警官2人は不起訴相当 勾留中医師死亡で奈良検審
地域 2019年9月2日 (月)配信共同通信社
奈良県警桜井署で2010年、勾留中の男性医師=当時(54)=を死亡させたとして、特別公務員暴行陵虐致死容疑で書類送検された警察官2人を不起訴とした奈良地検の処分について、奈良検察審査会は2日までに「不起訴相当」と議決した。「不起訴を覆すに足りる証拠がない」とした。8月28日付。
医師は10年2月、手術ミスを巡る業務上過失致死容疑で逮捕され、勾留中に桜井署で死亡。死因は急性心筋梗塞と判断されたが、遺族の依頼で遺体の鑑定書を調べた岩手医大教授が、取り調べ中の暴行が原因として特別公務員暴行陵虐致死容疑で奈良県警に告発。県警は17年、「暴行は認められなかった」とする捜査結果の書類を地検に送付した。奈良地検は今年4月に嫌疑なしとしたが、遺族らが処分を不服とし、6月に検審へ審査の申し立てをした。