このカクテルも、歴史は古いです。
1850年代に、オールド・ファッションドというウイスキーベースのカクテルを、ブランデーに代えた物が最初と言われています。
その後1870年代に、フランスでフィロキセラと呼ばれる体調1ミリの小さな虫が大量に発生し、葡萄畑が壊滅的な状態になりました。
この影響は、ワイン用品種だけでなく、ブランデー用の品種にも広かったので、ブランデーの生産も激減し、アメリカでも入手困難となりました。
そこで代替品としてライウイスキーに白羽の矢がたったのです。
以来このレシピが、正式な使用材料として今に引き継がれています。
さてこのカクテル、本来はオールド・ファッションドグラス(いわゆるロックグラス)でお作りするのですが、アンクールでは、カクテルグラスでご提供致します。
まずグラスに、氷とアブサンを少量注ぎリンス…グラスに香りを移し、そのまま冷やします。
その後、氷を入れたミキシンググラスで、ライウイスキーとシロップ、アンゴスチュラビターズを合わせてステアします。
カクテルグラスの氷とアブサンを捨て、そこにステアしたカクテルを注ぎ、レモンピールを搾ります。
アブサンの複雑さとレモンピールの爽やかさ、甘苦いライウイスキーのコクのある味わいが、一体となって口の中に広がります。
イギリスのドリンクスインターナショナルによる、世界で飲まれるクラシックカクテルのトップ50の2022年度版の中で、29位にランクインされているカクテル、興味のある方は、是非お楽しみ下さい!