↑ 小学館 1巻~18巻 初出 プチコミック 小学館 1984年11月号~1991年3月号まで連載。他に秋田文庫 全10巻もあり。
tooru_itouさん にお借りしています。自分では持っていないマンガをたくさんお持ちなので、借りがいがあります。
↑ 裏表紙
コミックス表紙のドレス姿は上半身のアップ、裏表紙はその全身が描かれています。同じドレスでも色違いだったり、豪華なコートを羽織っていたりするのですが、大体が表のドレスの全身像になっています。少女~20代前半向けコミックスの表・裏として、洒落ていますよね。当時流行りのワンレン・ボディコンの美女たちが作中多数登場する作品でもあります。
1977年季刊として出発した 「プチコミック」 の1980年代を代表する作品の一つだと思うんですけど、残念ながら自分は年代が違うためか、作品名は知っていても一度も読んだことのない作品でした。80年代のマンガ作品は未読が多いんです。これから頑張らねば
あの~実はこの方のきらきらしたウェストの細~い少女マンガ風絵柄があまり好みでなくて、好んで手に取る作家さんでなかったのです。他にじっくり読んだ作品もありません。
じゃ~お前の大好きな 木原敏江氏の 「摩利と新吾」 はどうなんじゃい、キラキラ・足長・お人形目でしょ、と突っ込まれそうですが、木原氏も全盛の頃はあの絵がだめで まりしん も全然読んでなかったんです。
3年ほど前から猛然とマンガを再読し始めて、80年代90年代の少女マンガにも深くて良い作品がある、と今更ながら発見したわけでして…。
で、この作品も
ふ~ん、学校では冴えない女子高校生にしてやり手の銀座画商 ? どう見ても30代の美女にしか見えないよ ? なになに画商をしているのは父親の描いてくれた自分の肖像画を探すため、祖父は財界の大物でその援助で銀座に画廊を経営、と。スーパー女子高生ものってわけかしら。
と読み進めていたんです。何しろ連載開始が25年前という時代ですから、今読めば古いところもありますが、うんちくと言いますか今と変わっていないものもあり、結構勉強にもなるし面白い。それに夫君の 新谷かおる氏 の影響でしょうか機械類とか建物とかとてもしっかりして見ごたえがあります。アシスタントさん達を共有しているのかな。
25年前といえば バブル経済 がふつふつと煮えたぎり始めた頃、当時は 株式・不動産・ゴルフ場会員権などと一緒に 絵画 も投機の対象でした。これを読んでいるとそんな当時の模様が垣間見え、また作者はそれに疑問も投げかけ、大人が読んでもなるほどと思える描写もあります。
当時私の上司であったさる会社役員は、借金をしてマンションを年に何室も買っていました。金利のマイナスを給料と合算して節税していたのです。おまけに何年も経たないうちにそのマンションは値上がりし、すぐに売っても儲けられたんです。なに当時はちょっとした小金持ちは皆そんなことやってました。
マンションを買ったらすぐ中古として値が下がり始める今は考えられませんけどね。
上司は最高14室位持っていたんじゃないかな、バブルのうちに売りさばいて結構儲けたとは思うけれど、いくつかは売りそこなっているうちに、バブルがはじけたのも私は知っている…。
画商に知り合いはいなかったのでそっちの事情はよく知らないが、多分同じようなことがあっただろう事は想像に難くないです。1986年頃から1991年に見られたバブル景気。調べたらたったの5~6年のことなんですね、 ほんとにあれはなんだったんだろうか…。
私はまだ小娘だったからあまり恩恵に与かれなかったのが残念ですわ~。 (年齢詐称してないか ? )
え~、それはともかく…。この作品長く連載されていると、流石にちょっと現実離れしてないか ? とか、あらこれは季節もので幽霊話ね、ここらでちょっと恋愛ものを挟んできたか、今回は彼が主人公ね、などと長期連載の雄である 「有閑倶楽部」 を思い出したりして、作者さんも苦労しているのね、なんて考えたりして。(笑)
最初に思っていたより読み応え有りでした。(失礼なやつです すいません)
あと佐伯さんの作品で「緋の稜線」というのもあるけど、あれも良かったよ~
昨今の不景気でこういう美術品を取り巻く環境もずいぶんと変わってきているんでしょうね~
今、続編書いたら面白そうなんだけどな~
現在、読書中で・・次に行くのがトミーさん。
もう少々お待ちくだされ~~(笑)
あの頃は…彼女に憧れましての~(ハハハハ)
昼は高校生。夜は画商。
今考えるにそんな事、出来るはずもなく
出席日数足らずで、留年するのがオチだと思うのだが(笑)
それに、どんなに目利きであったとしても
たとえ30代でも、あの世界では若いヒヨッコ
バックが大物なだけに、所詮、女の域を出ておらず…
な~んてね。この歳になって読むと…こういう見方になるんか~っと(ハハハハ)
あの頃。私って…純粋だったのね~~
読む前はね、25年も前の少女マンガ、と侮ってさらさら読む気でいたんですけどね、読むのに結構時間かかりましたよ。
いえ、少女マンガの トンデモ感 をバカにする気はありませんけどね、それを楽しみにこちとら読むんだから。でも大人の部分でも関心して勉強しながら読むことができました。当時の連載少女マンガとしては凄いことかもしれませんね。
>続編描いたら
あーっ面白いかもね~。もっと深くなりそう。
今もいるかどうかは知らないが、昔は結構万能な女子高校生とか (男子高校生でも) 出てきて、親 (家) はお金持ちだし才色兼備で武道も凄腕、銃までぶっ放すようなスーパーヒロインもいたよね。
それはそれで御伽話として楽しむこともできるけど、この年になるとね~、辛いものもあるのよ。
でもこれはまあそういう所はあるけれど、バックがしっかりしているというか、みんな絵空事ではないところが読ませましたね。そこんとこの微妙なバランスって後々残って行くマンガかどうかにとって大切だと思う。
想いが感じられます。マンガ家という絵を描く仕事を
していると、絵画にも想いが深くなるのでしょうね。
絵にまつわる数々のエピソードが読み切りで供される
ので、大長編「緋の稜線」と違い、一つ一つのお話を
味わいながら読み進められるとこが良いです。
確かに現実離れしてるとこもありますが(笑)、
佐伯かよのさんの想いが感じられて、読み応え有りデス(^o^)。
なお、スーパー女子高生ものは「口紅コンバット」全4巻があります。
(トミー。)さんには私のお気に入りの
「錆(にび)色蝶々」自選集4あたりがお薦めかな。
楽しみながら読みましたよ ! 作者が本当に絵画について詳しくてしかも愛情を持っているのがわかりました。そこは同感です !
「緋の稜線」は大長編なんですね。これも楽しみです~。この方は最近のも見たいので、 「クオ・バディス」 もちょっと読んでみたいな。