若い頃のことを思い出してみると、エルビス・プレスリーの「ハートブレーク・ホテル」を当時の駐留軍向け放送FEN(Far East Network)で聴いたとき、特段の感興を覚えなかった。その後、敏感な若者の間で爆発的にヒットした。そのときになってやっと、私もその仲間入りとなった。ビートルズも同じような私の反応だった。やっぱり奥手なんだ。
それをつい最近、再び思い知らされた。それは今の時期クールビズとかでノーネクタイが当たり前になった。常々考えているのは、ノーネクタイの男のVゾーン(スーツを着て第一ボタンを留めると、胸の部分が丁度Vの形になるのでVゾーンと呼ばれる)がしまりのない空間を連想させてしまう。
そこでぼんやりと考えていたとき、ジャケットにジーンズというスタイルにボウタイ(いわゆる蝶ネクタイ)はダメだろうか。本来、ボウタイはフォーマルな雰囲気のもので、一挙にカジュアルな服装に取り入れるのも冒険かと思った。これならデートのときのお洒落にいいかもとも。
それでネットで調べてみると、なんともう二・三年も前からポロ・シャツにボウタイ、下は短パンというのがあり、ほかにもいろいろなバリエーションが見つかった。残念ながら、私の思いつきに先人がいた。世の中は変化するなあ。 とつくづく思い知らされた。そしてやっぱり私は奥手だった。今度は誰よりも先に何かを考えてやろうと思うが、さてどうなることか???