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読書 ピーター・へイニング編「死のドライブ」(5)

2007-04-20 11:08:57 | 読書

リチャード・マシスン「決闘」
 これは1971年の映画「激突(Duel)」の原作である。そしてその映画の脚本もリチャード・マシスンが担当している。
映画の方がはるかに手に汗を握りはらはらさせられ、ラストシーンでほっとする。当時34歳のスティーヴン・スピルバーグの演出の冴えが窺える作品。主人公のセールスマンに、TV映画「警部マクロード」で人気をとったデニス・ウィーヴァーが演じる。


 こげ茶色の不気味なトラックが追い越されたというだけで、セールスマンの車をつけ回す。セールスマンは、追い越しのマナーは心得ていた。追い越しのとき併走しながらバックミラーにトラックのフロントグリルが映ってから、トラックの前に入っていく、これがムリのない方法だ。
 こうするとトラックと自分の車との安全な車間距離を保てる。日本でもこういう形の追い越しをかけてくる人が少なくなった。運転未熟者が多いので気をつけたほうがいい。
 もし、追い越されて直前を入ってこられたら、私でもつけ回したくなるかも。それはともかく日常の何気ない行為が、相手によってはとんでもない事態に発展するという見本のようなお話。
著者は、1926年2月ニュージャージー州生れ。SF、ホラー、ファンタジー作家。脚本家。