解いたのはほつれることのないスラックス地だった。
まず足が入るあたりでバックにする部分をとったが余った腰のあたりの部分が襟ぐりになりそうだと思った。
その続きの足が入る部分が後ろ身ごろになる。
すぐ作りたくなったがそのあまり布を糸状にカットしたので手提げ袋を先に作りたくなりベストはスラックスを解いての最後の作品になった。
一本のスラックスを解くことでいろんな思いが膨らみ5作もでき振り返ると面白い世界が出現していた。
大きな旅をした気分。
苦労はしたがいい旅だった。
着てみると襟ぐりになっている前後の又ぐりのサイズが違うのが動きになりいい雰囲気だ。
白とグレーの糸2本を使って編んだので白、グレーと白、グレーと糸部分は3色になった。
丈51センチ、幅54センチ。