主演のイザベル・ユペールがしょっちゅう動きまわる画面の連続。高校で哲学を教えているナタリー(イザベル・ユペール)は、50代後半子どもたちはすでに独立している。夫も哲学の教師。その夫からいい人が出来たからその人と暮らすと告げられる。
戸惑いながらも認知症の母の世話や本の出版について健気に振る舞う。そして、まったくの自由を手にしたことを悟る。人生のある断面を切り取って日常の中の生きる情景を穏やかに描きだす。
これと言う変化のない画面がつづくがイザベル・ユペールのさりげない演技で退屈はしない。エンディングに近づくとBGMは、Oh, My Love, MY Darlingで始まる「UNCHAINED MELODY」が流れる。
フランス映画といえども時折アメリカのオールディズが流れることもしばしば。この映画でも途中、ウッディ・ガスリーの曲を口ずさむ。
「Unchained Melody」は1955年の刑務所映画「アンチェインド」の主題歌として作曲された。したがってunchainedを鎖に繋がれずに解放されるという意味になる。この映画の場合は、離婚はされたけど、解き放たれたと重ねられる。それではライチャス・ブラザースでどうぞ!
unchained melody lyrics the righteous brothers
監督
ミア・ハンセン=ラヴ1981年2月パリ生まれ。本作で2016年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)受賞。
キャスト
イザベル・ユペール1953年3月パリ生まれ。2016年「エルELLE」でアカデミー賞主演女優賞にノミネート。
アンドレ・マルコン1948年7月生まれ。
ロマン・コリンカ1986年9月パリ生まれ。
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