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ミステリー パトリシア・コーンウェル「痕跡」

2006-02-01 09:25:09 | 読書
 元バージニア州検屍局長で現在法医学コンサルタントのケイ・スカ-ペッタと元リッチモンド警察刑事ピート・マリーノが、検屍局の建物が解体中なのを見ながら悄然と現れる。現検屍局長ジョエル・マーカスの依頼によるものだった。十四歳の少女ギリ-・ポールソンの死因についての助言を求められて。

 スカ-ペッタが滞在中、解体現場で作業員がトラクターに轢かれて死亡する事故が発生する。この作業員の衣服に付着していたものが、少女ギリ-の口の中からも発見される。こうなると検査や分析が詳細に行われる。

 姪のルーシー宅も爆発物が仕掛けられる事態になる。結局マリーノが見事解決するが、検査や分析について詳細すぎるし、不要な記述もある。犯人を捕まえるシーンは、いとも簡単に書かれていて拍子抜けする。あまり出来がいいと思わない。コーンウェルのアイデアも枯渇しつつあるのだろうか。気を入れて書いたという印象はない。