野球は筋書きのないドラマだと言われる。今日のアメリカン・リーグ・優勝決定シリーズの第2戦目は、ぴったりこれに当てはまる。
ボストン・レッドソックスは、7回でデトロイト・タイガースに5-1と敗色濃厚だった。8回のレッドソックスの攻撃で二死満塁となり、主砲のオルティーズが巨躯を揺らしながら打席に入った。
タイガースの投手は、クローザーのベノワ。オルティーズはきのうもヒットがなくこの試合もこれまでヒットが出ていない。なのに何故かホームランを打つ予感がよぎった。そのまさかの打球がレッドソックスのブルペンに飛び込んだ。同点に持ち込んだレッドソックス。
9回表のタイガースの攻撃を、上原が完璧に抑える。そしてその裏、相手のエラーもあって無死三塁のチャンス。打者はサルタラマキア。レッドソックスの勢いはショート右を抜くヒットで、サヨナラ勝ちとなった。フェンウェイ・パークは、狂喜のるつぼと化し上原の喜びに飛び跳ねる姿が印象的だった。
きのうは一安打に抑えられたレッドソックスがようやく息を吹き返した感がある。このシリーズどちらがアメリカン・リーグのチャンピオンになるのか、今のところ予感はない。 が、楽しみが増したことは確実。それにしても今年のオルティーズは調子がいい。