猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

COM 昭和48年(1968年) 9月号付録 「ぐらこん 5」

2007年02月16日 13時08分20秒 | まんがエリートのための雑誌 COM
   COM 昭和43年(1968)9月号付録の小冊子 同人誌優秀作品集となっています。

 
 先日、左にリンク先のある ちゃととさん のブログ → シネマるマンガぁ?byちゃとと で私にとって衝撃的にためになるHPのBBSを発見させて頂きまして、ただいまきゃ~きゃ~言って読んでるところです。笹生 那実氏という元まんが家の方。 (笹生 なおこ・さそう なみ 名でも 別マ などでご活躍 私はすいません未見です。) 三原 順先生好きには1997年に「三原 順さん追悼本」 の作者として有名かも。現在は同人活動をしていらっしゃいます。
 
 そちらのHP → 笹生那実先生のHP の掲示板はどれもすごい内容がつづられていますが、【No.1370 米澤さんが亡くなりました。合掌。(06/10/02)】 とその後のスレッドの中に、COMぐらこんの話が出ていまして、私も引っ張り出してみました。 (あー写真の説明にこれだけかかった。)


 ぱっと出した付録群の中でチラ見して、最初は同人の話なんだからこれが良いかと出してきたのが No⑤ のこちら。表紙絵はプロの方だと思いますが、表紙見返しに 向後 つぐお氏のイラスト、まだ10代だと思うのに、達者なもんです。向後氏は村岡栄一氏や三橋乙揶(みつはしまこと)氏とともに永島 慎二氏のアシスタントを経て漫画家として独立。主にガロ等で活躍した方ですね。

 掲載順に

1. 武蔵野漫画研究会所属 なかしま あきら氏 「金色のハート」 12P 最後に1968.7月の日付あり
   魔女と死神、猫の話シャープな絵柄ながら今見るとちょっと古い感じ

2. ミュータントプロ所属 しま あきと氏 「白いお馬と青い騎士」 8P 最後に1968.7.28の日付入り
   古い やしろまさこ氏 風の絵柄、兵士と少女のお話。

3. つれづれ草所属 新宅善光氏(しんたく よしみつ) 「逃がしの報酬」 10P
古い石森章太郎風の絵柄、題材も初期SFタイムマシンもの

4. 作画集団所属 置田 進氏 「アングラ男」 4P 
ナンセンスものというか、それは映画でした・・・というオチ。

5. ぐら・こん中部支部所属 小川 茂氏 「人工天使」 8P
もろ、岡田 史子氏風の作画及びイメージ

6. ファンタスト所属 (あっと今お名前わからないや後で直しときます) 「わるもの君ほか四コマまんが」 6P
ちっともワルじゃないわるもの君という高校生?のほのぼの4コマその他の4コマ。くすっとさせる。 

7. 武蔵野漫画研究会所属 ガンケ・オンム氏 「よわむしゴリラ」 11P 1968.7の日付入り
永島 慎二氏風の絵柄。16歳という年の割りに絵もアイデアも達者と巻末の作品評で石森氏に褒められている。私も初めて読んだ時、この中ではダントツと思いました。

 その後で第一回COM同人誌賞が発表されており、といっても同人誌賞は該当なしとなっています。
特別奨励賞に 「ふァん」 武蔵野漫画研究会 東京
        「墨汁三滴」 ミュータントプロ 東京
特別努力賞に 「ぐるーぷ」 ぐら・こん関西支部 (東京とあるが多分ミスプリで大阪か京都でしょう)
         「一番電車」 ぐら・こん中部支部 愛知
         「すーりーる」 法政大学漫画研究会 東京

 となっています。その後のページでこの小冊子に掲載の作品に対する作品評が石森(当時)章太郎氏と峠 あかね氏によってされています。さらにその後のページで、峠 あかね氏が 「まんがごっこ族」 と題してたくさんの同人誌を見て感じたことを述べています。
 「今日は、いくつかの優れた同人と多くの決して優れているとはいいかねる同人誌の混合ダブルスによる空前の同人誌ごっこブームである」 と斬っています。

 内容は、同人といっても力のない人同士が集まりやすいとか、ただ反対意見を述べているだけのまんがゴロとか、先人を平気で呼び捨てにして口論する輩とか、ジプシーのように同人を渡り歩いて数を自慢するものとかが多いと会員の資質を憂えていると思うと、作品についてもたかが3~4ページの作品をまとめることもできないまま以下次号とかつづくにして処理できない会員を批判している。
 また、同人が多すぎる、それは会長になりたがる人がいかに多いかということだ、とも言っています。

 これは当時の自分の思い出ともダブリますねー。まんがのほうでは同人活動はしていませんでしたが、当時流行のフォークソング同好会のようなものを当時の彼氏が首突っ込んでまして、駅前の喫茶店にたむろってはごちゃごちゃしょうもない話をだべっていたり、東京の大学の同好会をまとめようとして船頭多くて船が山の上に登っていたり、ちょっと危ないべ平連 (ベトナムに平和を連合会) の会合に顔出して見たり、二人でいろいろ行ったなー。
 当時の雰囲気は今でも懐かしく思い出します。団塊の世代より5つくらい下だったから、雰囲気を感じていただけですが。それで幸いにも浅間山荘にいなくてすんだわけで・・・ハハハ。

 閑話休題

 最後に峠氏は、 「目標を持ちなさい」 といってます。それは会誌を作るというだけでは不十分とも言っている。ブームだと喜んでいられない状況が、今年の選考感想のすべてだとおっしゃっている。「顔を洗いなさい」 とも。

 昨今の、商業誌と変わらぬ同人誌の隆盛とは雲泥の差と思うか、それともまた違う意味で最初の同人誌とは違ってしまって個人誌となっている現在の同人誌に顔を洗いなさいとおっしゃるだろうか、峠 あかね = 真崎 守氏は39年たった今、どう考えておられるかしら。


                

               ぐらこん ②~⑤  

 
 さて、写真をとった後で 「ぐらこん ①」 がないのに気がついた。ごそごそ探したら⑥~⑧はあったが、肝心の①がないではないかーーーえーっ全部COM関係は残しておいたと思っていたのにーー。実家においてもらっていたときに失くしたのか ????? う~ん一生の不覚である。


 最近、古い漫画関係で拙ブログを新規にお訪ねして下さる方が増えて、大変うれしく思っています。あいうえお順とかにちゃんとまとめてなくて見づらいとは思いますが、左のカテゴリのマンガとCOMをチェックすると漫画関係だけ出てきますので、60年代の石森作品や水野作品、またはCOMの書影など、写真のみでもごらんになっていってくださいませ。
コメント (2)
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