セブンティーン・コミックス ①~④ 1971年8月30日初版~ 定価は250円、ビニールカバー付です。 夜さんにお借りしました。
連載は週間マーガレット 1970年7号 (2月頃からですかね) ~1971年5号まで約1年間 この頃の少女週刊誌の長期連載ってこの位の長さが普通だったかな。1年でコミックス4冊分、その他に別マに短編読みきりとか描いてらしたから、西谷氏後年のインタビューに当時寝る間もなかった、と答えているの分かります。
何しろ当時の絵を見ると、ほとんどアシさんなしで全部西谷氏が描いているふう、おまけにレタリングも背景も斜線さえスクリーントーンなし、ぜ~んぶ手描き。いまどきの同人誌より手作り感いっぱい、もう恐ろしいです。
24年組さんたちはお互いに手伝ったりアシスタントさんを共有 (融通?) したりしていたようですが、1970年代始め頃まではマンガは一人で描くものだったのですね~
あー、やっぱりこの方の作品は、外国ものより日本国女子高校生が主人公の学園ものの方が読みやすくて好きです。というか、今読んでも感情移入できるのは自分が以前は純情可憐な日本国女子高校生だったからか ? (ほぉ~40年近く前じゃ忘れてるでしょ) という声は無視させていただいて。
「花びら日記」 がその名のとおり日記形式だったのに対し、この 「お元気ですか?」 は亜子のペンフレンドに宛てた文通の形式になっています。だから時々顔と花のアップの後ろに今度は長々と 「これはもうお話しましたっけ?」 だの 「あなたはどう思いますか? お返事待ってます。」 とか言った文章が入っていて、そのまま読者への問いかけになっています。これはマンガの上手い方法だとは思うんですが、読者対象が絞られていないと通じない気もします。
今、少年マンガ雑誌を男も女も小学生から中年まで読むこのご時世では、出来ない手法になってしまいました。
この作品は、以前ご紹介した西谷氏の 花びら日記 コミックス①~③巻 とその続編の 「奈々子の青春」 同①~②巻など他にもいっぱいある西谷氏の学園ものと同じく、とある共学高校に通う女の子 亜子 の恋愛とその周りで起こる学園内外の騒動が主体のお話です。亜子の幼馴染の美少年 竹也 とか、両親、兄妹などの兄弟、学校には仲の良い女子グループもいて、というシチュエーションは似通っていながら、発表年月が他の学園物より遅いせいかちょっと他と違うところが有ります。
それは年頃の男女に避けて通れないセックスの話題が絡むようになってきたこと。グループ内の友人の一人は年上の男性と同棲して子供まで出来ちゃうし、(後に流産という悲しい結果) 主人公の亜子も竹也と何度もキスシーン有りの、竹也はこれまた年上の色っぽい女性に誘惑されるわ、亜子にも理性ぐらぐらのシーンも有ります。
私が高校生だった1970年前後、実際の学園生活でも有りましたよ。卒業したとたん若い男性教師と結婚した子とか、(これって在学中に付き合ってたのバレバレだよね~) 妊娠した事がバレて学校辞めた子とか。
女の教頭先生が朝礼で、休み中は 「桃色遊戯」 にふけることの無いよう、と言って全校大爆笑した思い出とか…。
もちろん私の回りを見回しても、大半の子は興味はありながらも大人の世界にはまだまだなお子ちゃまが多かったですけどね~。もちろん、私もよ~。(ブリッ)
実生活がそんなだもん、マンガだっていつまでもキスもない清らかな学生生活なんてかえって可笑しいと言うもので、亜子はまだしも、周りの男の子、女の子たちいろいろやってくれちゃいます。
もちろん今から見れば可愛いところも有りますが、大して変わらないところもあり、今の方が乱れているとは言いがたいです。
変わったと言えば、女性の人生についての意識の方が大変革していて、16~17歳の女の子の夢や憧れが結婚して奥さんになること、というのが男も女もこの中では大前提になっているんですね~
亜子もそんな人生で良いのか ? とふと考えることはあるのですが、やっぱり好きな竹也のお嫁さんになって専業主婦になりたい、と考えている。廻りの大人もそれが女の子の幸せと信じている風で、あれ~当時ってそんなに前時代的だったかな~~
それに17歳なのに婚約、婚約って大騒ぎしていて、それも不思議。きっと当時の高校生には憧れのアメリカにかぶれて、ステディとか婚約してる、と言うのがマンガの中の憧れ、高校生としてのゴール、だったのでしょうか。
週間連載だったせいか、亜子と竹也のこのカップル、あっちへフラフラこっちでウロウロ、実にじれったい。相手を信じると言った先から疑ったり自分に自信が無くなったり。一気読みすると疲れます。でも来週はどうなるのか・・・と楽しみに読んでいたティーンの読者にはそんなヤキモキも楽しかったのかも。
これを読んで、マンガは 世に連れ と言うのがよく分かりました。
連載は週間マーガレット 1970年7号 (2月頃からですかね) ~1971年5号まで約1年間 この頃の少女週刊誌の長期連載ってこの位の長さが普通だったかな。1年でコミックス4冊分、その他に別マに短編読みきりとか描いてらしたから、西谷氏後年のインタビューに当時寝る間もなかった、と答えているの分かります。
何しろ当時の絵を見ると、ほとんどアシさんなしで全部西谷氏が描いているふう、おまけにレタリングも背景も斜線さえスクリーントーンなし、ぜ~んぶ手描き。いまどきの同人誌より手作り感いっぱい、もう恐ろしいです。
24年組さんたちはお互いに手伝ったりアシスタントさんを共有 (融通?) したりしていたようですが、1970年代始め頃まではマンガは一人で描くものだったのですね~
あー、やっぱりこの方の作品は、外国ものより日本国女子高校生が主人公の学園ものの方が読みやすくて好きです。というか、今読んでも感情移入できるのは自分が以前は純情可憐な日本国女子高校生だったからか ? (ほぉ~40年近く前じゃ忘れてるでしょ) という声は無視させていただいて。
「花びら日記」 がその名のとおり日記形式だったのに対し、この 「お元気ですか?」 は亜子のペンフレンドに宛てた文通の形式になっています。だから時々顔と花のアップの後ろに今度は長々と 「これはもうお話しましたっけ?」 だの 「あなたはどう思いますか? お返事待ってます。」 とか言った文章が入っていて、そのまま読者への問いかけになっています。これはマンガの上手い方法だとは思うんですが、読者対象が絞られていないと通じない気もします。
今、少年マンガ雑誌を男も女も小学生から中年まで読むこのご時世では、出来ない手法になってしまいました。
この作品は、以前ご紹介した西谷氏の 花びら日記 コミックス①~③巻 とその続編の 「奈々子の青春」 同①~②巻など他にもいっぱいある西谷氏の学園ものと同じく、とある共学高校に通う女の子 亜子 の恋愛とその周りで起こる学園内外の騒動が主体のお話です。亜子の幼馴染の美少年 竹也 とか、両親、兄妹などの兄弟、学校には仲の良い女子グループもいて、というシチュエーションは似通っていながら、発表年月が他の学園物より遅いせいかちょっと他と違うところが有ります。
それは年頃の男女に避けて通れないセックスの話題が絡むようになってきたこと。グループ内の友人の一人は年上の男性と同棲して子供まで出来ちゃうし、(後に流産という悲しい結果) 主人公の亜子も竹也と何度もキスシーン有りの、竹也はこれまた年上の色っぽい女性に誘惑されるわ、亜子にも理性ぐらぐらのシーンも有ります。
私が高校生だった1970年前後、実際の学園生活でも有りましたよ。卒業したとたん若い男性教師と結婚した子とか、(これって在学中に付き合ってたのバレバレだよね~) 妊娠した事がバレて学校辞めた子とか。
女の教頭先生が朝礼で、休み中は 「桃色遊戯」 にふけることの無いよう、と言って全校大爆笑した思い出とか…。
もちろん私の回りを見回しても、大半の子は興味はありながらも大人の世界にはまだまだなお子ちゃまが多かったですけどね~。もちろん、私もよ~。(ブリッ)
実生活がそんなだもん、マンガだっていつまでもキスもない清らかな学生生活なんてかえって可笑しいと言うもので、亜子はまだしも、周りの男の子、女の子たちいろいろやってくれちゃいます。
もちろん今から見れば可愛いところも有りますが、大して変わらないところもあり、今の方が乱れているとは言いがたいです。
変わったと言えば、女性の人生についての意識の方が大変革していて、16~17歳の女の子の夢や憧れが結婚して奥さんになること、というのが男も女もこの中では大前提になっているんですね~
亜子もそんな人生で良いのか ? とふと考えることはあるのですが、やっぱり好きな竹也のお嫁さんになって専業主婦になりたい、と考えている。廻りの大人もそれが女の子の幸せと信じている風で、あれ~当時ってそんなに前時代的だったかな~~
それに17歳なのに婚約、婚約って大騒ぎしていて、それも不思議。きっと当時の高校生には憧れのアメリカにかぶれて、ステディとか婚約してる、と言うのがマンガの中の憧れ、高校生としてのゴール、だったのでしょうか。
週間連載だったせいか、亜子と竹也のこのカップル、あっちへフラフラこっちでウロウロ、実にじれったい。相手を信じると言った先から疑ったり自分に自信が無くなったり。一気読みすると疲れます。でも来週はどうなるのか・・・と楽しみに読んでいたティーンの読者にはそんなヤキモキも楽しかったのかも。
これを読んで、マンガは 世に連れ と言うのがよく分かりました。
昔の作品、17年も前の記事にお越し下さり、ありがとうございます。
今では入手も難しいマンガを何とか記憶にとどめて居たいと思いますが、これも人様にお借りしたもので難しいものです。
同年代と思われるアンジー様。
もしかして、アンジー様のアンジーは、ストーンズの曲が由来 ?
我が子に 亜子 という名前を付けたかつた!
竹也くん勇気くん香子ちゃん!
西谷祥子作品は全て大好きでしたし 私の子供時代から10代の懐かしい日々と共にある感じです
いらっしゃいまし~。
最近ベッドに入ると昔の事ばかり思い出す、年寄りのトミー。です。(笑)
懐かしいですよね。
古いからと言って、忘れたくはないものです。
せめてこういったブログ等でちまちまと話題になってくれればまだ良いと思わなければ。
今後もよろしくお願い申し上げます。
西谷祥子さんのマンガはすべて愛読しました
マーガレットからセブンティーンへ
礼子 亜子 奈々子 竹也 勇気 アポロ 吾郎 皆私の隣にいて 青春を彩ってくれました
親にも友人にも聞けないこと 彼らと語りあっていたと思います
皆いい歳の大人になっていますね
会えるものなら会いたいな
初めてのお越しありがとうございます。
アラフォー世代の方でしょうか。
当時小学生の方でも、お姉さんが居た人とかちょっとおませさんは読んでましたよね。
西谷さんの作品は今読んでも時代の空気がふわ~と現れてて私たちにはとても懐かしいものです。
時々読んで見たくなります。
違う懐かしいマンガもいろいろ有りますので(い石ノ森作品とか)ぜひ他の記事にも感想よろしくお願いいたします。
初めてお越しの方ですか?違っていたらごめんなさい。
西谷さんの一連のマンガ作品は、今見ればもちろん時代を感じるものになっていますけれど、確かに当時の大人気作家で人気作品で当時の雰囲気をとても強く感じられます。
長く残してもらいたい物だと思いますね。
あっ知っている自分たちが大切に残さなければならないか。
せめてこうやってブログにちまちまと、感想だけでも残して行きたいと思っています。
また是非お越しくださって、他の記事にもコメントお待ちしております。
たしかにわたし好みだったのかもしれません。。
何年か前、あの気分にひたりたくなり、
当時万博公園内(大阪)にあった国際児童文学館に足を運んで、
見せてもらいましたが、
当時のように夢中にはなりませんでした。
でも、あのころ待ち遠しかったあの気持ち、
ほかのまんがとちょっと違う感じがした
あの気持ちは永遠です。
(竹也くんよりはるかにむかし、小学生のわたしには西谷先生のまんがは外国のにおいがしました)
、
西谷氏の全盛期はちょうどこの頃、1960~1970年代ですから、30~40台の方はまだ小学生位だったですね。80年代になるともっと大人のフォアレディとかに描かれているので出会いが少なかったかも。
>中学の頃私服で市外に映画を見に行くだけで「不良だ~」って
私も埼玉の中学生でしたけど、うーん、そこまでは言われなかったなー。
子供の頃って高校生はもう大人に見えましたよね~、今じゃ男も30過ぎてないと大人に見えん!
>竹也が可愛いからなのです~
うふふ、竹也君それまでの西谷氏の描いたヒロインのお相手の中ではダントツに美男子でしたね~。そろそろ24年組さんたちが活躍し始めてて、少女マンガ界に美男子旋風が吹き荒れ始めた頃か~?
それまでの西谷氏の描くボーイフレンドは石森氏の描く男の子ににそっくりのあばた顔のバンカラが多かったもんね~。美男子と言われた 「花びら日記」 のアポロもバタくさくてあごが割れてそうだったし。
私も性格にはイライラしたけど今見ても納得の当時のハヤリ顔でした。
>70年代と言えば女性の意識がどんどん変革していった時代なのに
そうなのそうなの、ちょっと西谷氏は考え方が親世代でしたね。そんなに年は変わらないんだけどね~。他の作品でも、良いとこのお嬢さんみたいなこと言ってるのよね。編集者の好みかも知れないけど。
たぶん、西谷さんがかかれてた頃のセブンティーンは
わたしには、まだまだ早かったんでしょうね~
高校の頃は、少女誌より「少年チャンピオン」を読んでましたから・・・
いまでこそ田舎と都会の差はあまりなくなったように
思いますけど
私が10代の頃は、田舎と都会では10年くらいの開きが
あったように思われます・・・
中学の頃私服で市外に映画を見に行くだけで「不良だ~」って
いわれましたからね・・・
漫画の中の高校生はとってもお姉さんにみえたものです(笑)
何故か?
竹也が可愛いからなのです~
それまでの西谷作品のヒーローは黒髪で男の子らしい男の子!
あまりにもありきたりで萌えないキャラだった
しかし、時代の趨勢で、少女漫画全体がユニセックスな男性が主人公になって行った時代に描かれたのがこの作品!
主人公の竹也は女の子と見まごう美少年で、頭が良くて、ナイーブ
でも、ヒロインの女の子に一途!(ここ大事!)
髪も硬そうな黒い髪じゃなくて、内面の柔らかさをあらわしているような白抜きで表現されています
当時はそういうキャラが大好きだったのよ~
それは私だけではなくて、全体の流行だったと思う
ただ、優柔不断で自分の出生に大げさに反応する竹也に
今読むと、蹴飛ばしたくなるだろうなぁ~。。
トミーさんがヒロイン亜子に対して感じた不満は
私も感じたよ~
70年代と言えば女性の意識がどんどん変革していった時代なのに
好きな男の子のお嫁さんになることしか考えていない亜子。。。
家庭的で可愛い女の子が一番とする、その考え方に
西谷さんの古さを感じたもんです~
でも、二人のキスシーンにドキドキして
そんな不満も吹っ飛んでました~
そんな時代だったのよ~
ああ、私も若かったわ~。。。