フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月17日(土) 曇り

2016-09-18 03:43:53 | Weblog

8時半、起床。

トースト、ウィンナーソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

10時過ぎに家を出て、道場親信さんの告別式(落合、最勝寺)へ行く。

東西線の落合駅で降りるのはたぶん初めて。ある駅に初めて降りるのが誰かの葬儀のときというのはしばしばある。

葬儀にはたくさんの人が焼香に訪れた。道場さんの活動の広さと人徳を示すものだろう。

友人を代表して酒井隆史さん(大阪府立大学)が弔辞を読んだ。心にしみる弔辞だった。

式の最後、喪主である妻の麻里さんが挨拶をした。病気のことがわかったのは今年の1月のことで、そのときすでに胆管の癌は肺や腹膜に転移していて、余命宣告(3か月から1年)をされたそうである。彼は必死に病気と闘い、仕事をし、亡くなる二日前まで今秋に出版される予定の本『下丸子文化集団の時代―1950年代サークル文化運動の光芒』(みすず書房)のゲラの校正をされていてそうである。

斎場へ向かうご遺体を見送ってから、大学へ。

スロープには桜の葉が散っていた。

研究室で喪服を着替える。

1時に卒業生のT君、M君、N君の三人(論系ゼミ3期生、2013年卒)がやってくる。

このブログをよくご覧になっている方は「ほう、珍しい」と思うことだろう。男子卒業生が、それも3人だ。T君とN君はブログ初登場、M君は2回目だ。T君はコンビニの社員。M君は消防士。N君は去年の12月に転職をして広告の会社で働いている。 

さあ、雀荘にでも行こうか(笑)。

「五郎八」へ行く。

私とT君は揚げ餅そば。

N君はカツ丼+せいろ。

M君は親子丼+せいろ。

T君は普段の昼食はもちろんコンビニ弁当だ、というのは嘘で、社食で食べているそうだ。

営業で外に出ていることの多いN君は、昼食は基本的に外食。会社が銀座にあるので、昼食の相場は1000円とのこと。

M君は昼食をどうしているか聞きそびれた。消防士だからしっかり食べているはずである。筋トレが趣味(?)で、ずいぶんと筋肉が付いている。体重は卒業時より10キロ増えたそうだ。

食後のコーヒーを飲みに「カフェゴト―」へ。

私はさつまいともリンゴのタルトとブレンド。

私の記憶が確かならば(懐かしいフレーズだ)、T君は洋梨のフランとアップルティー、M君はあんずのタルトとブレンド、N君はチーズケーキブレンドだった。4種類のケーキをそれぞれ4等分してもらってシェアするというアイデアが一瞬頭をよぎったが、口には出さなかった。

3期生の女性たちは来年あたり結婚ラッシュになりそうな気配だが、君たちはどうなのかと聞いてみた。彼女はいません、彼女とはもう8年の付き合いですが(大学1年生のときから)結婚の話は出ていません、彼女とは結婚を意識して付き合っていますが具体化しているわけではないです、と三者三様である。(順不同)。

3時を過ぎ、私は次の予定がある。また会いましょう。頑張れ「コンビニ人間」。火事は消しても心の火は消すな消防士(TVドラマ『仰げば尊し』の樋熊先生のパクリ)、先を急ぎすぎるな広告屋。

男子卒業生と会うのもいいものである(笑)。

3時15分から36号館382教室で行われる9月卒業者の学位記授与式に顔を出す。

文化構想学部の学生には源先生から、

文学部の学生には越川先生から、学位記(卒業証書)が卒業生ひとりひとりに手渡された。

文学学術院長の越川先生からの祝辞。

 私が卒業研究の指導をしたOさんも9月卒業者の一人である。ゼミ生ではないが、教え子であることに変わりはない。卒業おめでとう。

学位記授与式が終わってから檀上で記念写真を撮る。

彼女は来年の4月から京都大学の落合恵美子先生の研究室で院生生活を始める。頑張ってください。

この後、写真館で家族写真を撮るそうだが、その前にラウンジでポートレートを一枚。

会場にはほかにも見知った顔があった。文学部の9月卒業者の正代表のKさん。彼女は社会学コースの学生で、私の講義「日常生活の社会学」を履修していた。400字以内というレビューシートにレポートのように長いレビューを書いて来たことがあって、記憶に残っているのである。卒業後は仕事の傍ら役者(演劇)としての活動をするそうである。誰かの娘と似ている(笑)。頑張ってください。

5時に蒲田に着く。改札で妻と待ち合わせて、「まやんち」へ。

シーズン最多のピーチメルバ13皿を食べて、「キング・オブ・ピーチメルバ2016」の称号をちょうだいする。 

副賞は「アフタヌーンティーにペアでご招待」である。

「奥様とご一緒に」(店主のまゆみさん)ということである。

13回の来店のうち妻と来たのは1回で、あとの12回は卒業生、教員、作家、歯科衛生士さんと来た。「奥様の理解がなければ偉業の達成はなかった」というのがまゆみさんの認識である。その通りである。「キング・オブ・ピーチメルバ2016」と書かれたホワイトチョコレートは妻にあげた。

「まやんち」を出て、呑川沿いの道を通って、家に帰る。

陽が落ちるのが本当に早くなった。

8時頃、小腹が空いたので、妻が自分の昼食用に作って残ったチャーハンを食べる。

今夜も夜更かし。4時、就寝。

別れと、再会と、旅立ちと、感謝の一日であった。