7時半、起床。
部屋(6階)の窓からの眺め。
「とと姉ちゃん」を観てから、朝食。
しっかり食べる(ご飯お替り)。
多くの客はすでに朝食を食べ終えたようである。でも、私は旅先での朝食はゆっくり食べたい。少なくとも普段より早く食べることはしたくない。お腹が空いていないからだ。
チェックアウトの時間は11時だが、1時間延長して、12時まで部屋で書きもの。ホテルライフというのはなかなか快適なものである。ホテルをただ寝るだけの場所と考えて、安かろう悪かろうのホテルに泊まるのは、結局、旅行を楽しくないものにする。贅沢なホテルに泊まる必要はないが、快適なホテルに泊まるべきである。
たぶん次回、青森に来るときもここに泊まると思ったので、チェックアウトのとき、「クラブ会員」になる。これで今回のチェックアウトの1時間延長(通常1000円)が無料になった。
駅に向かう途中で昼食を食べることにする。店はもう決めている。
「くどうラーメン」。
私が青森・函館旅行にいくことをブログで知った卒業生のオガワ君(大学院で浦野先生のゼミ生だった)がメールでこの店の存在を教えてくれたのだ。彼は、去年のわれわれ夫婦の金沢旅行のときも、「太平寿し」の存在を教えてくれた。彼のお勧めは信頼できる。
大が普通サイズらいしが、朝食をしっかり食べていたので、中にしておく。
「津軽ラーメンの典型です。焼き干のスープであっさりなのですが、地元青森のお客さんが大好きなお店です」とはオガワ君の説明だったが、並びこそしなかったが、店内はお客でいっぱいだった。そうか、煮干しではなく、ぜいたくに焼き干しからスープ出汁をとっているのか。煮干しに比べて焼き干しは高いのだが、臭いみが取れて、食べやすいのである。写真ではスープの色が濃くて味も濃そうに見えるかもしれないが、そんなことはない。スープは全部飲み干した。
列車の時間まで少し余裕があったので、近所の商店街(かなり古びている)を散歩する。
「阿保商店」。この文字を見る度に、「まさかアホじゃないよな。アボとかだろうな」と思うのだが、店名を聞くためだけに店の人に話しかけるのもどうかと思う。「アホですか?」「アホちゃいまんねん、パーでんねん!」とか答えてくれたら面白いのだが、「バカにするな!」と言われそうだ。
一番頑張っている感がある「ヤオケン」。
かつては「大谷商店」だったのだ。
さて、青森駅へ。
乗るのは13時12分発の奥羽本線。これで新青森まで行って、新幹線に乗り継ぐのだ。
青森駅は好きな駅である。歴史のある駅というのはいいものである。
電車が入ってきた。
13時10分、新青森発のはやぶさ13号に乗る。
14時37分、新函館北斗着。ここではこだてライナーに乗り換えて函館へ。
快速が各駅に変更になったため、予定より5分ほど遅れて、15時10分、函館着。どっと乗客が吐き出される。
改札口で卒業生のハヅキさん(論系ゼミ6期生、2016年卒)が出迎えてくれた。
とはいっても、彼女、函館在住ではない。帯広の出身で、今春大学を卒業して、札幌市役所に就職した。私より30分くらい早く長距離バスで札幌から函館に着いたのだ。
現在、ゼミの卒業生には札幌で働いている人が4人いる。北海道庁のケンゾー君(2期生)、JR北海道のアミさん(2期生として入り、留学のため3期生として卒業)、札幌市役所のハルカさん(4期生)、そしてハヅキさんで、全員北海道の出身だ。。今回、私が函館まで行くことは彼らには知らせおいた。とはいっても、札幌から函館までは在来特急(北斗)で3時間以上かかる。埼玉の人が蒲田まで来るのとはわけが違う。もし来られる人がいたら会いましょうといっておいた。私が函館に来たのは卒業生に会うのが目的ではない。私は一人旅の楽しみ方については心得ているので、「大久保先生を手ぶらで帰らせるわけにはいかない」といった心遣いはまったくもって不要である、と言っておいた。
その結果、ケンゾー君とハヅキだんが来られることになった(アミさんもぎりぎりまで来る予定であったのだが、台風10号の影響でJRの在来線が運休となり来られなくなった)。
というわけで、通常の地方での卒業生との社交と違って、二人とも旅人である。
彼女は自分の荷物は駅のコインロッカーに預けてある。私はホテルにチェックインして、荷物だけ預けて、それから函館散歩を始めよう。
私の宿は市電(路面電車)で二駅目で、歩いても大した距離ではないかと歩いたのだが、荷物をもっていることを忘れていた。
ホテルに到着。けっこう疲れた(腕が)。
チェックインの手続きをして、再び街に出る。
私は今日から3日間、函館に滞在するから、ハヅキさんの行ってみたいところはどこかと聞いてみたところ、五稜郭に行ってみたいですと言ったので、そうすることにした。私は函館は初めてだが、彼女は子どものころに来て以来、二度目だそうである。
最寄りの「魚市場通」から市電に乗る。7月に出張で広島に行ったときも市電に乗った。最近、市電付いている。バスよりもわくわく感がある。
「魚市場通」から「五稜郭公園前」までは駅の数で10個、時間にして40分弱である。バスもあるが、映画『海炭市叙景』を観て以来、私はこの市電に乗ってみたかった。
停車場から五稜郭までは少し歩く。
「五稜郭補聴器センター」。耳の内部の複雑で立体的な構造を感じさせる。
やがて五稜郭タワーが見えてきた。地上約100メートル。
五稜郭は「ナスカの地上絵」みたいなものであるから、上空から眺めないと意味がない。さっそく上ってみる。
これぞ五稜郭。海藻の付着したヒトデのようである。
五稜郭をバックにハヅキさんに一枚撮っていただく。逆光での撮影には多少テクにニックがいるのだが・・・。
反対側の函館港方面の眺め。
時刻は5時半。上空には神秘的なムードの雲が。
函館山の山頂にはガスがかかっている。この季節、朝夕はこういうことがあるようだ。今夜は夜景は望めないな。
これで函館山に急ぐ必要はなくなったので、ゆっくりしましょう。
北海道といえばソフトクリームである。うん、美味しい。
吹き抜けのアナトリウムで。
五稜郭公園で。
ハヅキさんの帯広の実家は農園である。こういう場所がお似合いだ。
午後6時、夕暮れだ。
五稜郭の入口。
一の橋の上で。
二の橋の上で。向こうに見える剪定された植木が彼女にはオハギに見えるらしい。お腹が減ってきたのだろうか。聞くと、昼食は長距離バスの中でパンをかじったでけだそうである。
二の橋を渡ったところの藤棚のトンネルで。
石垣の前で。韓流スターの誰かに似ている気がする・・・。
函館奉行所(当時の資料を基に再現されたもの)。
夕闇が降りてくる前にポートレートを撮りましょう。
ハヅキさんは色白なので、夕暮れの光の中で、浮き出る感じです。
シルエットで影絵のように撮りましょう。
表情のわかるものも一枚。
さて、五稜郭公園での撮影は終わりましょう。
お腹が減ったね。
道の向こうに見えるのは「ラッキーピエロ」の店舗。函館にしかないハンバーガーショップ・チェーンで、人気らしい。彼女も食べたことがあり、美味しかったそうだ。う~ん、かなりひかれるものがあるが、夕食としては相応しくないだろう。
焼肉屋に入ることにする。
卒業して(就職して)一年目の夏というのは、誰もが学生時代に帰りたいと思うものである。なにしろ夏休みというものがあってないようなものであるから、当然である。彼女も例外ではなく、さきほど五稜郭タワーの上から市街を眺めて、中学や高校の校庭を見つけては、あの日に戻りたいと言っていた(笑)。
しかし、これが卒業二年目になると、驚いたことに、夏休みらしい夏休みのないサラリーマンライフに適応してしまうのである。「今年は夏休みが一週間もあるんです。わーい」とか言い出すのである。か、かわいそうに(笑)。
さあ、食べよう。まずはタンから。
続いて、カルビ。
さらに、ロース。私はこれが一番美味しかった。
ほかにもあれこれ食べた。お腹いっぱい。
彼女はこの後、駅のコインロッカーから荷物を取り出してから、湯の川温泉(市電の終点近く)にあるカプセルホテルに泊まり、明日の午前中にバスに乗って札幌に帰るそうだ。せっかく来たのだかもっと函館観光をしていけばいいのにと思ったが、明日の午後、帯広の友人が札幌に遊びに来ることになっているのだそうだ。
今日はありがとう。今度、君が東京へ来ることがあったら会いましょう。
ホテルには10時頃、帰ってきた。
風呂を浴びてから、今日撮った写真の整理(ブログに載せる写真の選定)などをする。
昨日の青森のホテルに比べるとこじんまりとした部屋だが、決して狭くはない。、
ベッドはゼミダブル。寝心地はいい(空調の加減もいい)。
今夜は早めに、といっても1時前だが、就寝。