都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

鑑定も変動する:収益還元法

2009-02-15 08:43:08 | 都市計画

WTC、日本郵政の「かんぽの宿」等で「鑑定」が注目をあびている。<o:p></o:p>

鑑定には収益還元法の他に、原価法(積算価格)、取引事例法がある。原価法では今作ると幾らするか、新しい物に比べてどれくらい使っているかを割り引いて「積算価格」を、「取引事例法」では取引の事例を調べて「比準価格」を出す手法がある。特にバブルのときは取引事例が使われた、というのも取引価格が急に上昇してからだ。収益還元法は今後の収益(収入―支出)を想定利回りで割り戻すやり方で、立地(地域、都市、番地 など)・建物(用途、仕様)・規模、希少性などが勘案され利回りが決められる。(この利回りは国債の利回りにほぼ連動する)収益は、極端には賃料水準と空室率で決まる。投資の期間もいまは10年くらいで、前は30年などというのもあった。将来手にする収益を利回りで割戻したものが収益価格である。というと難しいが、銀行からある金利(利回りと同じ)で借りて、丁度返せる価格と思えば良い。<o:p></o:p>

但し、収益価格には物凄い大きな落とし穴がある。賃料の水準と将来の値上がり率を変化させると、すぐに価格が変化する。また、利回りを変化させると更に大きく変わる。要は、低金利で利回りが低いと、値段が上がる。時期で変化するものであり、波をうまく捉えると、変化により売買利益(キャピタルゲイン)がでる。<o:p></o:p>

不動産とは、サイクリニカル・ストックと同じで、景気が良いと、空室率が下がり、賃料も上がり、更に値上がり期待で想定利回りが下がり、いよいよ価格が上昇する。その、反対ではどんどん下落する。収益還元法でもこのような仕組みは残る。本来、不動産は安定投資家向けであったが、短期、小口化、証券化で利鞘が取れ、さらにレバレッジの資金調達などで、以前よりも変動が激しくなった気がする。(証明は未だ無い)<o:p></o:p>

今回の、「かんぽの宿」は1年間の従業員雇用オプションをつけた価格である。価格の適正評価の前に、このオプション付加が合理的かどうかの検討が必要だろう。 <o:p></o:p>

 

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底冷えの京都、岡北のたぬきうどん

2009-02-15 08:41:52 | 食べ歩き

 先週は久々に、岡崎の岡北に。たぬきうどんとは、京都では刻みきつねにあんかけし、おろししょうがを載せたもので饂飩と蕎麦台がある。寒い京都の冬にはたまらない。850円は高く、量も少ない。お隣の山元麺蔵は驚愕の量であるから、味わう岡北とかみ締める山元麺蔵の違いか。一口目から出汁の濃さを感じる。追い鰹でもしたかのようである。パンフにはうるめ、目近、鯖の節とあるが本節でなくて、しかも利尻昆布でこの出汁の厚みと旨味、そして切れ味は素晴らしい。麺は待ったかいがありゆでたてで、腰のあるしなやかさ。お揚げは、京都の厚めの物で下味も感じる。大変美味しく食べ進む。終わりに近づきしょっぱさに気づく。薄口醤油などの塩分がある。これが出汁を響かせていたのかな。最後はちょっと山椒を入れると美味しさが変わり楽しめます。後味はすっきりして満足、喉が渇いてお茶を一杯。<o:p></o:p>

なお、話はそれるが町屋建築について感じたことを。お店は改装し綺麗なのだが、床が町屋でありコンクリートの豆砂利洗い出しと石なので足元が冷える冷える。夏には良かろうが、何で床を一段張らなかったのか、床暖房にしなかったのか訝る。(入口に吹き抜けがあって天井カセットからの吹き降ろし暖房は床に行く前に暖気は上に逃げる)そのためお手洗いは大盛況であった。また細かいことであるが、オリジナルデザインの調度に課題が見られる。例えば、木製の縁台の角が落としていなくて引っ掛けると痛い。思えば村野藤吾は素晴らしかった、あくまで優しく滑らかであった。「神は細部に宿る」も思い出す。<o:p></o:p>

 

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