2008年5月10日 初版 水声社刊
作者について → 長谷邦夫 - Wikipedia
やっと記事をアップできます…。買ったのはもう1ヶ月以上前でしたがその間自分とだんなにいろいろありまして…ってマンガは読んでいたのにこちらは章ごとにのろのろ読んでました。
ところで、この本の作者 長谷 邦夫氏 と深い縁のあったマンガ家 赤塚 不二夫氏 が8月2日に亡くなられました。長谷先生は フジオプロ という赤塚氏のプロダクション創立に参加するなど長年にわたって親交がありました。
長谷先生も感慨深いものと思われますが、わたくしも影ながらご冥福をお祈り申し上げます。
↑ 右が作者の長谷 邦夫氏。 赤塚 不二夫氏の巻の「トキワ荘物語」より 左は言わずもがなの石ノ森氏。
以前の記事 → 「トキワ荘物語」⑧ 赤塚 不二夫
前置きが長くなりましたが…この力作は、作者が知り合ったマンガ編集者達を実名で短編小説の形で連作しています。マンガ家の伝記物は結構世の中にありますが、マンガ編集者というのは今でも黒子の存在としてあまり表に出てこないように思います。
しかし、中には名編集者として、誰々を世に送り出したとか、○○という雑誌は彼がいないと出来なかったとか、そういった有名な方もいらっしゃいます。
この中にも ガロ の名物編集長である 長井 勝一氏 とか、漫画少年 の加藤 謙一氏 とか、トキワ荘の若いマンガ家たちを育てた 丸山 昭氏 とか、かろうじて私でも聞いたことのある方たちも居ます。しかし他の方たち、松坂 邦義氏、壁村 耐三氏、峯島 正行氏、内田 勝氏、宮原 照夫氏、長野 規氏、長崎 尚志氏はまったく知りませんでした。
それこそ、こういう知られざるマンガ界の功労者達の事績を紹介するのがこの本の目的なのだと思うのです。でも堅苦しくはないんです。結構珍談・奇談の類も入ってます。昔の編集者って凄い無頼漢がいたんだなぁ。そうかと思うと純文学の編集をやりたくて出版社に入ったような 哲学的な方 がいたり。
最近原稿紛失事件で話題になった サラリーマン編集者 とは隔世の感がありますよ。皆面白いエピソードばかり。こういうのは当時を知る 長谷氏こそ書いて残して置いてもらわないと。トキワ荘関連の方々がつぎつぎと物故者の仲間入りをする中、長谷先生にはもっともっと当時の事を書いていただきたいものです。
一つ一つの編にも対談方式とか、対象者が落ち着いた方だと文章も文学的とか、書き方にそれぞれ工夫がしてあって各々別々に読んでも面白く読めます。これは巻末に作者が書いてますが、専門学校に出来た小説コースで演習の時間を持つことになったので学生と一緒の気持ちで小説を書いてみようと思った、との事です。
個人的にはやはり自分も知っている雑誌 「ガロ」 がなぜ出来たか、という長井氏の巻とか、トキワ荘作家に関係してくる 丸山 昭氏 の巻が興味ありました。
↑ 丸山 昭編集者の似顔絵 水野 英子氏の「トキワ荘物語」より 巨漢ですね。
以前の記事 → トキワ荘物語 ① 水野 英子
赤塚氏の事も章に渡っていっぱい出てくるのです。昨日読み直して当時の生き証人が又ひとり亡くなられたことを残念に思いました。合掌。
作者について → 長谷邦夫 - Wikipedia
やっと記事をアップできます…。買ったのはもう1ヶ月以上前でしたがその間自分とだんなにいろいろありまして…ってマンガは読んでいたのにこちらは章ごとにのろのろ読んでました。
ところで、この本の作者 長谷 邦夫氏 と深い縁のあったマンガ家 赤塚 不二夫氏 が8月2日に亡くなられました。長谷先生は フジオプロ という赤塚氏のプロダクション創立に参加するなど長年にわたって親交がありました。
長谷先生も感慨深いものと思われますが、わたくしも影ながらご冥福をお祈り申し上げます。
↑ 右が作者の長谷 邦夫氏。 赤塚 不二夫氏の巻の「トキワ荘物語」より 左は言わずもがなの石ノ森氏。
以前の記事 → 「トキワ荘物語」⑧ 赤塚 不二夫
前置きが長くなりましたが…この力作は、作者が知り合ったマンガ編集者達を実名で短編小説の形で連作しています。マンガ家の伝記物は結構世の中にありますが、マンガ編集者というのは今でも黒子の存在としてあまり表に出てこないように思います。
しかし、中には名編集者として、誰々を世に送り出したとか、○○という雑誌は彼がいないと出来なかったとか、そういった有名な方もいらっしゃいます。
この中にも ガロ の名物編集長である 長井 勝一氏 とか、漫画少年 の加藤 謙一氏 とか、トキワ荘の若いマンガ家たちを育てた 丸山 昭氏 とか、かろうじて私でも聞いたことのある方たちも居ます。しかし他の方たち、松坂 邦義氏、壁村 耐三氏、峯島 正行氏、内田 勝氏、宮原 照夫氏、長野 規氏、長崎 尚志氏はまったく知りませんでした。
それこそ、こういう知られざるマンガ界の功労者達の事績を紹介するのがこの本の目的なのだと思うのです。でも堅苦しくはないんです。結構珍談・奇談の類も入ってます。昔の編集者って凄い無頼漢がいたんだなぁ。そうかと思うと純文学の編集をやりたくて出版社に入ったような 哲学的な方 がいたり。
最近原稿紛失事件で話題になった サラリーマン編集者 とは隔世の感がありますよ。皆面白いエピソードばかり。こういうのは当時を知る 長谷氏こそ書いて残して置いてもらわないと。トキワ荘関連の方々がつぎつぎと物故者の仲間入りをする中、長谷先生にはもっともっと当時の事を書いていただきたいものです。
一つ一つの編にも対談方式とか、対象者が落ち着いた方だと文章も文学的とか、書き方にそれぞれ工夫がしてあって各々別々に読んでも面白く読めます。これは巻末に作者が書いてますが、専門学校に出来た小説コースで演習の時間を持つことになったので学生と一緒の気持ちで小説を書いてみようと思った、との事です。
個人的にはやはり自分も知っている雑誌 「ガロ」 がなぜ出来たか、という長井氏の巻とか、トキワ荘作家に関係してくる 丸山 昭氏 の巻が興味ありました。
↑ 丸山 昭編集者の似顔絵 水野 英子氏の「トキワ荘物語」より 巨漢ですね。
以前の記事 → トキワ荘物語 ① 水野 英子
赤塚氏の事も章に渡っていっぱい出てくるのです。昨日読み直して当時の生き証人が又ひとり亡くなられたことを残念に思いました。合掌。
光栄です。
おおくの編集者は「黒子」と呼ばれた時代の
お話しです。その経歴、残した仕事の記録
だけでは、ちょっと面白くない。
お人柄は?ということで、ぼくの「空想」をも
交えて、なるべく「大きなウソ」にならぬよう
注意して書きました。
小説は「ウソを書いて、真実を語る」
メディアかと思います。
もっと「大嘘」を書いてみたい!(笑)
チャンスがあったら、そんな作品も
書く覚悟でいますよ。
さっそくお越し頂き、こちらこそ恐縮です。私など知らなかったことばかりで、又そこにいないとわからない、ということばかりでとても勉強になりました。
その章全体の文体や言葉遣いなど、その方に合っていて凝っているなぁと感じました。自分でもブログで時々違う文体で…などと思うのですが、いつも腰砕けになってしまって。
赤塚氏が亡くなられて、氏のことを書いた 「漫画に愛を叫んだ男たち」「赤塚不二夫天才ニャロメ伝 」など、評判になっていますね。またあの頃のことを書いてください。楽しみに待っています。
お越しありがとうございました。m(_ _)m