都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

立地ウォーズ(川端基夫著)を読んで、商業を考える

2009-04-12 13:49:56 | 都市開発

立地論の入門書に好適です。「場所のチカラ」と分かりやすく「費用節減」、「収入増大」、「付加価値増大」と三つに分けて分析している。ちなみに拙論では「効用」と「財務」と「効率」のトレードオフモデルとしている。( http://www15.plala.or.jp/n7ohshima/oosaka%20ofice%20centers.pdf )著者は経済地勢学の出自とある。惜しむらくは総論的であるのが残念。他の単著も読んでみたい。<o:p></o:p>

 この中で、「計画的集積」として商店街の「所有と利用の区分」の事例で「集積全体のコンセプト」の観点から高松の商店街を取り上げておられる。集積をとりまとめる意味はあるが、街をショッピング・センター(以下SCとする)化しテナント管理するのは本当に効率的なのかを考えたい。<o:p></o:p>

今のSCは効率性からかリスクからか同じようなテナントの金太郎飴的である。しかも車利用であったのが、高齢化と都心居住により「最寄・頻繁」と「ネット・配達」と「コンビニ利用とデパ地下使い分け」などに変化している。<o:p></o:p>

 今求められている商業のうち特に食べ物については「地域性の発揮」ではないか。いくら効率的な流通でも、近所の総菜屋に敵うだろうか。商店街の強みは、対面販売、歴史、馴染みの他に、手作りや独自の仕入れがある。たとえば、餃子の王将はその立地や客層によりメニューや量を変えている。これはチェーンの「地元化」である。このようなマニュアルでない「地元化」または「地元の店」の価値があろう。つまりは食においては「地産地消」もありナショナル・チェーンの限界が見えた状況である。そのため量販店(GMS)も変化しつつあるが、いまは地域資本のスーパーマーケット(SM)が元気という先祖がえりの状況にある。<o:p></o:p>

 つまりは「大型」、「チェーン」という「集積」ではなく、個々のお店のあり方として「独自性」、「地域性」、「小規模・分散」、「利便性」に変化したのではないか。その上で、地域ごとの集積や複合効果はある。まさに食べ物では地元の「商店街」を見直す時期ではないか。こういう時代に「立地創造」のためにSCは、デパートはこれからも必要か。逆に、商店街には個々のお店の経営指導としてマーケティングや差異化の方策、効率化がむしろ必要ではないか。大規模、チェーン、マニュアルから小規模、個別、経営改善を地域的に行う方法に変わっているのが実際ではないか。<o:p></o:p>

次に日本のSCの歴史を探る。

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御堂筋を憩いの場に:関西経済同友会案への疑問

2009-04-12 08:10:10 | 都市計画

本気かと訝った。御堂筋は幅44m14.5丈)であり、東京の昭和通り(幅43m)とほぼ同じである。界隈性のある銀座通りは24m(8丈)であり大体半分である。堺筋はほぼ同じ幅である。御堂筋は広すぎるので界隈性の演出に欠けるため、せせらぎの案が考えられたのだろうが解決案となるだろうか。せせらぎのモールでは池田駅前の設計に関与したことが25年前にあるが、これは下水道の3次処理水を活用するという目的があった。また、水は、夏は良いが、冬は寒々しい、また事故の恐れもある。(そのため江戸川区の事例以外は「薄い」せせらぎが多い)<o:p></o:p>

 御堂筋は南北の筋で、太陽の南中時には熱いことこの上ない。むしろ、ドライミストの広域散布をしたほうがヒートアイランド対策になり、人工虹の演出ができるのではないか。<o:p></o:p>

 また、カフェが必要なら、もともと大阪の目抜き通りであり、歴史建物が多く、ヒューマンなスケールの堺筋に設けるべきであろう。また三休橋との連携、横軸の整備なども考えれば良い。緒方洪庵、北浜の歴史ビル群、中ノ島、八軒屋浜も近い。大阪の資産を生かし、歩く界隈の楽しさが今の時流だ。<o:p></o:p>

 御堂筋は市役所より南が大企業の本社が多い淀屋橋・本町と商業の心斎橋・難波をつなぐ街路として認知されている。つまり、梅田から市役所までは国道2号線や中ノ島で分断され連続性にかける。梅田への集中がある中、この連続性と中ノ島軸との連携、船場エリアの歩く楽しさへの展開が要点ではないか。御堂筋のカフェより三休橋や中ノ島のカフェが楽しいと思うのは間違いだろうか。京都では、広い御池通より狭い三条通りカフェの人気が高いことを考えて欲しい。<o:p></o:p>

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スジ 弘:京都の楽しみシリーズ(5)

2009-04-12 08:09:13 | 京都

京都は商店街が多い。三条商店街も堀川から大宮までアーケードで続く。自転車屋も多い。<o:p></o:p>

焼肉で有名な弘はもともと三条大宮のお肉屋さんです。ここでスジを120円(100g)で売っています。一寸したおつまみでお酒と相性が良い。キムチもあっさりで塩味と醗酵臭がなつかしの味です。<o:p></o:p>

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