フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月11日(水) 晴れ

2018-04-14 11:22:50 | Weblog

9時、起床。

64歳になって最初の朝である。『64(ロクヨン)』というタイトルの映画があったが、あれは年齢ではなく、(ある誘拐殺人事件のあった)時代(1964年)を意味する数字であった。年齢としての「64」にはどういう意味があるだろうか。人口学的には「生産年齢人口」の最後の1年である。つまり65歳になると「生産年齢人口」(15~64)から「老年人口」(65~)に移るのである。

トースト、サラダ、紅茶の朝食。

昼前に家を出て、大学へ。玄関脇のフラワースタンドが花盛りだ。

 同志社女子大にこの春から赴任された宮本明子さんが研究室に顔を出された。小田急財団の研究助成の認証式がさきほど小田急本社であり、その帰りに立ち寄ってくださったのだ。研究テーマは「映画と小田急 1950-1970年代日本映画における運動と情動に関する研究」という。彼女の専門の映画を「小田急」と関わらせたところがミソである。認証式でも審査委員からそこが採択のポイントであったと言われたそうである。小田急というと箱根へ行くロマンスカーのイメージだが、どんな映画で使われていたのだろう。

鯛焼きとお茶でしばらくおしゃべりをした後、彼女は京都へ帰って行った。春は移動の季節である。新しい土地での新しい暮らし。頑張って下さいね。

彼女を見送ってから、「三朝庵」に昼食を食べに出る。

帳場でキツネ蕎麦を注文したら、女将さんが「冷やしもありますよ」と言われ、そうすることにした。冷やしの場合は油揚げは刻みになる。

厨房のカウンターの上のスペースに「三朝庵」のこれまでの店舗の変遷の写真が飾られている。

早稲田大学の創立50周年(前身の東京専門学校の創立から50年目=1932年=昭和7年)を祝うゲートが商店街の入口に建てられている。

早稲田通りの拡張工事に伴って、セットバックして建て替えた店舗。

左は終戦後のバラックの店舗。右は平成元年に新築された店舗(現在の店舗の1つ前)。

そしてこれが現在の店舗。いわゆる「蕎麦屋の二階」はもうない。「コンパはもういいです」と女将さん。きっと学生のどんちゃん騒ぎには苦労されたことだろう。

新緑の季節だ。もう桜のことは忘れてしまっている。

4時半から現代人間論系の教室会議。新任の先生が2人(小村先生と阿比留先生)いらっしゃるのが新鮮だ。

会議は6時過ぎまでかかる。終わって、私はすぐに大学を出る。

今日の夕食は、私の誕生日の定番、すき焼きである。なかなかよさそうな肉である。

割り下は「今半」のものを使う。

う~ん、美味しいです。

お腹いっぱい食べました。

デザートのケーキは近所の「ルージュ・ブランシュ」で妻が買ってきた。なぜか2つではなく、3つある。

3つをそれぞれハーフにして、シェアして食べる。見た目はよろしくないが、いろいろ楽しめる。

食べながら、『輪るピンドグラム』の(全24話)の最後の4話を続けてみる。見ごたえのある作品だった。

論系ゼミ8期生(つい最近卒業)のゼミ長だったマリノさんから手紙が届いていた。おっ、バースデーカードとは気が利いているなと思って開いたら、そうではなくて、近況報告だった。働き始めて最初の1週間を終え、日曜日に書いて、月曜の朝に投函して、今日届いたといういうわけだ。今日が私の誕生日だったのはたまたまのことである。「早寝早起き+朝のランニングで学生時代よりも健康かもしれません」と書いてある。うん、健康管理はとても大切です。今年の2月2日から日記が一日も休まず続いているそうだ。日記をつけることも私が彼女にアドバイスしたことの1つで、日々の忙しさに流されない精神的な健康管理として有効である。日記をつけるためには「立ち止まる」必要がありますからね。

とりあえずゴールデンウィークまでは無我夢中で頑張って、そして一息入れて下さい。

2時、就寝。