海外ドラマ「24TWENTY FOUR」が始まったのは2001年。ヒットして2010年にファイナル・シーズンでひとまず区切りをつけた。そして2014年ジャック・バウワーが帰ってきた。
相変わらずテロリストとの対決があり、おまけに中国との戦争勃発か! という局面へと流れ込む。1話が1時間を40分程度の設定は変わらない。それが12話構成になっている。
ジャック・バウワー(キーファー・サザーランド)は、わざとCIAに逮捕される。それを見破ったのは、ケイト・モーガン捜査官(イボンヌ・ストラホフスキー)だが狙いが分からない。
それはCIAロンドン支局に逮捕されているクロエ・オブライエン(メアリー・リン・ライスカブ)の救出だった。オープニング早々テンポよく展開していく。映画でも小説でもオープニングで観客や読者を惹きつけるという定石通りの手法。
毎度のことながら手当たり次第に銃をぶっ放しじゃまな人間には躊躇せず殴って昏倒させる。無茶苦茶といえば無茶苦茶だが、エンタテイメントとすれば上出来だ。12話全編に横溢する暴力と銃撃。青少年向けとは言いがたい。大人は十分楽しめる。
ただ、日本人の私から見れば不満がないわけでもない。というのも母国を裏切る中国人テロリストが偽の命令をアメリカ海軍潜水艦に伝え、中国の航空母艦「瀋陽」を撃沈させる。
アメリカ側の説明に中国は「首謀者は死亡している」といって納得しない。やがて沖縄にある米軍基地の攻撃に中国の機動部隊が迫る。
こういう緊迫した状況なのに、同盟国日本への連絡が描写されていない。これは看過できない。製作者に日米関係の認識が欠如している証拠だろう。あるいはアメリカ国民の一般的な認識かもしれない。アメリカ側は核の傘で日本を守ってやっていると思っているのかもしれない。そんな印象を持った。
それにしても、キーファー・サザーランドとメアリー・リン・ライスカブが歳をとったという印象。キーファー・サザーランド48歳、メアリー・リン・ライスカブ43歳なんだが、欧米人は早く老けるんだろうか。
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キャスト
キーファー・サザーランド1966年12月イギリス、ロンドン生まれ。
イボンヌ・ストラホフスキー1982年7月オーストラリア、シドニー生まれ。
テイト・ドノヴァン1963年9月ニュージャージー州生まれ。
メアリー・リン・ライスカブ1971年6月ミシガン州デトロイト生まれ。