕舞、これ書いています。
粛々と仕事をこなそうと思ったのですがしていません。

窓もきれいになったので、我が家もクリスマスの飾りつけオクサンがしだしました。
クリスマスと言ってもオクサンと二人きりなのに、なぜかツリーを出すのが恒例になってきて、それを記録するのも恒例になりつつあります。
わが家の一部が見えてしまいますがこちらから。






ジェフ・キーザーのピアノ、実に上手いです。このグループの次の作品は実に凄かったのですが、後がないのが残念です。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/e/82a015285357871cc50f3b8b39311286

日本企画でもこのような良いアルバムだ出来るのですから、ぜひがんばって欲しい、NSQとなずけたのですからそろそろ新しい録音お願いします。

毎年出すツリーとToysたち。




そしてこの期間、端に追いやられたものたちでした。



SUMMERTIME / THE NEWSOUND QUARTET

Joe Locke - vibes
Geoffrey Keezer - piano
Bob Hurst - bass
Billy Kilson - drums
Eddie Henderson (guest) - trumpet

1. Concierto de Aranjuez
2. Captain Jon
3. Snowfall in Central Park
4. Summertime
5. Blame It on My Youth
6. 'Round Midnight
7. Port Alexander Moon
8. Last Ditch Wisdom
9. Bibo No Aozora
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日は集中してmonakaのお掃除日記 KIND OF BROWN

2009-12-12 14:37:43 | その他


先週にはじめた掃除ですが、今週にどれだけ終わらしているかが重要です。
ところが今日は、私の高校のときの友人たちとの忘年会、困ったことで~~す。
場所は渋谷からバスで行ったところで、まずは渋谷に行かなければ行けません。
そこで乗り換え時間をつぶせそうで、困ったこで~~す。
でも、しなければいけない総量は決まっていますので、午前中、集中して行くことにしました。
本日もとても暖か、先週遣り残した窓4枚を洗います。

アルバムは一枚、耳が行こうが、なり続けて元気が良いこれにしました。
まずはマクブライトのベースがリズムをとめない、どんどんと進めていくのは、短期お仕事に集中です。
Steve Wilsonのソロなど耳に入りません、バイブのリズムはボビー・ハチャーソンに似ている感じですね、でもリズム中心でいい感じ。
とても素晴らしいメンバーではじけていいグループなんだと思います。
ピアノのエリック・リードは当然、バイブも気持ちよく歌います。
マクブライトって昔は苦手でしたが、よかったのですね。
仕事中なので、荒っぽい感想ですみません。
午前中で今日は仕事はお終いにして、今年の10枚選びを準備していら、もう出かける時間になりました。
酔って帰ってくるので、今のうちにUPして出かけます。
お掃除日記のmonakaでした。

Kind of Brown / Christian McBride & Inside Straight

Christian McBride(B)
Carl Allen(Ds)
Eric Scott Reed(P)
Steve Wilson(As,Ss)
Warren Wolf(Vib)
Rec. Fall,2008,CA (Mac Avenue MAC1047

1. Brother Mister
2. Theme for Kareem
3. Rainbow Wheel
4. Starbeam
5. Used 'Ta Could
6. Shade of the Cedar Tree
7. Pursuit of Peace
8. Uncle James
9. Stick & Move
10. Where Are You?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

同じ時間に DREAMTIME / BARNEY WILEN

2009-12-11 21:56:06 | 聞いてますCDおすすめ


中古屋さんへ行くと必ずチェックするミュージシャンがいます。ピアノだとユリ・ケインとフレッド・ハーシュ、後はバイブのバートンとテナーのバルネ・ウィランなどです。
いつもチェックしますが、こんなのあったっけと思うものには、ほとんどお目にかかりません。
ところが今までとはかなり雰囲気の異なるジャケットで、メンバーを見ても持っていないアルバムがあったのでちょっと驚いて拾いました。
1992年にLABEL DEUXから出たものを2004年にNOCTURNEが再販したもので、1991年3月スイスCULLY JAzzフェスのライブ演奏です。
長年一緒に演奏している、アラン・ジャン・マリーとバルネのデュオ。
1曲目マイ・ファニー・バレンタインをベースにしたような、バルネのサックスとアラン・・マリーのピアノだけ、息詰まるようなフレーズの流れ、マリーのピアノはまさにあのケニー・バロンに逼迫しています。
この曲、マイ・ファニーだと思うのですが。
2曲目は少しラテンの入った軽やかな曲。
3曲目モンクの“Round mignight”はモンクの魅力を充分に表現するマリーのピアノ、ソフトで伸びやかなテナー、山ほどあるこの曲の録音でも記憶に残したい演奏です。
4曲目マリーの短いソロは、安定したテクニックが解ります。
5曲目、バルネが何度も録音している“No Problem ”に繋がっていつもより早めのテンポ、フレーズが溢れるバルネに時に見られる乱暴さがなく、とても丁寧にフレージングしています。
7曲目がジョン・ルイスの曲で8曲目がベニー・グッドマン楽団のエンディング曲、静かなバラッドで終わります。

スタン・ゲッツとケニー・バロンのデュオ・アルバム「People Time」を思い起こさせる、まるでそれを聴いての演奏みたいですが、「People Time」が録音されたのは1991年3月3~6日コペンハーゲンのカフェ・モンマルトル、そしてこのアルバムは同じ月の23日の録音、今からみればまさに同じ時空での演奏でした。「People Time」のアルバムが出る前の演奏、しかし共に豊富なフレーズをもつ巨人と懐深いピアニスト、同じようになるのですね。
一人はその3ヵ月後に64才で他界、もう一人はその後5年生きて59才でなくなりました。

バルネの当時のアルバムはアルファからとIDAからがほとんどで、彼女の写真か彼女の描いた絵になっていましたので、ちょっと驚いたわけですが、LABEL DEUXのオリジナルはやはり絵画がジャケになっていて、もしそちらだったら気がつかなかったかも知れません。

DREAMTIME / BARNEY WILEN

BARNEY WILEN(ts)
ALAIN JEAN MARIE(p)

1. Things Of The Fugue
2. Latin Alley
3. Round mignight
4. Repetition
5. No Problem
6. I'm A Fool To Want You
7. Afternoon In Paris
8. Good Bye
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

耳が行ってしまう  JAZZPANA2 / G・NUNEZ C・DOMINGUEZ

2009-12-10 21:29:46 | 聞いてますCDおすすめ


年末の掃除はある程度気合を入れるので、音楽の手助で元気を出したい。
そんなアルバムを前の晩に選んではじめます。
掃除のバックになるものですから、内省的なものとか、しっとりする物ではなく、調子よいものを選びます。
このアルバムもそれで選んだのですが、これはいけませんでした。
ついつい耳が行ってしまって、じっくり聴きたくなってしまいます。
久しぶりのM・ブレッカーにオォッとおもったり、ベースソロに聞き入ったりと3曲目で中止して後からゆっくり聴くことにしました。
1曲目スペインギターにエレベのリズム、テナー、アルト、ソプラノがハモルとまさにスパニシュの世界、マイケルのソロは久しぶりで元気です。
2曲目スパニシュのギターとアルコベースのデュオは、スパニシュでJAZZでベースソロに聞きほれてしまいます。
短い女性のつぶした声の歌の後、ジャコのようなエレベをバックにスパニシュギターのソロ、ソプラノのジャジーなソロ上手くスパニシュとJAZZが溶け合ってアレンジをしているColin Townsも注目です。
6曲目、ブラスのハーモニーをバックにマイケルのゆったりとしたバラッドソロ、“Blues for Pablo”はギル・エバンスの曲、マイルス・アヘッドのマイルスの役をマイケルが吹いてます。
7曲目、管のハーモニーにギターの響き、アルコのスパニシュなベースソロは見事としか言いようがありません。
8曲目、エレキとアコのギターがcajonをバックにデュオ。
11曲目カンテはつぶした声の女性とチャノ・ドミンゲスとデュオ、ドミンゲス聴きたくて買ったアルバムですが、他の人たちもとても良い。
最後はこのアルバムの主役、スパニシュ・ギターのGerardo Nuñezのソロで終わります。
久しぶりに聴いてこれほどすんなりとフラメンコとJAZZが一緒になっているアルバムめずらしい、またここら辺を漁りだしそうです。

JAZZPANA 2 / GERARDO NUNEZ・CHANO DOMINGUEZ

Acoustic guitar: Gerardo Nuñez
Piano: Chano Dominguez
Acoustic & electric guitar: Fareed Haque
Tenor & soprano sax, flute: Jorge Pardo
Alto & soprano sax: Perico Sambeat
Electric bass: Carles Benavent
Acoustic bass: Renaud Garcia-Fons
Percussion & drums: Tino Di Geraldo
Cajón: Cepillo
Vocal: Esperanza Fernandez
Vocal & percussion: Las Corraleras
Tenor sax: Michael Brecker




1.Calima (G. Nuñez)
2.Un Amor Real (G. Nuñez)
3.La Liebre (P. Peña)
4.Plaza Jazzpaña (G. Nuñez)
5.Alma de Mujer (C. Dominguez)
6.Blues for Pablo (Gil Evans)
7.Latido Loco (R. Garcia-Fons)
8.Jerez-Chicago (G. Nuñez)
9.Paso for El (J. Pardo)
10.Mister Señor (C. Dominguez)
11.Que tambien es de Sevilla (P. Obregón)
12.Samaruco (Buleria)(G. Nuñez)
13.Para Chick (C. Dominguez)
14.Bluesoléa (G. Nuñez)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初心でありたい  BEST JAZZ PIANO STANDARDS

2009-12-09 22:01:43 | 聞いてますCDおすすめ


定期的にお邪魔しているblogサイトが幾つかありますが、その運営をされている方にあまりご挨拶はしていません。
いつも凄いな~と思っています。
そこで見つけたアルバムは、新しい演奏を追っている身には方向は違うのですが、並べられた選曲を見たらこれは選者の凄さも感じて欲しくなりました。
そう思うと、中古屋さんですぐ出会いました。少しお安くなって3,500円が1,980円で一曲19.80円です。
どんな曲があるかと言うと100曲も書くことはとても出来ないのですが、実はそのblog記事に曲が並べられているので、ご挨拶してコピーさせていただくことにしました。
素晴らしい選曲だと思います。
毎晩、毎晩一つ目から聴きだして、たいてい10曲も聴くと寝てしまいますので、マッコイ・タイナーの“ナイーマ”は聴くのがいつになるかわかりません。
そんな馬鹿話よりも、ピアノ・ジャズ・トリオの有名曲なので、聴いたことのない演奏は僅かと思っていましたが、これが知らない演奏が結構あって、jazz改めて頭を下げました。
名曲を一つ一つ楽しむも良し、聞き流して好きな曲を選ぶも良し、タイトルとメロディを選んで覚えるも良し、このアルバムを仕入れて大正解でした。
JAZZを聴いて既に薹(トウ)が立つわたしが、初心者のようにうきうき出来ました。いやいや、いつまで経っても初心でありたい。

そんな感じでこのアルバム、いわゆる入門アルバム集以上の充実、これを入門として使う方法を考えました。
CD全6枚、素晴らしい曲と演奏が並んでいますので、これをとにかく7回繰り返して聴くことです。
それだけ聴くと、ここに詰った、数々のスタイルが見えてきて後には、ピアニストの弾き方の違い、スタイルの違い、あなたの好み、次に聴きたいものがはっきりと見えてくることを約束します。


CD1、グレイト・スタンダード
1. 朝日のようにさわやかに / ソニー・クラーク
2. マイ・ファニー・ヴァレンタイン / ビル・エヴァンス
3. ミスティ / レイ・ブライアント
4. A列車で行こう / フィニアス・ニューボーンJr.
5. ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ / ロン・カーター feat. ケニー・バロン
6. サテン・ドール / ザ・スリー・サウンズ
7. 枯葉 / マッコイ・タイナー
8. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ / チック・コリア
9. オン・グリーン・ドルフィン・ストリート / ホレス・パーラン
10. サマータイム / ドン・ランディ
11. ボディ・アンド・ソウル / ジェイソン・モラン
12. マイ・フーリッシュ・ハート / チューチョ・ヴァルデス
13. ワークソング / ベニー・グリーン
14. ルート66 / エディ・ヒギンズ
15. アンフォゲッタブル / ブライアン・ディー
16. オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート / アール・ハインズ

CD2、リラックス・スタンダード
1. ベサメ・ムーチョ / ザ・スリー・サウンズ
2. アイ・ラヴ・ユー / デューク・ピアソン
3. 昔はよかったね / デューク・エリントン
4. ブルー・スカイ / アート・テイタム
5. イエスタデイズ / エディ・コスタ
6. ゴールデン・イヤリングス / フィニアス・ニューボーン
7. 飾りのついた四輪馬車 / マッコイ・タイナー
8. 縁は異なもの / ジャッキー・テラソン
9. シャイニー・ストッキングス / ベニー・グリーン
10. キャラヴァン / 大西順子
11. ウェイヴ / イリアーヌ
12. オン・ア・スロー・ボート・トゥ・チャイナ / ビル・チャーラップ
13. 降っても晴れても / ホレス・パーラン
14. ニューヨークの秋 / ボビー・ティモンズ
15. アイ・ヒア・ミュージック / ハンプトン・ホース
16. ラヴァー・マン / ルー・レヴィー
17. 恋とは何でしょう / ジョージ・シアリング
18. ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニモア / クロード・ウィリアムソン
19. 時さえ忘れて / ソニー・クラーク

CD3、シネマ・スタンダード
1. クール / ビル・チャーラップ
2. 君住む街で / ジョージ・シアリング
3. 時の過ぎるまま / ビル・エヴァンス
4. シャレード / ザ・スリー・サウンズ
5. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー / アート・テイタム
6. 黒いオルフェ / イリアーヌ
7. 虹の彼方に / バド・パウエル
8. シング・シング・シング / 松永貴志
9. いそしぎ / ロン・カーター feat.スティーヴン・スコット
10. 恋に落ちた時 / マッコイ・タイナー
11. いつか王子様が / ハンク・ジョーンズ
12. アルフィーのテーマ / ベニー・グリーン
13. 栄光への脱出 / ドン・スカレッタ
14. トゥナイト / トミー・フラナガン
15. 酒とバラの日々 / ヒュー・ロウソン
16. ラウンド・ミッドナイト / ミシェル・ペトルチアーニ

CD4、ロマンティック・スタンダード
1. アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー / デューク・ピアソン
2. フォー・オール・ウィ・ノウ / フィニアス・ニューボーンJr.
3. インヴィテイション / ポール・スミス
4. 言い出しかねて / ジョン・ルイス
5. グッドバイ / リニー・ロスネス
6. ジーズ・フーリッシュ・シングス / エディ・ヒギンズ
7. アワ・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・スティ / ザ・スリー・サウンズ
8. ホワッツ・ニュー / ジョージ・シアリング
9. チーク・トゥ・チーク / ドン・ランディ
10. アイ・シュッド・ケア / デューク・ジョーダン
11. ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ / ベニー・グリーン
12. スカイラーク / マリアン・マクパートランド
13. アイ・キャント・ギヴ・ユー・エニシング・バット・ラヴ / ソニー・クラーク
14. ソフィスティケイテット・レディ / ジャッキー・テラソン
15. プレリュード・トゥ・ア・キス / ホレス・シルヴァー
16. エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー / ケニー・ドリュー
17. デイドリーム / アル・ヘイグ
18. ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン / ジミー・ロウルズ

CD5、ミッドナイト・スタンダード
1. あなたと夜と音楽と / リニー・ロスネス
2. ドリーム / ビル・チャーラップ
3. コルコヴァド(静かな夜)/ クレア・フィッシャー
4. 星影のステラ / ホレス・パーラン
5. イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト / ジョージ・シアリング
6. ポルカドッツ・アンド・ムーンビームス / バド・パウエル
7. スター・アイズ / フィニアス・ニューボーンJr.
8. 星へのきざはし / ノーマン・シモンズ
9. ムーングロウ / ウィントン・ケリー
10. 星に願いを / ヒュー・ロウソン
11. ソニー・ムーン・フォー・トゥ / ザ・スリー・サウンズ
12. ブルース・イン・ザ・ナイト / ソニー・クラーク
13. ダーン・ザット・ドリーム / ビル・エヴァンス
14. ハウ・ハイ・ザ・ムーン / アート・テイタム
15. バーモントの月 / マルグリュー・ミラー

CD6、モダンジャズ・スタンダード
1. ダット・デア / ベニー・グリーン
2. チャイルド・イズ・ボーン / 松永貴志
3. ジャンゴ / レス・マッキャン
4. ウィスパー・ノット / レイ・ブライアント
5. ビリーズ・バウンス / クレア・フィッシャー
6. ラッシュ・ライフ / ミシェル・ペトルチアーニ
7. バグス・グルーヴ / ホレス・パーラン
8. ディア・オールド・ストックホルム / ユタ・ヒップ
9. チュニジアの夜 / バド・パウエル
10. ナウ・ザ・タイム / ザ・スリー・サウンズ
11. ゴールデン・ストライカー / デューク・ピアソン
12. ムーヴ / ラルフ・ピーターソン feat. ジェリ・アレン
13. ナルディス / ジャッキー・テラソン
14. ナイーマ / マッコイ・タイナー
15. ソー・ホワット / ロン・カーター feat. ケニー・バロン

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハーシュの形成 Dancing in the Dark / Fred Hersch

2009-12-08 21:11:05 | 聞いてますCDおすすめ


中古屋さんに行くと幾人かのミュージシャンを必ず見てみます。
そのうちの1人がフレッド・ハーシュで時々拾っているうちにリーダー作は1/3ぐらいたまりました。
デヴュー作の1984年の「Horizon」から最新の「Play Jobim」まで35作時代もばらけて手元にあると、ハーシュの孤高ともいえる、深く沈んでいくような、もしくは透明になるような瞬間や、または音が漂っているような不思議な音世界は、いつ頃形成されたのかと思います。
少しダークな雰囲気は、彼の疾患が影響しているのではなどと考えてしまいますが、HIVの診断は1986年でデヴューから間もないこと、そのことが劇的変化をあたえたことはないみたいで、徐々に形成されたようです。
デビュー作もそうですが1990年のビル・エバンスに捧げたアルバムもまだ若々しさがあり、独自の世界とまでではありません。
このアルバムが1992年、その後1995年の「Point in Time」では、ハーシュらしい中に若さがあり、ここら辺が形成の最終あたりでないでしょうか。
この後1997年のソロでの「Thelonious」や1999年の「Live at Jordan Hall」では完全にハーシュ独自の世界です。
でこのアルバムでは、ハーシュらしさに、フレッシュが混ざり、スタンダードに美しいフレーズを纏わしています。
この時代のハーシュのアルバムとしても、とても良いアルバムとして推薦です。


Dancing in the Dark / Fred Hersch

Fred Hersch (piano)
Drew Gress (bass)
Tom Rainey (drums)

1. So in Love
2. For All We Know
3. I Fall in Love Too Easily $0.99
4. If I Should Lose You
5. Dancing in the Dark
6. Out of Nowhere
7. Secret Love
8. Wild Is the Wind $0.99
9. All the Things You Are
10. My Funny Valentine
11. Bye Bye Blackbird
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする