フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月4日(日) 曇り 

2016-09-08 10:30:31 | Weblog

7時半、起床。

今日の朝食は和食をチョイス。

食後の紅茶を飲みながら、今日のスケジュールを考える。

曇り日だが、函館山の山頂のガスは今日はそれほどでもない。せっかく函館に来たのだから登ってみるか。11時チェックアウ→函館山→元町エリア→ベイエリアで昼食→大森浜→列車の発車時刻まで函館駅周辺のカフェ。一応、そう決める。

11時のチェックアウトまで部屋で過ごす(書きものなど)。

おそらくなんでもっと早くチェックアウトして、観光しないのか不思議に思う人が多いと思うが、日頃生活しているときも、散歩というのは午後からするもので、午前中は自宅で過ごしている。そういうリズムが体に染みついているので、旅行中だからといって、そのリズムを崩して、朝食後すぐにホテルを出て、一日中観光するとクタクタになってしまう。レンタカーとか観光バスとかを使うのであれば話は違ってくるかもしれないが、私の観光の基本は歩くこと、街歩きなので、半日が限度なのである。午前中はホテル、午後は街歩き、夕食後はホテル。だからホテルライフの快適さが旅行において重要になってくるのである。

ホテルをチェックアウトし、駅のコインロッカーに荷物を預けに行く。

駅前の広場で何かのパフォーマンス大会が行われていた。

若い男性だけのチームだけにジャンプ力がある。

出番を待つ妙齢の女性たちのグループ。頑張ってね。

市電で十字街まで行く。

ロープウェイの基地へ。

10分間隔で出ている。

125人乗りだそうだが、乗客は7、8名。

高度はまだまだだが、ガスのない中腹からの眺めはとてもよかった。ここでしばらく停止してくれないかな(笑)。

山頂近くになって薄いガスの中に入る。

山頂の基地に到着。

ガスが濃くなったり、薄くなったりするが、まずまずの眺めである。

夜景を想像する。

山頂にはたくさんの電波塔が建っている。これでガスの濃度がわかるだろう。

屋上はけっこう広い。

写真を撮る人たち。

左側がベイエリアと呼ばれ観光地区。

右は大森浜。ガイドブックが触れない世界。映画『そこのみにて光輝く』の世界だ。

大森浜にはこの後、行ってみる。

映画『海炭市叙景』の兄妹(加瀬亮と東野智美)は大晦日になけなしのお金をはたいてロープ―ウェイに乗り、函館山で年越しをするが、帰りのロープウェイ代が一人分しかなく、兄は冬の山を歩いて降りる。しかし、兄はいつまでたっても下山してこなかった。

自撮りをする若いカップル。

さっきよりもガスが濃くなった。

山頂には30分ほど滞在し、下山する。

見ごたえがあった。函館に来たら五稜郭タワーと函館山には登るべきだろう。

山手の坂道を梯子する。

ロープウェイの基地のそばの南部坂。

一番幅広のに二十間坂。

カトリック元町教会横の大三坂。

一番眺めのいい八幡坂。

ここで一服。

店の前で割引券(30円引き)を配っていたが、「300円」が「270円」になるなら嬉しいが、「330円」が「300円」になってもあまり嬉しくない。割引なのか?(笑)。

北海道にはソフトクリームがよく似合う。

元町公園。横浜でいえば、港の見える丘公園みたいな感じだ。

公園の横の基坂。この坂の眺めもなかなかよい。

基坂を下りて、市電の走る通りに出ると、相馬株式会社の古い建物がある(現役である)。

ベイエリアに出る。東浜桟橋(ただし立ち入り禁止)。

赤レンガ倉庫群の辺りを歩く。

ガスは薄い。これなら夜景も見えるだろう。

遅い昼食は海鮮丼にする。

店での名前は忘れたが(北海丼?)、イクラとウニとカニである。

値段はそれほど安くはないが(2000円)、ネタは新鮮だ。うん、美味しい。

さて、大森浜に出かけよう。

殺風景なようでいて味わい深い街並みが続く。

台風10号でやられたのだろうか。

函館山はどこからでも見える。

老人たちがゲートボールに興じていた。

この団地の向こうが大森浜だろう。潮の匂いがする。

微妙なネーミングだ(笑)。

いよいよだ。

函館山の真下、大鼻岬が海まで延びている。

これもやはり台風10号の仕業なのか?

海だ。

砂浜はない。

頭上をカモメが横切る。

この先を行くと砂浜がありそうだ。

狭いながら砂浜があった。

もっとこの道を歩いて行こう。

砂浜でカモメたちが居眠りをしている。カモメもこうして眠るのか。初めて見る風景だ。 

リーダーあるいは見張り役のカモメはしっかりと起きている。

二組の家族が砂浜にいた。

砂浜と家族は相性がいい。

漁師小屋だろうか。でも、船はどこにも見当たらない。

そろそろ大森浜に別れを告げよう。

観光地区にはたくさん人がいるが、ここでは人とすれ違うことがほとんどない。

観光客はもちろんだが、住民も歩いていない。

このスナックは「ぶんこ」という。「文構」(文化構想学部)を連想させる。

市電の線路のある通りまで来た。「市役所前」あたりだ。ここから「函館駅前」駅までは一駅だ。もちろん歩く。

函館駅前から見る函館山。山頂のガスの具合だと、今夜も夜景は期待できまい。

はこだてライナー(函館駅→新函館北斗駅)の発車時刻まで1時間半ほどある。売店でお土産と駅弁を買ってから、構内の「タリーズ」で残りの時間を過ごすことにする。広いテーブルがあるのがありがたい。

4時51分発のはこだてライナーで新函館北斗へ。

新函館北斗で5時21分発のはやぶさ34号に乗り換える。

これから4時間の新幹線の旅になる。

窓の向こうはるかに函館山が見える。

青森を過ぎた頃、駅弁を広げる。

鰊みがき弁当。

これがとっても美味しかった。甘露煮された身欠きニシン(頭と内臓を取った干物)と数の子、そして沢庵が一切れというシンプルな構成だが、身欠きニシンはふっくらとして、濃すぎない味付け、カズノコは全然水っぽくなく、シコシコとして、これもまた濃すぎない味付け。素晴らしい。旅の終わりにこういう駅弁と出会えて至福の時間となった。

9時23分、東京着。

10時頃、帰宅。 ただいま帰りました。