(承前)
冬の海岸だから暖かくはないものの、陽射しがあるので、寒さは緩和されている。みんな、思い思いにこの解放的な空間で楽しんでいる。
でも、油断をしていると、砂浜に置いてあるバッグや食べ物をカラスにつつかれる。
このバッグの持主はあの二人らし。カラスが怖くて(実際、カラスはまじかで見ると怖い感じがする)近づけないようである。私が近づいてカラスを追い払ってやる。
滑川が真っ直ぐに海へ注がずに、砂浜を横に這うように、材木座海岸の方へ蛇行している。台風か何かの影響で砂浜の地形が変ってしまったのだろうか。
いつものことだが、材木座海岸の方へ人が少ない。
砂浜の上をトンビが旋回している。
太陽が低い雲の向こう側へ降りてきた。そろそろ夕焼けの時間だ。
夕焼けは人を立ち止まらせる。
由比ヶ浜人みな並ぶ冬夕焼 たかじ
海からの風がだんだん冷たくなってきた。
渚を離れながら、振り向いては、カメラのシャッターを押す。
海岸での最後の一枚。
頭上を舞うトンビが西日に照らされている。
さあ、帰ろうか。
でも、電車に乗る前に冷えた体を温めていきたい。
江ノ電の踏切を渡り、
再び由比ヶ浜大通りへ。
茶処「こ寿々」へ。
ここはわらび餅が有名だが、
いま食べたいのは温かなお汁粉だ。
熱々で甘いお汁粉が美味しい。心底、ホッとする美味しさだ。
店を出たのは5時過ぎ。ここから蒲田までは1時間。大学から帰るのとさほど変わらない。
春夏秋冬、もっと頻繁に訪れたい街である。(最後はアド街風にまとめてみました)
6時半、帰宅。
夕食はモツと豆腐煮込み、サラダ、茄子の味噌汁、ご飯、
そしてお節の名残の煮物。
デザートは「こ寿々」でお土産に買ったわらび餅。
粘り気の強いわらび餅である。
2時半、就寝。