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読書「世界の変なトイレ」モーナ・E・グレゴリーとシアン・ジェームズの共著

2013-10-07 16:59:17 | 読書

 英語でトイレを27語以上の表現があるらしい。日本語では、便所、お手洗い、化粧室、ご不浄、雪隠(せっちん)、厠(かわや)、手水(ちょうず)、禅寺では東司(とうす)と言い、もっとあるようだし、業界によっては隠語もあるらしい。スーパーのレジ係りでは3番とも言っているようだ。

 このトイレ、洋の東西を問わず古来から行為の形は変わっていない。つまり、しゃがむか、腰掛けるの二つに男子専用の立ちションが加わるというもの。昔は野外での排泄が当たり前だったのが、いまや水洗トイレが常識となった。が、その常識が通用しないところもある。インドでは屋外が常識みたい。

 そんなトイレ事情をカナダ出身の二人の女性が世界を見て歩いたトイレ考察記。中を二つ三つ覗いてみよう。

 まず驚いたのが、女性用立ちショントイレ。これはカナダにあるウィスキーカフェに存在する。引用してみよう。「ユリネット(L'urinette)」は、珍しい女性用小便器のモデルの一つだ。最初こそこの奇妙な装置にギョッとするものの、図解された使用説明書の通り、実際とてもシンプルな仕掛けになっている。まずはハンドルを下げて、自分の方に引き寄せる。

 そして壁のディスペンサーから紙のカバーを取り出し、カップにかぶせる。ハンドルを調節して局部に当てれば、あとは出すだけ。使用後は、ハンドルを後ろに戻して解除すれば、自動的に紙が外れて水が流れる仕組みだ。これで貴女も「男子の気分」が味わえるはず」とある。

 男子の気分はいいけど、ちょっと使い勝手がいいとも思えない。著作権の関係で画像を表示できないのが残念。

 「至れり尽くせりの幸福体験」というキャプションがついた日本のトイレ。
「このトイレを一言で表現するならば「甘い経験」である。至福のときは、心地よい温度に設定された暖房便座から始まる。そして本格的に事に移る前に、公共の場で用を足すのが恥ずかしい人にとっては嬉しい配慮、流水音ボタンを押してみよう。排泄音が隣近所に聞こえないようにあらかじめ準備された擬音装置で、好きなときに音を流すことが出来る。さて、用を足し終えたら、残りのボタンを試す時間だ。「ビデ」は、局部全体を心地よい温水噴射で洗浄してくれる。

 そして「おしり」は、より限られた部位を強めの噴射で洗浄してくれる機能である。なお、どちらも温水の温度と洗浄力の強さを調節することが出来る。洗浄が済めば、温風(または好みで冷風)乾燥して仕上げだ。次回訪問が待ち望まれる」という具合。このトイレは、汐留シオサイトの写真が掲載されている。

 さらに「世界一愉快なトイレ」として新宿にある「青龍門新宿店 天と地」が紹介されている。文章が長くなるので要点だけを引用すれば「男性用小便器では口の形をしていて前に立つと音楽が鳴り響き、口は左右に揺れる。

 もう一つは、天井まで届くという巨大な男が天秤棒で小便器を吊り下げていて、ズボンのチャックを下げると「これは、よいモノをお持ちで!」と冷やかす。そういう彼の巨大なモノも、ぴったりとしたブリーフの中ではちきれそうになっている」

 まあ、こういうトイレは、実物を見るのが一番いい。お暇なときに出かけてみるのも一興かと存じます。ちなみにネットで調べてみると、料理の味の方もいいようで……予算は3000円ぐらいとか。