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香港

2019年09月03日 20時08分03秒 | 資本主義・自由と民主主義

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)9月4日(水曜日)
      通算第6184号   <前日発行>
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 香港は「カラー革命」の前夜? 中国はセレブを動員して反暴動キャンペーン
  「レノンの壁」が本格登場、およそ50ヶ所に賛否両論の書き込み
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 香港の地下鉄駅、歩道、バスターミナル。あらゆる場所に「レノンの壁」が出現した。書き込みは99%がデモ隊支持だが、なかには中国共産党支持の意見もある。後者の書き込みをみると、香港市民の年配者には1967年香港暴動の悪夢が甦るという。

 1945年からの国共内戦が激化し、49年の中共成立などが切っ掛けとなって、夥しい難民が香港に溢れた。数百万の流民が香港に転がり込んで、バラックや路上で生活し、治安は極度に悪く、街は埃だらけ、塵だらけ、掏摸、窃盗、強盗事件が頻発した、荒れた時代だった。

 1967年5月7日から突如始まった所謂「香港暴動」は、北京の直接指令によって、工場労働者のストライキはたちまち反英国暴動へと拡大した。周恩来が直接指令したとも言われ、デモ隊は赤い表紙の『毛沢東語録』を高く掲げて、英国植民地に反対する現地民の感情を刺激し続けた。

 労働争議から賃上げ要求のハンガーストライキは、その前年から続けられていた。
一日過酷な労働をしても10HKドル(当時のレートで300円ほど)、しかも重労働を強いられる現場では安全管理もでたらめ、補償制度も医療保険もなにもなかった。労働者の不満が爆発するのは時間の問題だったのだ。

 おりから「文革」が始まっていた中国では、香港暴動の反英国運動への切り替えを促しつつ暴徒を煽り、結局のところ、死者51名、負傷832名、逮捕拘束された市民が2077名に達したと調査記録は言う。
 
 さてメディアは今回の香港の一連の出来事と中国人民解放軍介入の可能性を語り、多くは1989年の「天安門事件」(六四)を連想するという。西側のメディアの分析もそうだが、香港の若者も、「六四」と「香港雨傘革命」を比較し、「自由か、それとも死か」と悲壮な決意を示すのである。

 もう一つ、穏健派の動きが「レノンの壁」運動である。
 もともとレノンの壁は、1980年のジョン・レノン暗殺を追悼し、チェコの自由化運動の人たちが、プラハの観光名所カレル橋のたもとの壁に、自由へのメッセージを書き連ね、自由な意見を書き、絵画を描き続けたことが嚆矢とされる。
香港で本格化した『レノンの壁』も、2016年の雨傘革命の失敗と、その後の民主化のうねりを、なんとしても東欧型「カラー革命」の段階へ推進させようとする心理が基盤にある。

 この動きにヒントを得た最初の動きは中国人の海外留学生たちで、中国大使館、領事館のある豪ブリスベン、シドニー、NZウェリントン、米国はNY,ボストン、ロスアンジェルスなどで、とりわけ大学キャンパスに設置され、世界的な連帯のなかに発展した。

 世界中に設立された『孔子学院』は共産党の宣伝拠点だとして閉鎖が続く欧米諸国とは対比的に、日本では十五もある孔子学院は健在。

そのうえ日本の大学キャンパスでは香港に連帯する動きが殆どみられず、むしろ大阪ではプロ・チャイナの人たちに「上から」の命令が出たのか、動員がかかって、五星紅旗をふって、中国の国家を唱うなどの狼藉が見られた。


 ▲セレブを駆使しての逆キャンペーンを強化

 一方、四面楚歌となって狼狽したかにみえる中国共産党のしたたかさは、狡知に富んでおり、抗議デモに参加したキャセイパシフィックの乗務員の乗務拒否を強要したかとおもえば、今度はセレブ、有名人とくち芸能人に宣伝戦への協力要請である。

 ジャッキー・チェンは親中派として悪名高く、香港へ行くと、この映画俳優が出る映画はボイコット運動、直近ではベルサーチ、コーチ、ジバンシーという三大ブランドの製品のロゴが、中国の統一を破壊し、分裂主義の盲動に加担したなどとして、謝罪させるという事件までおきた。

 ことの起こりはベルサーチのTシャツのロゴに「城市一国家」として、ミラノーイタリア、東京—JAPANと並んで、香港—香港という文字配列へのイチャモンだった。
「統一」を阻害し分裂主義を煽っているという難癖、CMで使われていた人気女優のヤン・メイを脅して広告塔を降板させると脅したのだ。

またコーチのファンションモデルであるリュウ・ウェン(179センチの長身モデル、NY,パリなどで活躍する国債モデル)に対しても、コーチのCMからおりろと圧力。そこでベルサーチ、ジバンシー、コーチの三社は、中国に謝罪するという一幕を演じさせられた。

 これら一連の動きの背景には、「中国は一つ」という政治プロパガンダ戦略があり、その一環として宣伝に利用されることであるにもかかわらず、それを自覚しながらもなお、中国を巨大市場と幻想するファッションブランドはあっさり降参したことになる。

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● USA資本主義の崩壊は、2046年前後。シナの戦国時代

  体制の崩壊は、2180年前後です。従って長期的には

  香港は中共に飲み込まれます。

● 問題はUSA崩壊までの間はどうなるのかという事でしょう。

  小さな地域の問題はブラウン運動の為に予測は困難です。


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