いつものように写真が暗くてごめんなさい。マーガレットコミックス1968年 (昭和43年) 3月31日初版、これは1975年6月30日17版 夜さんからお借りしたもの。
夜さんから西谷氏昭和40年代頃の作品のコミックスを28冊お借りしてまして、現在読書中。なかなか減りません。皆それぞれに当時の思い出いっぱいで面白く一気に読んでしまいますが、その中で今読んでも名作なのはこの 「レモンとサクランボ」 ですね。連載当時も好きな作家さんだったので大好きな作品だったと思うのですが、今読んでも普遍性があって古くないのです。
この作品は週刊マーガレットの昭和41年(1966)21号~41号 21回にわたり連載された西谷 祥子先生の代表作。それまで多く外国を舞台にしていた作者が、日本の高校を舞台に描いた学園マンガです。
正義感が強く、おせっかいでそのくせさっぱりした性格のレモンのような高校1年になったばかりの少女 礼子 と入学式の日に電車で一緒になった性格も容姿も違う可憐な さくら を中心に、同じ1年B組のクラス全員が主人公とも言える群像ドラマにもなっています。
別冊太陽 こどもの昭和史 「少女マンガの世界 Ⅱ」 昭和38年-昭和64年 のインタビューの中で、西谷氏は、この作品について
水野(英子)先生のロマコメより主人公の年齢を下げて 「マリィ・ルウ」 を描いたら評判が良かったので、それではと自らの学園生活を下敷きに、しっかり知人や、友人の誰かれをモデルにおいた 「レモンとサクランボ」 を描いて、これは、多分、大当たり、だった。
と述べています。
昭和40年代当時の西谷氏の作品には、当時の少女達が憧れてやまないアメリカやヨーロッパ (特にパリなど) を舞台にこれまた憧れのお金持ちの令嬢や子息が楽しく恋愛模様を繰り広げる、なんて作品も多くて、それはそれで当時はうっとり楽しんでいたけれど、40年後の今日、裕福になった日本の50代女が見てものめり込むほどのものでもなく、ただ懐かしく再読していたのでしたが、この 「レモンとサクランボ」 は細部に古いところはあるものの、学園生活における楽しさや恋の始まる高揚感、高校生達の感情において今と変わらぬ普遍性があるのです。
今の若い読者に分かりやすく言うとなると、40年前の 「フラワー・オブ・ライフ」 というところですか。チャンスがあれば今の若い読者にも昭和の学園生活を追体験して欲しいものです。2004年5月14日、白泉社文庫で「西谷祥子傑作選3 レモンとサクランボ 」が刊行されています。
あっ、外国が舞台のマンガにも、時々ぴりっと西谷氏の当時は珍しいフェミニスト発言があって、へーっとびっくりしますよ。
それはほぼ10年後の昭和52年17号~19号の週マ連載、「女が弱いなんて」 により強く出ていて、精神的に自立しようとする少女の気持ちがとてもよくあらわされています。これは学園物でももうちょっと恋愛模様が複雑になってて絵柄も上手くなっていて読み応え有ります。
しかし、西谷氏のファンHPなどで見る 別マ やその他の表紙絵、扉絵のなんと美麗なこと 省略したマンガの動きのある絵もいいけれど、この方のイラストレーターとしての才能は天賦のものがあると思うのですが。 ↓
西谷 祥子ファンクラブ 西谷 祥子ファン倶楽部
夜さんから西谷氏昭和40年代頃の作品のコミックスを28冊お借りしてまして、現在読書中。なかなか減りません。皆それぞれに当時の思い出いっぱいで面白く一気に読んでしまいますが、その中で今読んでも名作なのはこの 「レモンとサクランボ」 ですね。連載当時も好きな作家さんだったので大好きな作品だったと思うのですが、今読んでも普遍性があって古くないのです。
この作品は週刊マーガレットの昭和41年(1966)21号~41号 21回にわたり連載された西谷 祥子先生の代表作。それまで多く外国を舞台にしていた作者が、日本の高校を舞台に描いた学園マンガです。
正義感が強く、おせっかいでそのくせさっぱりした性格のレモンのような高校1年になったばかりの少女 礼子 と入学式の日に電車で一緒になった性格も容姿も違う可憐な さくら を中心に、同じ1年B組のクラス全員が主人公とも言える群像ドラマにもなっています。
別冊太陽 こどもの昭和史 「少女マンガの世界 Ⅱ」 昭和38年-昭和64年 のインタビューの中で、西谷氏は、この作品について
水野(英子)先生のロマコメより主人公の年齢を下げて 「マリィ・ルウ」 を描いたら評判が良かったので、それではと自らの学園生活を下敷きに、しっかり知人や、友人の誰かれをモデルにおいた 「レモンとサクランボ」 を描いて、これは、多分、大当たり、だった。
と述べています。
昭和40年代当時の西谷氏の作品には、当時の少女達が憧れてやまないアメリカやヨーロッパ (特にパリなど) を舞台にこれまた憧れのお金持ちの令嬢や子息が楽しく恋愛模様を繰り広げる、なんて作品も多くて、それはそれで当時はうっとり楽しんでいたけれど、40年後の今日、裕福になった日本の50代女が見てものめり込むほどのものでもなく、ただ懐かしく再読していたのでしたが、この 「レモンとサクランボ」 は細部に古いところはあるものの、学園生活における楽しさや恋の始まる高揚感、高校生達の感情において今と変わらぬ普遍性があるのです。
今の若い読者に分かりやすく言うとなると、40年前の 「フラワー・オブ・ライフ」 というところですか。チャンスがあれば今の若い読者にも昭和の学園生活を追体験して欲しいものです。2004年5月14日、白泉社文庫で「西谷祥子傑作選3 レモンとサクランボ 」が刊行されています。
あっ、外国が舞台のマンガにも、時々ぴりっと西谷氏の当時は珍しいフェミニスト発言があって、へーっとびっくりしますよ。
それはほぼ10年後の昭和52年17号~19号の週マ連載、「女が弱いなんて」 により強く出ていて、精神的に自立しようとする少女の気持ちがとてもよくあらわされています。これは学園物でももうちょっと恋愛模様が複雑になってて絵柄も上手くなっていて読み応え有ります。
しかし、西谷氏のファンHPなどで見る 別マ やその他の表紙絵、扉絵のなんと美麗なこと 省略したマンガの動きのある絵もいいけれど、この方のイラストレーターとしての才能は天賦のものがあると思うのですが。 ↓
西谷 祥子ファンクラブ 西谷 祥子ファン倶楽部
当時の少女漫画界の2大巨匠なんですが
子供の頃からドラマティックなストーリー展開が好みだったので
私の好きだったのは水野英子さんの方!
西谷さんの方も人気作家だったので
一度は読んでみなくちゃと思って、コミックだけは買ってたのです~
ストーリー以前にあの目がねぇ。。。ダメだったのよ~
360度睫毛がびっしりの絵が昔から苦手で
西谷さん、池田理代子さん、細野みち子さん、細川知栄子さん。。。
みんな苦手でした
貼り付けサイトに行ってみましたが
華麗ですばらしいと思うけど、やっぱりあの目は好みじゃないです~
でも、「女が弱いなんて」は結構面白かったですね
ドタバタホームドラマみたいな感じで
さっぱりした感じでした
私の一番好きなのは「お元気ですか?」です
幼馴染の美少年が好みだったのよ~
それまでの西谷さんのヒーローとは一味違う所に惹かれました
「飛んでいく雲」も哀しいけどいい作品です
こう言う作品をもっと描いて欲しいのに、今何をされているんでしょう?
お年もかなり行ってますよね?
「レモンとサクランボ」は1~2回読んだだけなんで
ストーリーは全くウロです
帰ってきたら再読だわ~
よ、よるさ~ん。
>コミックだけは買ってたのです~。
ってそんな冊数じゃないですよ~。てっきり西谷氏が好きで集めたのかと思ってました。夜さんリストを見ると他の作家さんの冊数も凄いですからね~。しかも40年以上前からのコミックスがちゃんと揃ってるし。
夜さんのご実家とお宅はどうなっているのか恐ろしいです。でも見てみたい気も・・・。
あの目がだめですか。好みは人それぞれなんで、しょうがないですよね~。私も木原敏江氏のあの足長お目目キラキラ少年がだめで、ずっと読んでいなかったのですが、まりしん でコロリと宗旨替えしてしまって今じゃフィリップ様命でございます~ ハハハ。
「お元気ですか?」「飛んでいく雲」まだ読んでないんですよ。早速今晩読んで見ますね。良かったら又記事アップ致します。お借りした本のまだ半分弱未読が有りますので、もうしばらく貸していてくださいませ。
西谷先生どうしてらっしゃるんでしょうか。貼り付けたサイトさんにも書いてないようで・・・(書いてあるところを見つけてないだけか?)
夜さんのおっしゃるおっきい目はそれほどでもないのでは?表紙絵は2倍ほどに広がってるが、中身は抑えめ、「レモン」は内容も日本物だからすんなり受け入れられます
他の作品もぜひ紹介ください
40年代後半の少女まんが絵柄とはどこか違いますね、少し男っぽい絵を描く志賀さんなんかとは似てると思うけど
「レモンとサクランボ」「われら劣等生」「学生たちの道」「花びら日記」「奈々子の青春」という諸作は「すくらっぷぶっく」小山田いく が書かれるまで それを超えるものは現れなかった と思います。
この青春群像を自分だけの世界に縮小したのが後続するりぼんのアイビーコミックだったのではないでしょうか。
〉夜さん
》ストーリー以前にあの目がねぇ。。。ダメだったのよ~
》西谷さん、池田理代子さん、細野みち子さん、細川知栄子さん。。。
》みんな苦手でした
井出ちかえ先生をお忘れでは(笑)
そう言えば山本鈴美香先生の「エースをねらえ!」でもテニスのラリーシーンになると西谷祥子風の目は影を潜めて目はまっ白になってましたね。
当時の少女漫画界の2大巨匠(セリフ借りました)がいた故に当時のマニアはフレンドよりもマーガレットでした。おかげで「飛鳥幸子」や「あべりつこ」なんて気づくのが遅れました(^^)ゞ
>夜さんからの28冊全てアップしてください
ひぇ~ごかんべんをー。はっきり言って初期作品の中には内容も絵柄も幼いものがあって、感想が書けない物も有ります。できたら私が気に入ったものをupしますね。
>40年代後半の少女まんが絵柄とはどこか違いますね
いわゆる24年組さんたちとその前の作家さんたちとは個性の際立ちが違うような気がしますね。絵柄を見ただけで誰さんの、と一人一人一目で作家が分かりました。別にその後の漫画家が皆同じに見えるということではないのですが。デビューしたばかりだと、はっきり、ああ、あの人の影響受けてるな、と分かりました。その後その人の個性が出てくるのですが。少女まんがも大量生産、大量消費の時代に入っていったというような。
早速HPをお知らせくださり、ありがとうございます。パソコン関係の記事のところは私ちんぷんかんぷんなのですが、見てびっくりしたページが有りました。
「飛鳥幸子作品リスト」
これ、飛鳥氏の 「キリスト正伝」 の記事を書いているときに検索して見つけて参考にさせていただいたのですが、参考にした断りを入れようとTOPを押してもどういうわけかきちんとTOPに行かず、どなたのどのHPか不明でそのままにしてしまったところでした。GomiさんのHPだったのですね~。しっかり参考にさせていただきました。いまさらながら、ありがとうございます。
その他にも私の知らない 「コミケットが始まった頃」 とか 「漫画大会 コミケ前史」 とか貴重なお話が読めて感謝です。おっと、水野英子 「星のたてごと」 の欄には私のブログまで紹介頂いて恐縮です。
お気に入りに入れて、たびたびお伺いしますね。今後ともよろしくお願い申し上げます。
今 「学生たちの道」 読書中です。「われら劣等生」も当時好きだったのですが、まだ再読していないのでこれも読まなければ・・・。当分西谷氏漬けになりそうです。
そうそう、井出ちかえ先生ねー。私もあの目が苦手でした。
私もどちらかというとマーガレット派だったかな。あべりつこさんに関してはGomiさんの上にコメントいただいているtoppyさんのブログで一作品ごとに詳しい解説をしてらっしゃいますよ。凄いです。
当時私は別マに載ってた西谷さんのお話が
好きでした
あの頃、今みたいに少しは余裕があったなら
漫画の本もっと買ってたろうな~
もっといろんな作品を復刻してくれないかな~
なんて思ってるんですけどね
私も 別マ とか セブンティーン に連載されていた頃の西谷氏のマンガが好きです。もっと後になってレディースコミックを描いてたのを見たときは、やっぱりちょっと。学生達の連載物もよいけれど、短編にも佳作が有りますよね。「喪服の似合うエレクトラ」 コミックスにならないかしら。
上手く思い出せなかったんですが・・・
あれをもう一度読みたいです
ありがとうございました、もやもやが取れたみたいです
私も全部の題名は覚えていませんが、記事中に貼り付けた西谷祥子ファン倶楽部さんに全部載っていて、感激しましたわ。熱心なファンの方はありがたいですね。